イキりの福姫07-雀魂2024春の四半期
雀魂のキャラ「福姫(フージー)」でイキった対戦を振り返っている。初心者向けの技術解説に適した内容なので、いくつかnote記事にしたい。
今回は2024/05/27の牌譜から事例を採集した。
<東3局1本場>
<1巡目>
ツモ南 → 打9s。
11m + 4m + 1p + 22p + 4p + 22s + 3s + 89s + 南南
メンツが0個ある。トイツが4個ある。ターツが1個ある。この手牌はサンシャンテンだ(8 -(1 + 1 + 1 + 1 + 1)= 3)。
「配牌にメンツがあればリーチを狙う。字牌から切っていく」と魂天の稚児さんは言った。「メンツがなくとも、3巡目までにリャンメンターツが3個できれば、リーチを狙ってよい」。しかし「配牌にメンツがなければ字牌を残す」とも言った。
この手牌にはリャンメンターツが一応1個だ(22s + 3s は 2s + 23s と切り分けてもよい)。4m、4pにくっついてリャンメンターツが生まれるが、現状は2孤立牌だ。
さて、役牌の南がトイツになった。他には外寄りの数牌のトイツが3組ある。ポンに頼って、南のみ1,000点を狙うのが早いだろう。
今回、89sのペンチャンターツを落としてスーシャンテンに戻した。ペンチャンターツはメンツを作る際に最も弱い。7sのツモ、チーか、好形変化を待って 89s → 68s → 56s と移行する。
ペンチャンターツは端寄りの数牌トイツのポンよりもメンツを作りにくい。また、3-7牌が2種類あるので、こちらでリャンメンターツを作りたい。
<2巡目>
ツモ3m → 打4p。
11m + 34m + 1p + 22p(+ 打4p)+ 22s + 3s + 8s + 南南
メンツが0個ある。トイツが4個ある。ターツが1個ある。この手牌はサンシャンテンだ(8 -(1 + 1 + 1 + 1 + 1)= 3)。
アガリには役牌の南が頼みだ。南南、22p、22sを次々ポンしたい。11mのポンはいったん控える。ポンするとタンヤオが否定され、役牌頼みだと読まれる。
122p(ペンチャントイツ)からは2pをポン、3pをチーできる。223s(リャンメントイツ)からは2sをポン、14sをチーできる。チー・ポンしやすいトイツ・ターツに頼って4メンツ1雀頭が揃うので、4p、8sは不要になる。
<4巡目>
ツモ2p → 打1p。
11m + 34m(+ 打1p)+ 222p + 22s + 3s + 8s + 南南
メンツが1個ある。トイツが3個ある。ターツが1個ある。この手牌はリャンシャンテンだ(8 -(2 + 1 + 1 + 1 + 1)= 2)。
1pを切ってまで8sを残したのは失敗だった。仮にツモ7sとしても78sはフリテン含みだ(1巡目に89sから打9sとして、ペンチャンターツを崩した)。
フリテン含みはともかく、南のみ1,000点で、4メンツ1雀頭の候補が概ね固まった。なるべく好形テンパイに進めたい。
<5巡目>
ツモ3m → 打4m。
11m + 33m(+ 打4m)+ 222p + 22s + 3s + 8s + 南南
メンツが1個ある。トイツが4個ある。ターツが0個ある。この手牌はリャンシャンテンだ(8 -(2 + 1 + 1 + 1 + 1)= 2)。
暗刻が1個、トイツが4個ある。南のみ1,000点から南・対々和の5,200点(子40符3翻)を狙う。
5トイツから対々和を狙うと「最も無防備なイーシャンテン」が長引き危険だ。しかし暗刻が1個、トイツが4個の状態なら「最も無防備なイーシャンテン」が短く済む。
