イキりの福姫19-雀魂2024夏の四半期
雀魂のキャラ「福姫(フージー)」でイキった対戦を振り返っている。初心者向けの技術解説に適した内容なので、いくつかnote記事にしたい。
今回はリャンメンカンチャン収束コンボが決まった手作りを解説する。
上掲のX投稿で対局ハイライトを述べた。余談ながら、この一戦では3mを4枚ツモ切り、4枚目で放銃という珍プレーがある。「クソ運。プッ(笑)」と言って拡散していただきたい。
<対局ハイライト>
東4局1本場
<配牌>
メンツ→トイツ→ターツの順に手牌を切り分ける。
13m + 9m + 3p + 67p + 9p + 23s + 35s + 9s + 発
メンツが0個ある。トイツが0個ある。ターツが4個ある。この手牌はスーシャンテンだ(8 -(1 + 1 + 1 + 1)= 4)。
(注、メンツ→トイツ→ターツの順に手牌を切り分けるルールを守ると、13m、67p、33s の他が孤立牌になり、ウーシャンテンになるのではないか?(8 -(1 + 1 + 1)= 5)
「シャンテン数の数え方」は複雑なルールなので、細部まで読む必要がある。「2. 向聴数の数え方は「8点ルール」!」の節では以下の記載がある。
「抜き出す方法は必ず最大の点数になるように抜き出します。一盃口が代表例ですが、対子3組=3点<順子2組=4点 となるため、順子2組で抜き出します」
トイツ1個(33s)を抜き出すよりもターツ2個(23s + 35s)を抜き出すほうがテンパイに近い。メンツが0個、トイツが0個、ターツが4個なので、ツモ4回でターツが次々メンツになれば、残った孤立牌で単騎待ちテンパイできる)
カンチャンターツが2つ、リャンメンターツが2つある。リーチを打てると見て、発をポンする副露手は狙わないことにしよう。
<2巡目>
ツモ6m → 打9m。
メンツ→トイツ→ターツの順に手牌を切り分ける。
13m + 6m + 3p + 67p + 9p + 23s + 35s + 東 + 発
メンツが0個ある。トイツが0個ある。ターツが4個ある。この手牌はスーシャンテンだ(8 -(1 + 1 + 1 + 1)= 4)。
メンツ候補は一応あるが、リャンメンターツがほしい。リャンメンターツを生みやすい、3-7の数牌を残す。雀頭がないので、字牌よりも数牌を残して発生機会を増やす。67p + 9p(ターツ+飛び石牌)からは雀頭が発生しやすい。
<3巡目>
ツモ4m → 打東。
メンツ→トイツ→ターツの順に手牌を切り分ける。
13m + 46m + 3p + 67p + 9p + 2s + 33s + 5s + 発
メンツが0個ある。トイツが1個ある。ターツが3個ある。この手牌はスーシャンテンだ(8 -(1 + 1 + 1 + 1)= 4)。
「13m + 46m。マンズで2メンツ。コンボが入るぞ」
収束コンボの一発目が入った。
(注、仮に以下のように切り分けたとしよう。
13m + 46m + 3p + 67p + 9p + 23s + 35s + 発
メンツが0個ある。トイツが0個ある。ターツが5個ある。この手牌はサンシャンテンだ(8 -(1 + 1 + 1 + 1 + 1)= 3)・・・となるのではないか?
