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自信

日本にいると、「自分に自信が持てない」という人によく出会う。

そういう人は、自分に力が付いたり、経験を積んだり、あるいはお金や実績が増えてくれば、いつか自信が持てるようになる、と考えていることが多い気がする。

僕は力があるわけでも経験が豊富なわけでもなく、お金も実績もない。
だから、そういうものが備わった時に、人は本当に自信が持てるようになるのか、検証はできない。

でも個人的には、自信を持つというのは、もっと精神論的なことだと思っている。
もう少し具体的に言うと、自信は「自信を持って生きる」と決意した瞬間に、いつからでも持てるものだと思う。
自信が持てていない人は、その踏ん切りがついていないだけなのではないか。

なぜそう思うかというと、僕自身が長い間、自分に自信を持てなかったからだ。
5年前に独立した時、自分に自信を持つことに決めた。
これ以上何も失うものはないのだから、自信を持って進む以外に道はないと決めた瞬間に、自信を持てるようになった。

もちろん自信を持って色んな挑戦をしても、うまくいかないことも、失敗することも、力不足で恥ずかしい気持ちになることも沢山ある。でも、僕は絶対に自信だけはなくさないと決めている。
自信がなかった頃を振り返って、絶対にあの頃には戻りたくないからだ。

8年前、うつ病になったことがある。
直接的な原因はいろいろあるけど、究極的な原因は、「自分に自信が持てていなかった」ことに帰着すると思っている。
うつ病に実際になってみて分かったのは、うつ病は心の骨折みたいなものだということ。一回折れると、くっつくまでとても時間がかかる。
僕は運よく戻ってこられたけど、戻ってこられなかった可能性もある。
自信が持てなかったせいで、自分の心を自分で折ってしまい、ものすごく苦しい経験をした。

だから、自信を持って挑戦した結果、たとえ失敗してどんなに恥ずかしい思いをしても、自信がないころの自分には絶対に戻らないつもりで生きている。

僕は、日本が元気になるうえで一番大きい社会課題は、「自信がない人が多い」ことなんじゃないかと感じている。
「自分には自信を持つ資格がない」と思い込んでいる人が多いように思う。

でも、たぶん、そんなことはない。
自信は、持つという覚悟を決めさえすれば、誰にでも、いつからでも持つことが許されているものだと思う。

少なくとも僕はそう信じているし、これからもそうやって生きていくつもりだ。

もちろん、自信持たなくても幸せに充実して生きられている人もいるかもしれないし、それならそれで全然いいと思う。
でも、もし、自分に自信が持てないせいで悩んでいる人がいたら、そういう人に届けたいなと思ってこの文章を書いた。

そして、自信を持って、勇気が必要な挑戦に踏み出す仲間が、今よりももっと増えていったら嬉しい。

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