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杜野凛世ーメガエモ盛とはー
「牛的情感盛り、一丁」にて登場した、メガ牛エモ盛。
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コミュの流れをざっくり説明すると、
牛丼屋の店頭で「メガ牛エモ盛」という広告に興味を持った凛世。
しかし牛丼屋に入った経験がないためその場では入店しなかった。
そのことを放クラのメンバーに話すと、夏葉と果穂も牛丼屋に行ったことが無く、どういう風に注文するかなど教えてもらっているうちに、全員で牛丼屋へ行く流れとなる。
放クラ全員での食事の後、寮への帰り道1人つぶやく凛世。
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「ですが⋯⋯ひとりでは⋯⋯知り得なかったのです…あのような店⋯⋯、あのような味わい⋯⋯、 メガ牛エモ盛の味⋯⋯」
これが1つ目のコミュのストーリーです。
その後のシナリオでは、凛世1人が食事をする時でも放クラの面々との会話や思い出が浮かび上がり、1人での食事でも寂しくない、あたたかい。と気づく。
それは樹里や智代子も同様で、寮で3人で勉強しているときにも皆で牛丼屋に行ったことを思い出し笑いあう。
あまりにも良いシナリオである。
だが1つ疑問が残る。
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「メガ牛エモ盛って、なに!!??」
名前だけ聞くと期間限定の大盛りメニューみたいなものと思うだろう。
だが、
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おそらく「メガ牛エモ盛」を頼んだであろう凛世の牛丼がこちらである。
夏葉のものと比べるとあまりにも小さい。
なんなら並盛程度に見える。
ただ、この場面は注文した際の描写がないため、凛世が食べているものが「メガ牛エモ盛」であるかは断定できない。
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こちらのセリフも、放クラ全員で牛丼へ行くきっかけを作り、全員で仲良く牛丼を食べた思い出こそ「メガ牛エモ盛」なのだと受け取ることもできる。
確定的なのがこちらの4コマだ。
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この2コマ目に注目してほしい。
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おわかりいただけるだろうか?
凛世はエモ盛の特盛を注文しようとしているのである。
つまりは「メガ牛」も「エモ盛」も量を示す言葉ではないのだ。
では「メガ牛エモ盛」とはなにか?
「メガ牛」と「エモ盛」の2つの要素に分けて考えていこうと思う。
まずは前半部分、「メガ牛」についてだ。
「メガ」が牛丼自体の量を指す言葉ではないとするならば、次に考えられるのが牛の特徴だ。
デカい牛を使って作った牛丼。
これなら「メガ牛」の説明もつくだろう。
ではデカい牛とはなんだろう。
菅原道北削蹄所が2015年5月26日に投稿したコラム ~世界の牛~※1
では、世界中の牛の特徴がまとめられている。
サイト内で紹介されてる中で最も体重が重い牛はアジアスイギュウ。食肉用に絞るとシャロレーであった。
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ではメガ牛とはこのシャロレーのことを指すのだろうか?
