初耳学の市川團十郎
かつて私は新之助時代から海老蔵にかけての現團十郎の贔屓であった。特に後援会に入ったりまではしなかったが、新之助、海老蔵が出ると聞けば日本国内ならば行けるところまで行ってみたものだった。博多座、金毘羅歌舞伎、松竹座、南座、御園座、立川、などだ。
勿論、新之助や海老蔵だけでなく、仁左衛門襲名やら、三津五郎やら、伊豆にいったりかなり追っかけをしていたと思う。
それが10年ほど前であろうか?
正確には2013年の4月のことだ。たまたまとても良いお席が取れたので見に行ったこの会がいけなかった。つまらなさの極致であった。で、この日を境に海老蔵のおっかけをすっかりやめた。辞めてからもうひと昔以上経過するのか?
それでもさすがに團十郎襲名公演は見たし、毎年1月に上演する演舞場も身に通ってはいたが、正月公演に関しては数年前に辞めた。目新しい変わった演出にお金をかけるだけで、新之助時代にあ見られたような、どこまで伸びるのだろうと思われる無限の伸びしろや、迫力がなくなり見かけだけになってしまったからだ。
実はこのABKAIをきっかけに海老蔵追っかけをやめた人は意外に多い。少なうとも私の周りには多い。
で、あまり期待していなかった、この間の日曜日に放映した初耳学をTverで見た。これは面白かった。テレビで見ているだけの感覚ならば。
どう見てもほかの歌舞伎役者とは、特に実力ある役者とはうまくやっているようには思えないし、自分だけの世界で團十郎の名前をひっさげた自己満足の舞台しかやっていないように思われる。
残念なことである。