「シャンテン数の数え方」は複雑なルールなので、細部まで読む必要がある。「3.「8点ルール」の例外」の節では以下の記載がある。
「(1)抜き出せるブロックは最大5つまで。抜き出す優先順位は面子→対子→ターツ の順番
(2)5ブロックちょうどを抜き出して雀頭がない場合は1点減点」
トイツが0個、ターツが5個あって、次々メンツが完成したとしよう。
ツモ2m → 123m
ツモ5m → 456m
ツモ5p → 567p
ツモ1s → 123s
123m + 456m + 567p + 123s(+ 打3s)+ 5s
123m + 456m + 567p + 123s + 3s(+ 打5s)
雀頭がない手牌では、ツモ4回で単騎待ちテンパイする。これはスーシャンテンだ(8 -(1 + 1 + 1 + 1 + 1)+ 1 = 4)。5個目のターツは未完成のままだった雀頭候補に変わる)
<5巡目>
ツモ5m → 打9p。
メンツ→トイツ→ターツの順に手牌を切り分ける。
13m + 456m + 34p + 67p + 2s + 33s + 5s
メンツが1個ある。トイツが1個ある。ターツが3個ある。この手牌はリャンシャンテンだ(8 -(2 + 1 + 1 + 1 + 1)= 2)。
メンツとメンツ候補が4つ揃ったため、雀頭候補に33sを採用する。2sがドラで、テンパイまでに切られるかもしれない。
「13m + 456m。マンズで2メンツ。パターン入った」
収束コンボの二発目が入った。
<8巡目>
ツモ赤5m → 打2s。
メンツ→トイツ→ターツの順に手牌を切り分ける。
13赤5m + 456m + 234p + 67p + 33s
メンツが2個ある。トイツが1個ある。ターツが2個ある。この手牌はイーシャンテンだ(8 -(2 + 2 + 1 + 1 + 1)= 1)。
「収束キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」
収束コンボの三発目が入った。好形テンパイの分岐技の一つ、リャンメンカンチャンが完成した。
これは13赤5m + 67p、リャンカンチャン+リャンメンのイーシャンテンではないのか。有効牌は2m、4m、58pの4種15枚だ。
→牌記号入力
134056m23467p33s
ドラ2s
→牌記号変換
→有効牌を表示する(七対子・国士含まず)
→有効牌をツモった手牌
→「この手牌を牌理で使う」で一手進みます。
この手牌はイーシャンテン。有効牌は5種19枚。完全イーシャンテン形(6種20枚)と互角だ。
2m、4m、58pの他に7mでもテンパイする。これはどういうことか。
ツモ7m
→13赤5m + 456m + 7m + 67p(+ 234p + 33s)
→13赤5m + 4m + 567m + 67p(+ 234p + 33s)
→1m + 34赤5m + 567m + 67p(+ 234p + 33s)
→打1m
→34赤5m + 567m + 67p(+ 234p + 33s)
ツモ7mではシュンツのスライド現象が起こり、飛び出した4mがリャンカンチャン(両嵌張)にはまって(嵌って)テンパイする。ツモ4mと同様の経緯をたどる。これがリャンカンチャンの補強形、リャンメンカンチャンだ(13赤5m + 456m)。
リャンカンチャンの待ちの一方にシュンツの端の牌が埋まっている(13赤5m に 456m が埋まる)。この構造があると、3種の牌でリャンカンチャンが埋まる。
もっとよいことに、リャンメンカンチャン+リャンメンのイーシャンテンはリャンメン待ちテンパイが確定する。
ツモ5p(8p)
→13赤5m + 456m + 567p(678p)(+ 234p + 33s)
→1m + 34赤5m + 56m + 567p(678p)(+ 234p + 33s)
→打1m
→34赤5m + 56m + 567p(678p)(+ 234p + 33s)
リャンメンカンチャンからはメンツの抜き方が2通りあるため、34赤5m + 56m と切り分け、リャンメン待ちテンパイにできる。リャンカンチャンがあるのにカンチャン待ちテンパイにはならない。これは複雑な牌理だ。
<9巡目>
ツモ6m → 打1m。
メンツ→トイツ→ターツの順に手牌を切り分ける。
