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イキりの福姫20 補遺01-雀魂2024秋の四半期

雀魂のキャラ「福姫(フージー)」でイキった対戦を振り返っている。初心者向けの技術解説に適した内容なので、いくつかnote記事にしたい。

前回は「四連形+四連形+雀頭」のくっつきイーシャンテン形を解説した。有効牌が16種54枚と、完全イーシャンテン形(6種20枚)の2倍強に及ぶ構造だった。

今回は補遺として、個々の有効牌をツモるとテンパイの待ちがどうなるかを検証する。

<3メンツ+雀頭+2孤立牌の構造からターツやトイツが生まれてテンパイ>

まずは本編を振り返る。

8巡目

ツモ6m → 打2s。

メンツ→トイツ→ターツの順に手牌を切り分ける。

34赤5m + 6m + 11p + 789p + 赤567s + 8s

34赤5m + 6m + 11p + 789p + 赤567s + 8s

3m + 4赤56m + 11p + 789p + 赤5s + 678s

3m + 4赤56m + 11p + 789p + 赤5s + 678s

メンツが3個ある。トイツが1個ある。ターツが0個ある。この手牌はイーシャンテンだ(8 -(2 + 2 + 2 + 1)= 1)。メンツの抜き方が複数あり、孤立牌が合計4種類残せる。

3メンツ+雀頭+2孤立牌で、くっつきイーシャンテン形だ。孤立牌の周辺牌をツモると、ターツやトイツが発生してテンパイする。今回、孤立牌にシュンツが隣接して四連形の構造がある。メンツの抜き方を複数選べるので、孤立牌を4つ持てて、有効牌が多い。

<孤立牌の6m → ツモ45678m>

孤立牌の6m → ツモ45678m

孤立牌の6mの周辺牌、45678mをツモってみよう。

ツモ4m → 46m → 打8s(打赤5sも可)→ カンチャン5m待ち?

原則どおりならカンチャン待ちだが・・・

345m + 6m → 3m + 456m → ツモ4m → 34m + 456m → 打8s → リャンメン25m待ち

四連形の構造からはシュンツのスライド現象が起こり、孤立牌の3mに4mをツモってリャンメン25m待ちにできる。

ツモ5m → 56m → 打8s → リャンメン47m待ち

ツモ6m → 66m → 打8s → シャンポン66m + 11p待ち

ツモ7m → 67m → 打8s → 345m + 67m → 三門258m待ち

四連形の構造からはシュンツのスライド現象が起こり、リャンメン待ちが三門待ちに発展する。

ツモ8m → 68m → 打8s → カンチャン7m待ち

<孤立牌の8s → ツモ6789s>

孤立牌の8s → ツモ6789s

孤立牌の8sの周辺牌、6789sをツモってみよう。

ツモ6s → 68s → 打3m(打6mも可)→ カンチャン7s待ち?

原則どおりならカンチャン待ちだが・・・

赤567s + 8s → 赤5s + 678s → ツモ6s → 赤56s + 678s → 打3m(打6mも可)→ リャンメン47s待ち

四連形の構造からはシュンツのスライド現象が起こり、孤立牌の赤5sに6sをツモってリャンメン47s待ちにできる。

ツモ7s → 78s → 打3m → リャンメン69s待ち

ツモ8s → 88s → 打3m → シャンポン88s + 11p待ち

ツモ9s → 89s → 打3m → ペンチャン7s待ち?

原則どおりならペンチャン待ちだが・・・

赤567s + 8s → ツモ9s → 赤567s + 89s → 赤56s + 789s → 打3m → リャンメン47s待ち

四連形の構造からはシュンツのスライド現象が起こり、赤567sが789sに変わり、リャンメン47s待ちにできる。

(注、リャンメン47s待ちテンパイだが、7sでのアガリはリャンメン待ちともペンチャン待ちともとれる。点数計算の都合で、より高打点なアガリを採用するため、ペンチャン待ちとみなす場合がある(高点法のルールを適用し、符ハネ(点パネ)させる。詳細は今回説明しない))

<孤立牌の3m → ツモ12345m>

孤立牌の3m → ツモ12345m

孤立牌の3mの周辺牌、12345mをツモってみよう。

ツモ1m → 13m → 打8s(打赤5sも可)→ カンチャン2m待ち

ツモ2m → 23m → 23m + 456m → 打8s → 三門147m待ち

四連形の構造からはシュンツのスライド現象が起こり、リャンメン待ちが三門待ちに発展する。

ツモ3m → 33m → 打8s → シャンポン33m + 11p待ち

ツモ4m → 34m → 打8s → リャンメン25m待ち

ツモ5m → 35m → 打8s → カンチャン4m待ち?

原則どおりならカンチャン待ちだが・・・

3m + 456m → 345m + 6m → ツモ5m → 345m + 56m → 打8s → リャンメン47m待ち

四連形の構造からはシュンツのスライド現象が起こり、孤立牌の6mに5mをツモってリャンメン47m待ちにできる。

<孤立牌の赤5s → ツモ34567s>

孤立牌の赤5s → ツモ34567s

孤立牌の赤5sの周辺牌、34567sをツモってみよう。

ツモ3s → 3赤5s → 打3m(打6mも可)→ カンチャン4s待ち

ツモ4s → 4赤5s → 打3m → リャンメン36s待ち

ツモ5s → 5赤5s → 打3m → シャンポン5赤5s + 11p待ち

ツモ6s → 赤56s → 打3m → リャンメン47s待ち

ツモ7s → 赤57s → 打3m → カンチャン6s待ち?

