イキりの福姫01-雀魂2024春の四半期
雀魂のキャラ「福姫(フージー)」には煽り気味なセリフがある。春の陽気のせいか、配牌がよくてイキった対戦が現れた。初心者向けの技術解説に適した内容なので、いくつかnote記事にしたい。
(注、冒頭の画像は「倒福」(中国語の読みでタオフー。逆さ福ともいう)。
倒福(Wikipedia)
一説には明の初代皇帝、朱元璋(洪武帝)の頃に始まった縁起担ぎの風習だという。中国人経営の中華料理店でしばしば見かける)
https://x.com/shinux255/status/1792839055924928646
本稿はX(旧ツイッター)に出したスレッド記事とほぼ同様だ。上掲のXスレッドをご覧になってもよい。本稿では末尾に追記がある。
なお、手作りの基本となるのは「シャンテン数の数え方」だ。メンツ→トイツ→ターツの順に手牌を切り分けることで、アガリまでの最短手順を求められる。
初心者はまずこの考え方を覚えたい。この考え方は応用がきき、複雑な牌姿、未知の牌姿にも対応できる。
では始めよう。
<南1局、8巡目>
ツモ6m → 打9p。
メンツ→トイツ→ターツの順に手牌を切り分ける。
赤56m + 6p + 77p + 456s + 赤5s + 8s + 999s
メンツが2個ある。トイツが1個ある。ターツが1個ある。この手牌はリャンシャンテンだ(8 -(2 + 2 + 1 + 1) = 1)。
ターツがもう1つほしい。孤立牌の6p、赤5s、8sの周辺牌をツモればよい。ツモ5p、7p、7sでリャンメンターツがほしい。
さて、赤5sについてはツモ4s、6sでリャンメンターツが発生する。しかし・・・
ツモ3s、7sでもリャンメンターツが発生する。孤立牌の赤5sの周辺に456sのシュンツがあり、埋もれているからだ。
孤立牌がシュンツの真ん中に埋もれた構造を中ぶくれと言う。
リャンメンターツが足りないとき、中ぶくれの構造を崩してはならない。ツモ36s、47sでリャンメンターツが発生だ。
<9巡目>
ツモ8s → 打5s。
ツモ8sの直後、メンツ→トイツ→ターツの順に手牌を切り分ける。
赤56m + 6p + 77p + 456s + 赤5s + 88s + 999s
メンツが2個ある。トイツが2個ある。ターツが1個ある。この手牌はイーシャンテンだ(8 -(2 + 2 + 1 + 1 + 1) = 1)。
イーシャンテンを維持するように1枚切りたい。
さて、ここで77pの他にも88sのトイツが発生した。6p + 77p が 67p + 7p としても使える。これでリャンメンターツがもう1組揃った。
赤56m + 67p + 7p + 4赤56s(+ 打5s)+ 88s + 999s
赤56m + 677p + 88sで、完全イーシャンテン形だ。中ぶくれからリャンメンターツを生まなくてもよいため、打5sでシュンツに戻す。
<10巡目>
ツモ7m → 打7pリーチ → リャンメン58p待ち。
リーチ・赤2、さらにツモか裏1で満貫だ。
<18巡目>
ツモ、2,000 + 2,000 + 3,900点(子30符4翻)。
4翻は基本的に満貫だ。ただし、以下は例外だ。
ピンフ・ツモ+2翻 → 1,300 + 1,300 + 2,600点
チートイツ+2翻 → 6,400点
<応用問題>
9巡目、ツモ8s → 打5sで完全イーシャンテン形に進んだ。
ここで仮に、ツモ8sではなくツモ7sだったとしよう。
牌効率・牌理ツール(開発・運営 第6代天鳳位 タケオしゃん)
→牌画入力のテキストボックス
06m677p405678999s
ドラ西
→牌記号変換
→有効牌を表示する(七対子・国士含まず)
→有効牌をツモった手牌
→「この手牌を牌理で使う」で一手進みます。
この手牌はイーシャンテン。打5sで有効牌は最大になり、8種26枚。
完全イーシャンテン形の6種20枚よりもさらに増えた。これはなぜか。
メンツ→トイツ→ターツの順に手牌を切り分ける。
後は各自で調べよう。牌を並べ、テンパイする有効牌をツモってみることだ(47m、58p、7p、9s、6s、3s)。
<ヒント>
牌を並べ、テンパイする有効牌を全てツモってからヒントを読もう。理由を考えずにヒントを読むと、分かったつもりになり、考え方が記憶に残らない。
<メンツの抜き方その1-1s寄りから抜く>
赤56m + 67p + 7p + 4赤56s + 789s + 99s
ソーズではメンツの抜き方が複数ある。1s寄りから抜くと、4赤56s + 789s + 99sになる。
2メンツ(4赤56s + 789s)を抜いた残りは赤56m + 677p + 99sで、完全イーシャンテン形だ。ツモ47m、58p、7p、9sでテンパイだ。だがこれだけではない。
ツモ6s → 6s + 789s + 99s → 678s + 999s
ツモ6sではシュンツのスライド現象が起こり、ツモ9sと同様になる。
ツモ3s → 3s + 4赤56s + 789s + 99s → 34赤5s + 678s + 999s
ツモ3sではシュンツのスライド現象が連鎖し、ツモ9sと同様になる。
<メンツの抜き方その2-9s寄りから抜く>
赤56m + 6p + 77p + 4赤5s + 678s + 999s
反対に、9s寄りからも抜こう。4赤5s + 678s + 999sになる。
こちらでは、赤56m + 4赤5678s、リャンメン+三門のイーシャンテン形だ。ツモ47m、369sでテンパイだ。
77pが雀頭になり、6pはテンパイに無関係だ(余剰牌)。余剰牌のあるイーシャンテン形で、6pを安全牌に持ち変えてもよい(4枚見えの字牌が最良だ)。
1s寄りの「4赤56s + 789s + 99s」で抜いた場合の有効牌は、9s寄りの「4赤5s + 678s + 999s」で抜いた場合の有効牌を包含している。9s寄りに抜いて満足すると、有効牌を見逃す。
メンツの抜き方が複数ある場合、それぞれを試すことだ。初心者、中級者、上級者の違いはここにある。手作りや牌効率はヒラメキではなくコンキ(根気)だ。ここがホンキ(本気)の出しどころだ。
<余談>
牌効率・牌理ツールを公開しているタケオしゃんが、本稿の公開日にも段位戦を生放送した。2つ目のアカウント「タケオ先生」で玉の間を戦っている。
麻雀に慣れていない人は5ブロックをうまく作れない
「何切るはイーシャンテンなど、5ブロックができた状態のものが多い。配牌は3ブロックや4ブロックなど、いつも足りない。麻雀に慣れていない人は5ブロックをうまく作れない」
タケオしゃんの他にも、魂天や天鳳位が麻雀を実況している。5ブロック(4メンツ1雀頭の候補)をどうひねり出すか、初心者はまずここを見たい。タケオしゃんは王道を行きつつも捻ったことをやってくれる。
(本稿終わり)
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