34赤5m + 5m + 66m + 234p + 67p + 33s
34赤5m + 56m + 6m + 234p + 67p + 33s
メンツが2個ある。トイツが2個ある。ターツが1個ある。またはメンツが2個ある。トイツが1個ある。ターツが2個ある。この手牌はイーシャンテンだ(8 -(2 + 2 + 1 + 1 + 1)= 1)。
「発散キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」
リャンメンカンチャン収束コンボが発散し、完全イーシャンテン形に変わった。有効牌は6種19枚(47m、58p、6m、3s)。枚数は同じだが、タンヤオが確定して打点上昇するため、リャンメンカンチャンを見切った(打点上昇する経緯は今回解説を省く)。
リーチの平均巡目の9巡目が近い。他家のリーチ後にポン・チーでテンパイして追いつけるかもしれない。
<10巡目>
上家が打赤5pリーチ → 67pでチー → 打3mでテンパイ、リャンメン47m待ち。
実際に上家のリーチ直後にチーテン(チーしてテンパイの略)を取れた。
テンパイ時、打3mとしたのはあまりよくない。打6mがよりよかった。
上家は打9mで、78mには当たりえない。私からは5mが4枚見えで、45mや57mには当たりえない。6mが当たりうるのは 66m + XX(シャンポン待ち)、6m(単騎待ち)だけだ。
一方で、3mは45mには当たりえないものの、12m、24mには当たりうる。33m + XX(シャンポン待ち)、3m(単騎待ち)にも当たりうる。当たりうる待ちの種類は3mのほうが多く、放銃率が高い。もっとも、リーチの前に打4mなので、244mから24mへと変えた可能性は下がる(244mから444mが完成する可能性をリーチの前の巡目で捨てるのは非効率)。
<13巡目>
下家が私に放銃、3,900点(子30符3翻)。
10巡目に打6mでテンパイしたら、下家は7m以外を打ってオリるのではないか。「チー出しのまたぎは放銃率が高まる」という鳴き読みの技術があるからだ。
赤5pを67pでチー → 打3m
仮にこの打牌でテンパイしているなら、イーシャンテン時の手牌は 67p + 334m + XX(トイツ)、または 67p + 233m + XX(トイツ)だった可能性がありがち、という推論だ。完全イーシャンテン形からリャンメン待ちテンパイした時に成り立つ理屈で、必ずしも正しくはない(完全イーシャンテン形からリャンメン待ちテンパイしたとは限らない)。ただし打ちたくない牌の上位には来る。
今回、打3mと不合理な打牌をしたため、私の待ちはリャンメン25mが一番怪しいと見られたのではないか。上家の47mを私はたまたまチーしていなかったので、リーチ者の現物の7mは両者に安全、と考えて打ったのかもしれない。
鳴き読みは不確実な推論なので、初心者はむやみに使わないことだ。私はまだ鳴き読みを使えない。
<補足>
今回、13m + 456m → ツモ赤5m → 13赤5m + 456m の順番で手が進んだため、リャンメンカンチャンに気づきやすかった。
では、34赤5m + 56m → ツモ1m → 1m + 3赤45m + 56m の順番で手が進んだらどうか。1mをツモ切ってしまう人は多い。リャンメンターツを優先的に見つけたくなり、リャンカンチャンが盲点になるからだ(私も雀士、雀傑のときはよく見落とした。ウザク本緑の解説を読んで構造を覚えても、実戦で見つけられなかったものだ)。
メンツの抜き方が複数ある場合、それぞれを試すことだ。34赤5m + 56m を、35m + 4赤56m とも抜いてみる。ツモ4mでは35mが埋まる。ツモ7mでは 4赤56m + 7m → 4m + 赤567m → 35mに4mが埋まる。56mよりも35mを抜き出すのは不合理だが、135mのリャンカンチャンに伸ばして使えるのではないか?
リャンメンカンチャンの構造をあらかじめ知っているかどうか。メンツの抜き方を複数試す癖をつけているか(実戦では難しいが、牌譜を見直すと易しい)。見落としを防ぐ一方法がここにある。
(本稿終わり)
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