直後、上家が打2s → ポン → 打3s。
11m + 33m + 222p + 222s(ポン)(+ 打3s)+ 8s + 南南
メンツが2個ある。トイツが3個ある。ターツが0個ある。この手牌はイーシャンテンだ(8 -(2 + 2 + 1 + 1 + 1)= 1)。
「トイツ+トイツ+トイツ」のイーシャンテンだ。有効牌は3種6枚。
チートイツのイーシャンテン(5トイツ+3孤立牌、3種9枚)、チャンタを狙ったペンチャン+カンチャンのイーシャンテン(2メンツ+雀頭+2ターツ、2種8枚)と同等で、ツモには期待できない。ポンしやすい端寄りの数牌や字牌をトイツにして、有効牌の少なさを補うことが必要だ。
「トイツ+トイツ+トイツ」の対々和のイーシャンテンは最も無防備になる。牌の種類が少ないため、この状態でリーチを打たれると、オリる現物やスジに窮する。
3種6枚はツモもポンもしにくい。ポンしやすい端寄りの数牌や字牌を持つことは、オリやすい牌を確保することも狙っている。
<6巡目>
対面が打1m → ポン → 打8sでテンパイ → シャンポン33m+南南待ち。
「トイツ+トイツ+トイツ」のイーシャンテンを次巡に抜け出し、2副露でテンパイした。
ただし1mをポンしたため、タンヤオは否定される。役牌が頼みだと他家には読まれ、役牌を絞られる。南・東・白・中は出にくくなる。
ポンを2回の2副露で、序盤から中張牌をバラ切りしたため、対々和を疑われる。4枚見えの牌を切れば、対々和には放銃しない。次点として3枚見えの牌を切れば放銃しにくい。対々和は見破られやすく、オリも効きやすい脆い攻撃だ。
<9巡目>
上家が打2p → 見逃し(大明槓しない)。
案の定、対面は役牌の南と中を絞ってオリ気味だ。上家の親も中のトイツを残した(タンヤオ、または役牌のいずれかでアガリたい思惑もある)。
対々和を狙ったら、カンはしないことだ。特にイーシャンテンでのカンは危険だ。
対々和の手牌には牌種が5種類。麻雀牌は全部で34種類なので、カンして新ドラが乗る確率は15パーセント(5/34≒0.15)。
一方、ピンフの手牌には牌種が10-11種類。カンして新ドラが乗る確率は29パーセント(10/34≒0.29)。リーチすると裏ドラも乗るので、新ドラまたは新裏ドラのうち、いずれかが1枚以上乗る確率は51パーセントだ。
(1 -(0.7×0.7)≒ 0.51
1 -(新ドラが乗らない確率)×(新裏ドラが乗らない確率)= (新ドラまたは新裏ドラのいずれかが乗る確率)
これは余事象の確率(あることがらが起こらない確率)を使った計算だ。
NHK高校講座 数学A 第12回 余事象の確率
)
対々和からカンをすると、リーチで押し返す機会を与え、高打点放銃を招く。今回、2pが親の現物になったため、これをカンしたら親にオリられない。親リーチは親満貫ドライバーになる(今回は親が副露手に進んでいるため、親満貫の打点は出しにくい)。
<13巡目>
ツモ、1,300 -1,300 - 2,600点(子40符3翻)。
上家の親は親満貫ドライバーをテンパイしたが、なんとか躱した。残り1枚の3mか、絞られた南をツモるかの苦しい状態だった。
<愚形テンパイ確定のイーシャンテンから無スジを押すと負け確定>
ここでnisiさんの押し引き表を確認しよう。
より広いケースの押し引き表(副露)
表・自分子(副露)VS子リーチ
・一向聴
・悪悪(12枚受けの悪形確定一向聴(カンチャン+リャンカン+雀頭、カンチャン+カンチャン対子+対子など)。「トイツ+トイツ+トイツ」のイーシャンテンは6枚受けなので、ポンに頼れるもののさらに悪条件)
