昨日、一年前に亡くなった先輩のお友達や昔の同僚が集まって、先輩のことを偲ぶ集まりに参加した。先輩の人柄が思い出されるエピソードばかりでとても素敵な会だった。
高校の同級生の方から、実は高校の頃、アメフトの最後の試合でスタメンをとれなくて、その悔しさが原動力になっていたこと、亡くなる直前に「あの経験は人生の宝物だった」と言っていたという話を聞いた。
僕はいつも先輩のことをlook upしていたから、そんな時代があったことは知らなかったし、そのあとに先輩が成し遂げてきた偉業の数々に比べたら、ものすごく小さなことなんだけど、でも、高校生の時の、その悔しさから出発して、コツコツ努力を積み重ね続けて、僕の知っている先輩の姿にまで鍛え上げてきた人だったということが、今になってわかった。
そういうところがあったから、僕のことも気にかけてくれたのかもしれない。
そんな話もしてみたかった。
去年の秋に、日本に住んでいる僕の外国人の友人のお店に泥棒が入ったことがあった。犯人が見つかって、これから先方のアサインした示談の弁護士が来るんだけど、言葉の関係で自分の要望をちゃんと伝えられるか不安なので助けてほしいと僕に連絡があった。僕は弁護士でもないしそんな経験なかったけど、急な話で、今何かできるのは自分しかいないと思って、現地に行って立ち会った。結果、友人の権利を、少しは守れたと思う。
昨日、先輩のお友達から先輩の思い出話を聞いていて、先輩が僕の立場だったら、間違いなく同じことをしただろうなと思った。(先輩は本職の弁護士なので僕よりずっと力になってあげられたとは思うけど)
僕がこれをやれたのは、クロスフィールズの時に法務をやっていて、少しだけ法律の基礎となる考え方が身についていたからだと思う。
そして、法務を教えてくれたのはクロスフィールズの監事をやっていた先輩なので、亡くなったあとも先輩が僕の中に生きていて、僕にそういう行動をさせてくれたのかなと、昨日思った。先輩の面影を自分の行動の中に見つけることができて、それがすごく嬉しかった。
僕はクロスフィールズを辞めてから、全くクロスフィールズと関わりを持たない時期が何年も続いていた。別に何かわだかまりがあったわけではないんだけど、昔の彼女みたいな存在で、幸せは願ってるけど会わなくてもいいやみたいな感じだったのかもしれない。それが、先輩のお葬式や今回のイベントで、懐かしい仲間と再会できて、昔みたいに話ができる機会になった。それも、先輩の、「いつまでも意地張ってないで、仲良くやれよ!」というメッセージだったようにも思う。
とにかく、かっこいい先輩でした。
先輩みたいには到底なれないと思っていたけど、昨日のお友達の話を聞いて、同じ悔しさから出発しているなら、もしかしたら僕も先輩を目指せるかもしれないと思った。
亡くなる前に、「いつも一生懸命」という言葉を送っていただいたけど、先輩自身が一番、いつも一生懸命で、人生を駆け抜けた人だと思うので、僕は「いつも一生懸命」の後継者として、これからも力の限り走っていこうと思う。
先輩、本当にありがとうございました。
先輩みたいに強くて優しくてかっこいい男になります。
これからもずっと見守っていてください!!