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100kmを走り終えて2025

一昨日、宮古島100kmワイド-マラソンを走って感じたこと。

①本当の自分
今回、50kmを超えてから、暑さでフラフラになって、疲労で足が動かず、制限時間オーバーで足切りの恐怖も出てきて、精神的に追い詰められた。そういう中で弱虫で卑怯で臆病な、本当の自分が出てきた。一番きつい時に、「つらい」「苦しい」「このまま続けても足切りかもしれない」とネガティブな感情があふれてくる。
「そういえば、俺ってこういう人間だったわ」と改めて発見した。
普段の生活で、それをあまり認識しないでいられているのは、隠せたり、ごまかせているからで、そういうところを克服できていたわけじゃないんだなと実感した。
とはいえ、走りきるためには、その、不本意な本当の自分と共存して、うまくコントロールしないといけない。
後半50kmはまさにそういう時間だった。
その時に一番効いたのは、「ポジティブなことを声に出す」ことだった。
「大丈夫、大丈夫」「いいペースいいペース」「今のまま走り続ければ足切りにはならないよ」と、独り言で声に出して自分に言い聞かせ続けた。
不思議なもので、声に出して言葉にすると、気持ちまで変わってくる。「言霊」って本当にあるのかもしれないと思った。
正直、内心は、全然大丈夫じゃなかったし、全然いいペースじゃなかったし、足切りになる恐怖におびえていた。でも、思っていなくても、ポジティブなことを言葉に出すことで、気持ちまで変わってきた。それを実感できたのは本当にいい経験だった。

②一番大事なのは続けること
後半、ペースが落ちて、沢山のランナーに追い抜かれた。でも、追い抜かれたランナーを、また抜き返すことができて、トータルで見ると、後半、ほとんど誰にも抜かれなかった。なぜか?僕がペースを上げられたわけじゃない。僕は遅いペースでとぼとぼ走り続けていただけだ。でも、多くの人は僕を抜き去った後、休んだり、歩いたりしていて、その間に僕が追い付いて、また抜き返すことができた。
そういうことが10回以上あって、ゆっくりでもいいから、とにかく続けることが大事なんだということを実感した。
普段の仕事だと、スピード感とかクオリティにどうしても目が行ってしまう。もちろん、どっちもすごく大事。
でも、究極的には、あきらめずに、立ち止まらずに、ゆっくりでもいいから、とぼとぼ走り続けることが、長い道のりを走り切るうえでは一番大事なんだと身をもって学んだ。
これは、普段の仕事でも改めて心に留めていきたい。

③問題を未解決のまま放置して、共存する
自分は、普段どうしても、問題が生じると、すぐ解決しようとする癖がある。
解決しないと忘れてしまうし、放置すると問題が大きくなることが多いからだ。
でも今回走っている中で感じた問題のほとんど(足の痛みなど)は、「走るのをやめて棄権する」以外で解決できないことだった。
そこで、解決しようと考えることをやめた。
そのまま放置して、でも痛みと最後まで共存しながら、ゴールを目指した。
こういうのも、普段の仕事と全然違う考え方で、自分にとってはすごく新鮮だった。

普段の生活ではなかなか気づけないことに沢山気づかせてもらえる、すごく良い経験になりました!
ゴール直後はもうこれで最後にしようかと思ったけど、数日経って、早くも懐かしくなっている自分がいるから不思議なものです。
また来年も挑戦したいです!

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