・3翻(今回の私の手牌は南・対々和)
・無スジ2378
他家がリーチし、自分が愚形テンパイ確定のイーシャンテンの場合、無スジを押すと負けが確定する(高確率で自分の失点に終わる)。たとえ満貫の打点があっても微妙だ。
雀豪花1で定着できない打ち手は、放銃率が15パーセントを切っていない。放銃率が下がらないのは、オリ有利な状況から押すからだ。イーシャンテンからはオリ、テンパイからは押す、これが押し引きの原則だ。
<上級者は対々和の脆さをわきまえている>
【麻雀】トイトイをよく狙う人は絶対に勝てない
(クリアレインのアトリエ)
上の動画で(4:16-)、対々和を狙う条件として「暗刻1組とトイツ4組がある」ことを揚げている(その他に「3翻以上ある」「鳴きやすいトイツが2組以上ある」、以上の3つ全てを満たすことが必要)。
(動画投稿者のクリアレインさんは2023/12/09に魂天1に昇段(2024/06現在、魂天3)。プレイヤー名はclearrain。天鳳では8段の上位プレイヤー)
【咲乃もこ魂天計画_52】トイトイとチートイツの運用方法で悩んでる人は必見【多井隆晴/咲乃もこ】
(たかちゃんねる)
(動画 1:06-)「対々和とかゴミなんで」
「対々和やってて敵からリーチ来たらもう地獄なんですよ」
「Mリーグで対々和なんかほとんどやんないですよ、1回やって死にそうになりましたもん」
多井隆晴プロは雀魂の段位戦をやっていないが、造作なく魂天を取れる腕だろう。人を煽るような物言いがよくあり、マスコミ受けを狙っているのだが、麻雀の打ち方は保守的で繊細だ(素の自分は目立ちにくいことを心得ており、意図的に目立つ芝居をやっているのだろう)。
多井プロは麻雀プロ団体「RMU」、Mリーグ「渋谷ABEMAS」所属。神域リーグ「チームアキレス」の監督。動画で登場する咲野もこさんは多井プロの指導もあって魂天に昇段し、神域リーグ2024では「チームアキレス」に所属。
【麻雀講座】トイトイは強い?弱い?癖のある役を攻略しよう【天鳳位】
(天鳳位ヨーテル)
ヨーテルさん(第18代天鳳位、魂天)も対々和を解説している。対々和は大体シャンポン待ちになるが、この待ちは字牌含みや端寄りの数牌でないとアガリにくい。
対々和に決め打たず、役牌・ドラ2などで3,900点や5,200点の好形テンパイを狙えないかも考える。好形テンパイの経路と比べずに対々和に決めつけるのは幼稚な手作りだ。
<余談、対々和は点数計算が面倒>
最後に余談。対々和は4刻子+1雀頭でアガる役だ。刻子には符がつくので、点数計算が面倒になる。
麻雀符計算機
(開発・運営 第6代天鳳位 タケオしゃん)
222s(ポン)→ 2符(中張牌・明刻子)
111s(ポン)→ 4符(幺九牌・明刻子)
222p → 4符(中張牌・暗刻子)
南南南 → 8符(幺九牌・暗刻子。
ロンではなく、ツモで刻子が完成してアガったため、暗刻になる)
全てのアガリには20符がつく(副底)。
ツモアガリには2符がつく
(例外的にピンフ・ツモの場合のみ、ツモ符がつかない)。
テンパイの待ちがシャンポン待ちの場合、符がつかない。
雀頭が役牌ではない場合、符がつかない(今回は33mが雀頭)。
以上より、2 + 4 + 4 + 8 + 20 + 2 = 40(符)
南・対々和(3翻)
子40符3翻ツモ、1,300 - 1,300 - 2,600点になる。
仮に雀頭が33mでなく役牌の場合(例、白白)、ツモで42符になる。符計算では1の位を切り上げるので、子50符3翻ツモ、1,600 - 1,600 - 3,200点になる。
(本稿終わり)