はじまりの庭で、みんなと遊びたい。フェスティバルの「人格」探し
今回のハイライフ八ヶ岳(以下ハイライフ)では「テーマ」と「アイデンティティ」を決めた。
これまでのハイライフにはテーマもアイデンティティもなかったけど、あえて言葉にするならば「八ヶ岳の良さをフェスティバルとして表現する」というテーマと「絶景フェス」というアイデンティティだったと思う。
内から沸き立つものを大切に
今回あえて、きちんと言葉としてまとめたのにはワケがある。ハイライフの会場が外部要因により変更せざるをえず、アイデンティティである「絶景フェス」ではなくなってしまったのだ。突然アイデンティティ奪われて、どうしたもんかと頭を抱えた。
とはいえそもそも、この2年半、フェスティバル業界は外部要因によって、ブルンブルンに振り回されてきた。きっかけこそウイルスではあるが、人々の不安やSNSによる特定の人々の声の可視化、オリンピックなどの国家行事にもずいぶんとやれた。
当たり前だけど、外部要因はこちらの都合に合わせてくれない。こちらがどんなに準備しようと、ちゃぶ台はひっくり返る。
不安定な状況で、それでもどこかに歩いていかなくてはならないときに頼りになるのは、やっぱり自分。「自分」から湧き立つテーマとアイデンティティこそが、不安定な社会を歩くためのコンパスと地図なのだ。
フェスティバルの「人格」
絶景フェスと銘打ってきたのに、場所が変わる2022年のハイライフ。ある意味、振り出しに戻った僕たちが再スタートのために出したコンテンツが、実行委員長の三上と、クリエイティブディレクター宮沢の対談だ。
「フェスティバル」にだって人格がある。フェスティバルを企画し、運営するメンバーがそれを形づくる。北杜や甲府に住み働くふたりの話は、ハイライフというフェスティバルに人格を与えてくれた。
今回のテーマとアイデンティティは、この対談を抽象化して生み出したもの。
開催場所こそが最大の強みだったハイライフが、場所を変えて開催。今までの開催があるので、ゼロからスタートではないけども、結構なリフレッシュだ。
言うなれば中学1年生。小学校までの人のつながりはもちろんいるけど、新しい場所、新しい人々と関係を築いていく。
ハイライフに来たことがある人もない人も、ぜひ来てください。どんなに行動を制限されても、どんなにアルゴリズムにレコメンドされても、探究心を抑えきれない。そんなWANDERLUSTな人々が集うのが「ハイライフ八ヶ岳」なんで。
写真:GOOD SENSE
将来的に「フェスティバルウェルビーイング」の本を書きたいと思っています。そのために、いろんなフェスに行ってみたい。いろんな音楽に触れてみたい。いろんな本を読みたい。そんな将来に向けての資金にさせていただきます。