カラオケ動画を作ろう! (4) "字幕作成編" 初心者向けチュートリアル
前回のステップでは、音楽に合わせて歌詞の色を変えるためのタイミング(ワイプタイミング)を設定しました。
今回のステップでは、動画の中で歌詞を字幕として表示します。
動画版チュートリアルもどうぞ。
ニコカラメーカー 3 のインストール
動画の中で歌詞をアニメーション(ワイプ)させ、カラオケ動画を作るための専用アプリが「ニコカラメーカー 3」です。
公式サイトからニコカラメーカー 3 をダウンロードしてください。2024 年 10 月時点のバージョンは 10.74 です。
Microsoft Store からのインストールになり、スタートメニューにも自動的に登録されます。
スタートメニューの「な」行のところからニコカラメーカー 3 を起動してください。
動画指定
動画と歌詞を合体させるために、まず動画を指定します。
左端に並んでいるナビゲーションボタンの「背景素材」ボタン(上から 2 番目)をクリックします。
「背景として使用する元動画」欄に、終焉逃避行の元動画を指定します(ドラッグ&ドロップまたは参照ボタン)。
歌詞指定
続いて歌詞を指定します。
左端に並んでいるナビゲーションボタンの「歌詞設定」ボタン(上から 3 番目)をクリックします。
「歌詞ファイル」欄に、前回のステップの「ルビ拡張規格でタイムタグ出力」で出力した .lrc ファイルを指定します(ドラッグ&ドロップまたは参照ボタン)。
自動設定
カラオケ動画が「いい感じ」になるように、ニコカラメーカー 3 に設定をしてもらいます。
ウィンドウ左下の「自動で区切りを設定」ボタン(二本線のアイコン)をクリックします。
自動で区切りを設定ウィンドウが開きます。
ここでの設定内容は、歌詞準備編ステップで「空行の挿入」作業をしたかどうかで変わってきます。
空行の挿入をした場合
歌詞準備編ステップで「空行の挿入」作業をした場合、設定方法を「空行位置にページ区切りを設定」にします。
その他はデフォルトのままでかまいませんので、OK ボタンをクリックします。
空行の挿入をしなかった場合
歌詞準備編ステップで「空行の挿入」作業をしなかった場合、設定方法を「一定行数ごとにページ区切りを設定」にします。
その他はデフォルトのままでかまいませんので、OK ボタンをクリックします。
プレビュー
左端に並んでいるナビゲーションボタンの「プレビュー」ボタン(下から 2 番目)をクリックします。
左下の「再生/一時停止」ボタンをクリックすると、動画に歌詞の字幕が合体された状態のカラオケ動画として再生されます。
修正が必要なところを確認する
プレビューを見て「あれれ」と思う箇所を探すのも良いですが、プレビュー右上の「警告・情報を一覧表示」ボタンをクリックすると、修正が必要な箇所が一覧表示されます。もしくは、[ツール → 警告・情報表示]メニューでも大丈夫です。
三角のびっくりマークが、警告(修正が必要な箇所)です。
丸の i マークは参考情報です。参考情報が不要な場合は、上部のボタンで表示・非表示を切替られます。
警告をダブルクリックすると、メインウィンドウで該当部分が表示されます。
修正のコツ
おかしなところを直すコツを以下に挙げます。
連載初回にも書きましたが「最初から 100 点は目指さなくていい」ので、「ちょっとタイミングずれてるな~」くらいのところは気にせず、とりあえず先に進みましょう。
字幕はみ出し① 文字を小さくする
歌詞の字幕が動画の左右にはみ出している場合があります。
対策方法①として、字幕の文字の大きさを小さくすることができます。
左端に並んでいるナビゲーションボタンの「フォント設定」ボタン(上から 5 番目)をクリックします。
フォントサイズを、現在のサイズよりも少し小さくします。
字幕はみ出し② 文字の隙間を詰める
歌詞の字幕が動画の左右にはみ出している場合の対策方法②として、文字の間隔を詰めることができます。
左端に並んでいるナビゲーションボタンの「レイアウト設定」ボタン(上から 6 番目)をクリックします。
歌詞間隔をマイナスの値にすると、デフォルトよりも文字が詰まります。
字幕はみ出し③ 行を分割する
歌詞の字幕が動画の左右にはみ出している場合の対策方法③として、1 行を分割して 2 行にする方法もあります。
字幕(文字の大きさやレイアウトなど)ではなく歌詞そのものを整形することになるので、ニコカラメーカー 3 ではなくリズミカに戻って作業をします。
リズミカの[モード変更 → テキスト編集モード]メニューをクリックします。
例えば、「何か変わるか? 救われた気にでもなるか?」を「何か変わるか?」と「救われた気にでもなるか?」の 2 行に分割したい場合、テキスト編集モードの画面で改行します。
注意点として、リズミカのテキスト編集モードでは、{ と } で囲われた部分が 1 つの塊になっています。「救」で改行したい場合、
がひとかたまりになっているので、{ の手前で改行するようにしてください。
不適切なところで改行すると、[モード変更 → テキスト編集モード]メニューを再度クリックして元の画面にもどした時におかしな表示になります。
リズミカで修正した後、その修正をニコカラメーカー 3 に反映させるためには、「リズミカでの修正を反映する」をご覧ください。
タイトルがおかしい
プレビュー時、動画の左上に「@Title / @Artist」と表示されている場合があります。
前回のステップの「曲名などの入力」を忘れているとこうなります。リズミカで曲名などを入力してください。
リズミカで修正した後、その修正をニコカラメーカー 3 に反映させるためには、「リズミカでの修正を反映する」をご覧ください。
全体的にタイミングがずれている
特定の文字だけではなく、「全体的にワイプが遅い or 早い」という場合は、一括で修正できます。
リズミカの[ツール → @ タグオプション]メニューで、「その他の @ タグ」欄に
のように入力します。
末尾の数字が遅くする(or 早くする)時間で、ミリ秒単位で指定します。「@Offset=50」なら 50 ミリ秒ワイプが遅くなります。
マイナスにするとワイプが早くなり、例えば「@Offset=-70」なら 70 ミリ秒ワイプが早くなります。
リズミカで修正した後、その修正をニコカラメーカー 3 に反映させるためには、「リズミカでの修正を反映する」をご覧ください。
リズミカでの修正を反映する
リズミカとニコカラメーカー 3 を効率良く連携させる方法をまとめます。
リズミカとニコカラメーカー 3 を両方起動した状態にして、リズミカで修正したい内容を修正してください。
修正後、前回のステップで説明した「2 つの保存」を行ってください。
「編集中データの保存」 → .rlf
「ルビ拡張規格でタイムタグ出力」 → .lrc
リズミカで保存すると、その内容が自動的にニコカラメーカー 3 に取り込まれます。ディスプレイ右下に通知が表示されます。
ただし、この段階では、修正内容が取り込まれていても、「いい感じ」にはなっていません。
修正後の内容で「いい感じ」にするために、ニコカラメーカー 3 の歌詞設定パネルで再度「自動設定」を行ってください。
その後プレビューすると、リズミカでの修正が反映されたカラオケ動画になっているのが確認できます。
まとめ
今回のステップでは、動画の中で歌詞を字幕として表示し、カラオケ動画としての動きをプレビューで確認しました。
次回のステップでは、内容を動画として保存します。
主な改訂履歴
2024/10/17 初版。
2024/11/03 動画版公開。