しかしシャロレーはフランスの牛であり、日本で取り扱っている店は数少ない。
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興味のある方はぜひ購入を検討ください。15kgから買えます。
輸入のコストがかかるため、安さを追求する牛丼チェーンでシャロレーを取り扱っていることはなかなか想像できない。
そもそも大きく育つ種類の牛だからといって、出荷される牛が大きいとは限らない。
成長のペースが緩やかになれば、体重を1kg増やすのにかかるコストも上がる。
最終的に大きな牛になるとしても上記のことを考慮して成長の途中で出荷されることがほとんどだろう。
「メガ牛」という言葉には出荷される際の体重の重さの方が適していると思う。
ALIC独立行政法人農畜産業振興機構の月報「畜産の情報」(海外編) 2005年8月特別レポート 各国における主要な肉用牛の飼養形態 調査情報部調査情報第一課※2
では、世界各国の肉用牛を様々な観点から比較している。
その中で注目すべき指標が仕上げ体重である。つまりは出荷時の体重だ。
この指標で最も大きな数字を記録しているのが530〜630kgのイギリスのハイランド種だ。
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しかしこのハイランド種は枝肉の重さ。
つまりは頭・内臓・尾・肢端を切り取る加工をした際の重さが320〜380kgであり、こちらでは全体で2位の数字である。
食用部位が最も大きい牛にこそ「メガ牛」の称号がふさわしいと考える。
その点を踏まえ、枝肉の重さに注目してみると最も重いのが豪州の牛である。
その重さ300〜420kg。大きさにばらつきこそあれど圧倒的な数字だ。
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つまり「メガ牛」とはオーストラリアの牛肉を意味する言葉だったのだ。
次に「エモ盛」について考えていこう。
メガ牛が使用する食材について言及する言葉であった以上、こちらは味付けや料理全体の特徴を意味すると考えられる。
「エモ」とは昨今流行している言葉の「エモい」に由来する言葉だと推察する。
そして「エモい」は英語のemotionalを元とした若者が使用するスラングで、悲しい、嬉しい、寂しいなど1つの言葉では表現しきれない複雑な感情に対して用いられる言葉だ。
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表情で例えるならこんな感じだろう。
ではエモい牛丼とはなんだろう。
食べると美味しいという感情だけでなく、寂しさや悲しさも沸き立つ牛丼。
私に1つ心当たりがあります。
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皆さんは「東京チカラめし」をご存知でしょうか?
元祖焼き牛丼と看板に掲げているこちらの牛丼屋、かつては130店舗以上展開する人気チェーン店だったにも関わらず、現在は大阪日本橋店1店舗のみの営業となっている。閉店した理由としてはコロナ禍や人材育成などが挙げられている。
かつて栄華を誇ったチェーンが1店舗のみしか残されていない。
これは食べた際に美味しいという気持ちだけでなく、寂しさや悲しさも沸き立つものと言って差し支えないと思います。
そして東京チカラめしといったら看板にもある焼き牛。
つまり「エモ盛」とは焼き牛丼のことだったのです!
上述した「メガ牛」とこの「エモ盛り」についての考察をまとめると、
「メガ牛エモ盛」とはオーストラリアの牛肉を使用した焼き牛丼であると考えられます。
それでは上記のことを踏まえ実際にメガ牛エモ盛りを作っていきましょう。
まずは、
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オーストラリア産の牛肉を用意します。
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玉ねぎ、にんにく、生姜を炒めて
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十分に火が通ったら牛肉を入れて火を通します。
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いったん別の皿に移して。
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調味料各種を煮詰めます。
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ある程度煮立たせてら先ほど炒めた具材を入れて
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絡めたら
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白飯をよそって、具を乗せたら
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完成!!
凛世‥‥‥!!メガ牛エモ盛だぞ!!!
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「牛的情感盛り、一丁」の食べる時の声、本当に可愛いので全人類聞いてほしい。
モグモグじゃなくてハグハグ食べててほんとに可愛い。
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凛世「美味しい⋯⋯」
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社長「⋯⋯シェフを呼ぼうか」
シュバッ!!
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樋口円香 オイサラバエルごっこをしてる僕。
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凛世「ごちそうさまでした⋯⋯⋯。焼き牛丼というコンセプトは面白く⋯⋯思いましたが⋯⋯。
甘さを出すのに砂糖と蜂蜜とみりんを使っていたようでしたが⋯⋯煮込み料理では感じられない蜂蜜のくどさが出ているように感じられました⋯⋯。
また⋯⋯具材を先に炒めてしまったことで⋯⋯味が薄く感じられました⋯⋯。
炒める際に下味をしっかり付けたり⋯⋯⋯煮からめる時にもっとしっかり混ぜたほうがよかったのかと⋯⋯。」
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以上
参考文献
1.菅原道北削蹄所 ~世界の牛~ 2015-05-26 https://sugawara.co/column/?p=6911 (アクセス日2024-11-24)
2.ALIC独立行政法人農畜産業振興機構の月報「畜産の情報」(海外編)2005年8月特別レポート 各国における主要な肉用牛の飼養形態 調査情報部調査情報第一課 2005-08 https://lin.alic.go.jp/alic/month/fore/2005/aug/index2.htm (アクセス日2024-11-24)