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ドセ+分子標的薬1クール1日目の話

予定していた、術前化学療法の前半戦AC療法4クールが終了。
後半戦4クールに入った。

後半戦の薬の種類

後半戦に投与する薬は
・パージェタ
・ハーセプチン
・ドセタキセル
の三種類。
厳密には抗がん剤はドセタキセルのみ、パージェタとハーセプチンは分子標的薬と呼ばれるHER2陽性の場合に投与されるものである。
事前の検査でHER2陽性の診断が出ていたため、こちらも抗がん剤とあわせて投与することになった。
ちなみに、ドセタキセルは4クールのみだが、分子標的薬の二種類は一年間投与すると言われている。
そのため、術後もしばらく投与が続く予定だ。

まさかの初スキップ!?

抗がん剤の投与は5回目でも、薬が変わるとなるとそれなりに緊張する。
副作用もこれまでと違うかもしれない。
そんな気持ちでいつも通り病院に行き、血液検査をし、主治医の診察を受けようと診察室に入った瞬間

「ミクロさん、今日抗がん剤受けられない!」
え?????

血液検査の結果、白血球の数値が低すぎたとのこと。
ここでまさかの初スキップ。拍子抜け。
「一週間すれば数値戻ると思うので、来週に延期しましょう」
「次回からは、ジーラスタも投与しましょう」
ついにきた、噂のジーラスタ・・・!!

ジーラスタポット

病気のことをSNSで調べている時に知った、ジーラスタ。
抗がん剤の影響で白血球の数値が下がりすぎてしまうと、次の抗がん剤の投与ができなくなってしまう。
それを避けるために、白血球を増やすための薬である。

これが、副作用がキツイと評判で。
関節痛や筋肉痛に近く、骨を押し広げられるような痛み、とよく表現されている。
「抗がん剤よりもジーラスタの副作用の方がつらい」という意見もちらほら見るほど。
そのため、できるなら打たずに済むといいな・・・とずっと思っていたのだが、ついに私にもその時がやってきたわけである。

ちなみに、抗がん剤投与の翌日以降に病院で注射するパターンと、当日に身体に専用の機械(ポッド)をつけて翌日に自動的に注射されるパターンの二種類がある。
どっちにする?と聞かれたので、少し悩んだがポッドの方を選択した。
投与翌日の副作用の状況がわからない中で、病院に行くと決めるのはちょっと不安だったのだ。

一週間後のリベンジ

そして一週間後、再度病院へ。
今回は無事血液検査をクリアし、投与が決定する。

初回はアレルギー反応が出るおそれがあるということで、三種類の薬をそれぞれ約1時間ずつ、前後の準備等もあわせて四時間程度かかると事前に言われていた。
また、いつもならまず保冷グッズを装着するのだが、看護師から「抗がん剤(ドセ)は一番最後だから、投与直前に装着する方がいいんじゃない?」と言われ、確かに溶けるもんなと思い指示に従う。
パージェタ→ハーセプチン→ドセタキセルの順で投与していく。

二種類目のハーセプチンを投与して半分ほど過ぎた頃だろうか。
何だか目がシュパシュパしてきた。
それに、ちょっと寒い気もする。
今日薄着だったかな?とブランケットをかけるが、あっという間に強烈な悪寒になり手足もガクガク震え始めた。

これはヤバいやつだ。
慌ててナースコールを押す。

「あー、これは反応出ちゃったねー。ちょっと待ってねー。」
と、慣れた様子の看護師。
さくっと点滴を止め、毛布で体をぐるぐる巻き。解熱剤を持ってきて飲むように指示される。
「これから熱上がってくるかもしれないから」とのこと。
結局熱は上がらず、震えや悪寒も時間が経つとちょっとずつ収まってきた。
主治医も来てくれ「アレルギー抑える薬も投与しましょう」とさらに点滴が追加される。
「初回にアレルギー反応が出るかも」が、まさにヒットしてしまったのだ。

アレルギー反応が落ち着いてから、ペースを落として再度スタート。
(やめないんだ・・・大丈夫かな・・・)と内心思ったが、アレルギー抑える薬も効いたのか、再開後は問題なく進んだ。
それでも、終わったのは約五時間後。長かった。
最後にジーラスタポッドを体に装着して、この日は終了した。

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