原則どおりならカンチャン待ちだが・・・

赤5s + 678s → 赤567s + 8s → ツモ7s → 赤567s + 78s → 打3m → リャンメン69s待ち

四連形の構造からはシュンツのスライド現象が起こり、孤立牌の8sに7sをツモってリャンメン69s待ちにできる。

<雀頭の11p → ツモ1p>

最後だが、雀頭の11pに1pをツモり、111pの暗刻になる場合を挙げよう。

ツモ1p → 111p → 打6m(8s) → 単騎8s(6m)待ち?

ツモ1p → 111p → 打6m → 単騎8s待ち?

ツモ1p → 111p → 打8s → 単騎6m待ち?

ツモ1p → 111p → 打3m(赤5s) → 単騎5s(3m)待ち?

ツモ1p → 111p → 打3m → 単騎5s待ち?

ツモ1p → 111p → 打赤5s → 単騎3m待ち?

111pの暗刻が発生すると、孤立牌をいずれか1枚切り、残った孤立牌で単騎待ちテンパイする。原則通りなら単騎待ちだが・・・

ツモ1p → 111p → 打3m(打6mも可)→ リャンメン単騎58s待ち

今回34赤56m、赤5678s、と四連形の構造が2組ある。打3m(6m)では赤5678sの四連形が残り、リャンメン単騎58s待ち。

端寄りの数牌で待つテンパイほど出アガリしやすい。基本的にはこちらを選ぶのがよい。

ツモ1p → 111p → 打8s(打赤5sも可)→ リャンメン単騎36m待ち

打8s(赤5s)では34赤56mの四連形が残り、リャンメン単騎36m待ち。

内寄りの数牌で待つテンパイほど出アガリしにくい。あまり選びたくないが、リャンメン単騎58sが残り2枚、リャンメン単騎36mが残り3-4枚、なら選んでよい。残り2枚の待ちは超愚形待ちで、アガリ率が大きく下がる。反対に残り3枚だとアガリ率が大きく上がる。

また、打点上昇を考えると普通は赤5sを切らない。ただし追っかけリーチを打ちたく、かつ先制リーチ者の現物が5sなら、放銃せずにリーチできるため妥当だ。

<好形テンパイ:愚形テンパイ≒1:1>

タケオしゃんの牌効率・牌理ツールでは、好形テンパイ:愚形テンパイの割合も算出できる。

画像ではわかりにくいが「ツモ〇〇」の左にチェックボタンがある。愚形テンパイするツモのチェックボタンを外すと(1m、3m、6m、8m、3s、5s、8s)好形テンパイ確率が分かる。

好形テンパイ:愚形テンパイ=54.7(パーセント):45.3(パーセント)

好形テンパイ:愚形テンパイ≒1:1 とみなしてよい。好形テンパイする有効牌は9種29枚で、完全イーシャンテン形(6種20枚)の1.5倍ある。愚形テンパイした場合、ツモ切って元のくっつきイーシャンテン形に戻し、好形テンパイのみを狙ってもよい。

ただし愚形テンパイをツモ切って拒否した場合、フリテンが発生しうる。どういう進行でフリテンになるのかは、さらに補遺の記事で解説したい。

<終わりに・・・回りくどく、分かりきった説明でものごとの骨格を捉える>

今回、回りくどく分かりきった説明をあえて行った。以下の一節だ。

「原則どおりならカンチャン待ちだが・・・四連形の構造からは・・・リャンメン待ちにできる」

「原則どおりならペンチャン待ちだが・・・シュンツのスライド現象が起こり・・・リャンメン47s待ちにできる」

「四連形の構造からはシュンツのスライド現象が起こり・・・三門待ちに発展する」

「原則どおりなら単騎待ちだが・・・四連形の構造が2組ある・・・リャンメン単騎待ちにできる」

くっつきイーシャンテン形には基本形と発展形がある。今回取り上げたのは発展形だ。2孤立牌の周辺にシュンツがあると、基本形の弱点が改善されることがある。四連形+四連形+雀頭の構造になると強力だ。

「四連形は残そう」「中ぶくれは残そう」と巷間言われる。孤立牌から本来は愚形ターツを生む進行が、四連形や中ぶくれの構造によって好形ターツに改善するからだ。配牌直後でリャンメンターツが足りない時は、これらの構造を残して応用していく。

最後に先人のブログ記事を紹介しよう。

2015/11/10、今から9年前の記事だ。「ゆけむり」さんがくっつきイーシャンテン形について解説している。

「例1.くっつきイーシャンテン」の手牌がくっつきイーシャンテン形の基本形だ。孤立牌の周辺にシュンツがないため、愚形ターツ(カンチャンターツ)を好形ターツに改善する機会がない。

「基本的にはテンパイへの受け入れは非常に多い反面、60パーセントの確率で(shinux255が訂正。原文の40パーセントは誤り)カンチャン、シャンポン、単騎待ちの愚形テンパイとなります」

軽く10年は語り継がれた技術だ。ゆけむりさんも雀魂でイキってほしい。

(本稿終わり)


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