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甘党の僕が、ブラックのコーヒーを好きになった「瞬間」の話。

みなさんは、コーヒーが好きですか?

また、ミルクや砂糖を入れて飲みますか?

僕はコーヒーをブラックで飲むのが、いまとても好きで
1日に3〜5杯は欠かさず飲んでしまうほどです。(体に良くなさそう)

朝起きて、コーヒーを淹れ
お昼を食べたらコーヒーを淹れ
おやつどきぐらい、集中力が切れそうになるとコーヒーを飲み
夕方や夜にも飲んだりします。

いまも、noteを書きながらコーヒーを飲んでいたり。


そんな僕ですが、もともと小さい頃から甘党
特にチョコレートが大好き。食パンにもチョコを塗って食べたり
お菓子やケーキもチョコレート系ばかりを好んで選びます。

甘党なのに、コーヒーは基本ブラック。
いっけん真逆に見えて
その実、やっぱり真逆なこの2つの好み。

そうなったのには、とあるきっかけがありました。

こだわりのコーヒースタンドとの出会い

学生時代。
ハタチになったくらいの頃は、まだコーヒーとは縁が薄くて

「お酒も解禁になったことだし」と
”大人の飲み物”の1つと思っていた缶コーヒーに挑戦して
でも1番甘そうなものを飲んでみたところ、カフェインが効きすぎて
目はギラギラ、心臓はバクバクしてしまうような、
全然コーヒーに弱い体質でした。

そんなある時。

よく学校の近くを一人で散歩していたのですが
いつも通り過ぎる場所に、小さなコーヒースタンドがありました。

コーヒーのように茶色く塗装されたお店のドアから、ガラス越しに中をみると、いつも店員さんがカウンターに立っていて
時折お客さんが1人か2人、入っています。
とても小さなお店で、3人入ったらもう一杯になってしまうほど。
カウンターしかない、テイクアウト専門のお店のようでした。
もう10年近く前のことですが、当時はまだ珍しい業態だったように思います。

学校から近所だったのもあり、なんども通り過ぎているうちに、だんだんと
「コーヒーは苦手だけど、このお店でどんなものを売っているのか、気になってきた。試さないでいいのだろうか(いや、よくないだろう)
という思いが湧いてきて、
あるとき勇気を出して、お店に足を踏み入れてみました。

コーヒーをください。

そんな気持ちで店内に入ると、
「ショーケースの中から豆がお選び頂けます」と
店員さんが優しく教えてくれました。

どこどこの豆はフルーティーで、ブルーベリーのような香り、
なになにの豆はしっかりして、大地のような力強さのある味で…

ふむふむ。

なるほど。

まったく分からない。


豆が選べるとは、いったいどういうことだろうか。

当時の僕は、先述のようにコーヒーが苦手で
缶コーヒーすら滅多に飲まない人でした。
コーヒーにそんなに味や香りの違いがある、と言われても
にわかには信じがたい
ものです。
へぇ、、豆で違いが出るものなんだ、、

ええと…

(とりあえず)こちらをお願いします。

取り乱しつつも、注文を終えてコーヒーを受け取ると
店員さんはレシートを渡してくれました。

コーヒーは受け取ったけど、
甘くして飲みたいなと思ったので
「あ、すみません、砂糖とミルクもお願いします」と伝えると、
店員さんは、それは用意をしていない、と言いました。

当店のコーヒーは、ブラックで飲んで頂くのがベストなので
砂糖やミルクは置いておりません。

そのようなニュアンスのことを、優しく教えていただいて
僕は「そんなバカな・・・・」と絶望しました。

甘党の僕が、コーヒー初心者の僕が、
まさかブラックのコーヒーという
いきなり超ハードルの世界へ、、、、

いくつもの衝撃を、
受け止め切れないままお店を出て、
ぼんやりとした頭で、
そのブラックのコーヒーを口にしました。

すると、どうでしょう。

苦い!と思って身構えていたはずの口が
その苦味を受け取らないまま
嗅いだことのない素敵な香りが鼻を通り抜けて
何事もなく、ゴクリと飲みこむことができました。

「えっ??!」

コーヒーが苦くない。

戸惑いながら、二口目、三口目と飲んでいくと
やっぱり、苦くない。

「(店員さんの言ってることは本当だった。これはすごい発見だ!)」
「(コーヒーにこんな世界があるなんて。このコーヒーのことを、もっと知っていったら、いつか、何かとても良いことがある気がする)」

そう直感したくらい、その日から「コーヒーって面白い!」という気持ちに切り替わりました。
それから喫茶店や、缶コーヒーなど、さまざまなコーヒーにも挑戦してみたのですが、それとも全然違う世界のようで
あのコーヒースタンドで出会った、華やかなコーヒーの世界にすっかり取り憑かれてしまいました。

学生時代なのでお金はあまりなかったので、
懐に余裕のあるときは
コーヒースタンドに行ってコーヒーを買おう。

そうして色々飲んでいくうちに、たくさんのことを知りました。
自分が1番好みなのは「エチオピア」産の豆で淹れたコーヒーだとわかったり、
初めに出会った豆もおそらくそうだろう、と思ったり、
「シングルオリジン」という1種類の豆で淹れたものほど、豆の特徴が楽しめるということ、それらを出すお店が「サードウェーブ系」と名付けられたこと、その発症とされる「ブルーボトルコーヒー」というお店に影響を与えたお店が渋谷にあるということ…

そうして今では、
あいかわらず甘党のくせに、コーヒーはブラックのホットで。
1日に飲まない日はないほどのコーヒー好きになりました。

手軽にスーパーなどで手に入る中では「モカブレンド」も好きです。

コーヒーが苦手で、でも面白そうだな、と思った方がいれば
ぜひ、今風でおしゃれなコーヒーショップへ行ってみてください。

そこにシングルオリジンの取り扱いがあれば、
そして「エチオピア」があれば、

ひょっとしたら、僕のように
ブラックコーヒーを味わえる「瞬間」と出会えるかも知れません。

(最後までお読み下さり、ありがとうございました!)

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安村シン
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