Issue #01 | 外国人技能実習制度
地域・社会の課題を考える「Issue」。
初回となる今回のテーマは、「外国人技能実習制度」です。
「外国人技能実習制度」について、当初抱いていた問題意識は下記の問いでした。
しかし、実態は、本来の目的とは異なるところで両者のマッチングが起きているのだといいます。
そうか、だから、技能実習生の成り手がいなくなることはないのか。と変に納得をしつつ、世界を見渡して見ると、出稼ぎの行き先としても魅力(賃金差というインセンティブ)が年々低下してきているとのこと。
現状において、本来の目的とは異なるところで両者のマッチングが起きているとはいえ、違法就労問題など様々な問題も顕在化しており、ただ、増やす一辺倒の方針ではなく、一度立ち止まりそのあり方を議論すべきテーマと改めて思いました。
【所見 -あり方を考える-】
「外国人技能実習制度」は、その実態として労働者不足という”働く”の課題解決に関する施策であり、現在は賃金差というインセンティブがあるから成り立っているものです。
日本は、人口減少社会となり、国内市場が縮小していくことが予想されます。そして、これは、経済面だけでありません。地域の面においても、伝統文化継承や繋がりの希薄化による孤立といった課題が顕在化してきている状況にあります。
「日本の優れた技能を移転する」という大義も、送り出し国が経済成長する中で必ずしも成立するものでなくなっていくなかで、目的を実態に則した形(下記のような形)に再定義すべきではないでしょうか。
そして、受け入れて終わりではありません。受入基盤整備も大切です。見ず知らずの土地で“暮らす”に際しての壁をできる限り排除し暮らしやすい環境を整えていく(言語・交通など)。
そして、この“暮らす”という点は単に外国人材にとっての支援というだけにとどまりません。うまく地域社会と調和させていくことができれば、地域にとっても大きなプラスになるはずです。
具体的には、
・空き家を活用した、住環境の整備(景観面・地域経済面で+)
・地縁型地域コミュニティへの参画(伝統文化継承や地域活動担い手の面で+)
などなど。
グローバル化と言われて久しい現代。お互いを「知る」ことがその1歩。
外国人材との関わり方(日本の方向性)を改めて考えてみるフェーズなのかもしれません。
<参考文献>
▷リディラバジャーナル
・外国人技能実習制度 移民政策なきこの国で intro
https://journal.ridilover.jp/topics/21
・外国人技能実習制度 移民政策なきこの国で #01
https://journal.ridilover.jp/issues/114?journal_user=journal_user_7243&journal_token=20220716171031zJ1MmFyCAVjIQ64HhS
・外国人技能実習制度 移民政策なきこの国で #02
https://journal.ridilover.jp/issues/115?journal_user=journal_user_7243&journal_token=20220716171718tBfFlDAYQsbINjdeS4
・外国人技能実習制度 移民政策なきこの国で #03
https://journal.ridilover.jp/issues/116?journal_user=journal_user_7243&journal_token=20220716171745GePBWERxFNngLJqu8c
・外国人技能実習制度 移民政策なきこの国で #04
https://journal.ridilover.jp/issues/117?journal_user=journal_user_7243&journal_token=202207161718098L3HINBdSlJEq6FDMy
・外国人技能実習制度 移民政策なきこの国で #05
https://journal.ridilover.jp/issues/118?journal_user=journal_user_7243&journal_token=20220716171836if2uZHD3LcMnAtQ9R1
・外国人技能実習制度 移民政策なきこの国で #06
https://journal.ridilover.jp/issues/119?journal_user=journal_user_7243&journal_token=202207161719313lsTN9VMPWLw4cZDnh