落武者ギタリストが脳出血になりましたが、何か?㊻プロレス大好き④
プロレスラーは、選手生命が長いスポーツなんです。もちろん大変なお仕事です。
昔、保険に入るときに、注意事項を読んでいたら、プロレスラー、スタントマンの方は当保険には加入できませんと記してあったのをすごく覚えています。
その後、すぐにリッキーさんに聞いたら、大丈夫。入れる保険あるから。
と聞き一安心。
リッキーフジは不死身なのです。
そんなリッキーさんからお仕事ちょくちょくいただきます。
「伸太郎くん、今度、蝶野正洋さんとトークショーやるから日本刀も一緒に演奏できないかな?」
なーんてこった。パンナコッタ。
リッキーさん、そんなん、僕、サッと思い出せません。どんな食感でしたっけ?パンナコッタって。
あ、パンナコッタの話やないですね。
で、パンナコッタってどんなんでしたっけ?
まあ、いいか。
いやマジですか?マジですよ。蝶野さんとご一緒出来るなんて。
高校生の時、新日本プロレスの岐阜興業で観たあの蝶野さん。嗚呼すごい。
いや、待てよ?蝶野さんの入場時、必ずテーマ曲かかるよな?
いや待てよ?
僕、全部弾けるぞ?キーボードパートまで全部弾けるぞ?
ダメで元々と、リッキーさんに聞いてみる。
「リッキーさん、蝶野さんの入場曲、僕、ギター生で弾いて、そのまま蝶野さんに入場していただくとか可能でしょうか?」
リッキーさん、
「お、面白そうだね!蝶野さんに聞いてみるね。」
すると、OKとの事。
もう、リッキーフジは神様に見えましたね。
それから二ヶ月くらい猶予があったので毎日毎日弾き続け、あっという間に当日。
蝶野さんニッコリ。
嗚呼、夢のよう。夢だ多分こりゃ。
いや、むっちゃ絡んでくださるやん?
こりゃ夢だ。高校生の僕に言ってやりたい。長生きはするもんだぞと。
でもこりゃ夢だ。
終了。
恐縮ながら蝶野さんをご紹介させていただき退場。
が、これで終わらなかった。
退場し、控え室扉を閉めた瞬間、
「ガーッテーム!おい!リッキー!なんだあのギタリストは?おい!ちょっとステージもどってこい!」
え?!なんでございましょう?
とりあえず戻ると、
公開説教。
なんだその髪型は?俺にもイメージってもんがあるんだよ!
蝶野さん終始笑いを堪えながら、いや、ちょいちょいもう笑っておられる。
蝶野さんを見つめる僕は、もう目がキラキラのただのプロレス大好き少年。
横でリッキーさんずっと笑いっぱなし。
なんだこの空間。
夢や。
夢に違いない。
公開説教終了。
嗚呼、夢も終了。
至福の時でしたね。いや、そんな余韻にしたってばかりもいられない。
トークショー終わりにすぐにリッキーさんと日本刀バンド演奏。
なんと、その日本刀のステージ、最初から最後まで蝶野さんが観ていてくださっていたんです。
もちろんリッキーさんがバンドで歌うから観ると。
甘いんだなこれが。
MCは全部僕なんだなライブは。
その前に、曲中、ステージ下りて、お客様だらけの間を駆け抜けて、蝶野さんの目の前でギターソロを弾く。またここでもガッデムいただく。
さてMCタイム。
蝶野さんをどれだけ愛し続けてかれこれ二十数年と話す。
高校生の時に僕は岐阜の試合を観に行った時、
沢山応援しました。橋本真也選手を。
というと一番後ろからまたガッデムいただく。
会場大ウケ。
いや、でも、ちゃんとTシャツを買って帰ったんです!
佐々木健介選手のTシャツを。
またガッデムいただき、大盛況で終了。
上記のようにリッキーさんもニッコニコで、歌も更に加速して楽しいひと時でした。
その後、
楽屋にて色々お話までしていただき、君は本当に俺の事好きなのか?俺のTシャツ買わねーわ、
橋本真也選手の応援するわ。
なんなんだ!
と、終始笑顔でお話しくださり、もちろん、蝶野さんのグッズも沢山持っているし、プロレスカードやフィギュアにも沢山サインしていただき、もう夢。こりゃ夢だ。
本当に終始素敵な紳士でした。
あ、なんかね、リッキーさんの素敵な先輩なんだなって凄く思いました。
素敵な一日中を過ごさせていただき、本当に夢見心地に一日を終える。
蝶野さんの入場曲、18歳の時にバンドでコピーしてライブをしたことがあったんですよ。
それから24年後に、
まさかご本人の前で演奏させていただけるなんて、しかも入場していただけるなんて。
プロレス大好き少年のギタリストで良かったです。
何でも、長く同じ事を続ける事は並大抵の事じゃ出来ませんね。
先日、リッキーさんに、僕今年の10月にデビュー20周年になるんよ、
と話たら、
まだまだひよっこだな、はっはっはっ!
なんて言って鼓舞していただきました。
リッキーさん36周年やからね。ほぼ倍ですやんね。
そんな経験豊富な方々とももう10年以上ご一緒させていただいとりますはい。
とにかく体が資本。脳出血なんてしとる暇はない。ので、日々身体に気をつけてギタリスト人生を少しでも長く全う出来るよう、大好きな先輩方を見習ってまだまだ爆進しますよと。
ガーッテームって!
プロレス話、まだまだありすぎますが、次回で完結編。
震えて待てっ!