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ここ数年注目しているシルバー投資の種類と買い方

不動産投資をはじめとして、今まで色々な投資をして来ましたが、この数年一番注目しているのは「シルバー」です。

日本ではゴールドの方が投資としては人気があると思いますが、「ゴールド」では無く「シルバー」ばかり買っています。

シルバーに注目している理由は色々とありますが、ここでは色々なシルバーの買い方を経験談として書きたいと思います。

シルバーを購入するかどうかはご自身で調べた上で判断して頂くとして、購入したいと思った方の参考になれば幸いです。

シルバーはなかなか買えない?

投資としてのシルバーが注目されるようになってから、現物のシルバーがなかなか買えなくなっているのはご存知ですか?

いわゆる銀のインゴット(延べ棒やバー)の様な現物は、今では争奪戦と言っていいと思います。

シルバーインゴット

ネットで購入出来るサイトも色々とありますが、常に売り切れ状態のところが多く、あらかじめ発売日を予告しておき、時間になったら早い者勝ちであっという間に売り切れてしまうという状況です。

例えば、私自身も購入したことがある「石福金属興業」のサイトでは、毎月発売日がお知らせ欄に掲載されます。

シルバーの買い方にも色々とありますので、詳しくはこの後でお伝えしたいと思いますが、今一番買いにくいのはインゴットではないでしょうか。

この状況だけを見ても、今シルバーを求めている人が多く居るという事は事実ですし、その理由を調べて行けば、投資としてのシルバーの可能性もきっと見えて来ると思います。

色々あるシルバーの購入方法

一言でシルバー投資と言っても、色々な買い方があります。

ここでは実際に私自身が購入したことがある方法をお伝えしますので、他にも方法はあるかも知れませんがご了承ください。

シルバーETF

私が最初にシルバー投資をしたのは、このETFでした。

ETFとは上場投資信託のことですが、イメージとしてはネットの証券会社で株を買うような感覚が近いと思います。

私が利用したのはサクソバンク証券です。

サクソバンク証券では米国のETFを購入することが出来ますが、この中に銀のETFがありました。

投資としてのシルバーに興味を持ち、すぐに口座開設をして購入しましたが、その後既に全てを売却しました。

売却した一つの理由としては、やはり現物が良いと思ったことが大きな理由でした。

そこで、色々な方法でシルバーの現物を購入してみました。

シルバーの積立て/スポット買い

CMなどでも「純金積立」という言葉は耳にすると思います。

日本では昔から定期的に金の現物を購入する純金積立が人気があった様ですが、シルバーでも同じ様に現物を積立てることが出来ます。

また、毎月同額を購入する積立てだけでは無く、売買したいタイミングで好きなだけ買ったり売ったり出来るスポット取引も可能です。

私は、SBI証券で口座を開き、シルバーを何度かスポット買いしました。

同様にネットでシルバーを積立てたりスポット購入出来るところは他にもありますが、私がSBI証券を選んだ理由は「特定保管」だったことです。

特定保管とは、顧客が購入したシルバーを、取扱会社が自社の資産とは別に保管する方法です。

顧客の資産を分別管理するもので、取扱会社が万一破綻した場合でも、購入したシルバーは顧客に全量返還されるため、資産保全において安全性が高いと言われています。

一方、「特定保管」ではなく「消費寄託」という方法の取扱会社もあります。

消費寄託の場合、購入したシルバーの所有者は取扱会社になりますので、もしもその会社が破綻した場合には、購入したシルバーが戻ってこない可能性があるのです。

現物の購入と言っても、購入したシルバーがすぐに自分の手元に届くわけではありませんが、自分が購入したシルバーは自分の物の方が良いという思いもあり、SBI証券を選びました。

何度かスポット買いをしたシルバーは、今でもそのままにしてあります。
購入してから銀価格は上昇していますので、利益も出ている状況です。

地金型シルバーコイン

私自身が一番気に入っている買い方はコインです。

先述した通り、インゴットもいくつか購入して手元に置いてあります。

実はシルバーは身体にも良いから身の回りに置いておくと良いという話もあったりしますので、テレビを見ながらインゴットを鉄アレイ代わりに使ってみたりもしています。

しかし、インゴットはシルバーの塊ですので、素材としてのシルバーの魅力はもちろんありますが、観賞用としての魅力やコレクション対象としての魅力はあまり有りません。

一方、シルバーコインには、コレクションしたくなる魅力がたくさんあるのです。

そして、シルバーコインとひとことで言っても、いくつかのジャンルに分類することができます。

その中でも、初めてのシルバーコイン購入におすすめなのが、地金型コインです。

地金型コインとは、各国の政府が投資用として発行しているコインで、重量・品位に関しては各国の政府が保証しています。

鋳造コストや流通コストなどのプレミアムが上乗せされているため、グラムあたりの価格はインゴットよりも高くなりますが、流動性が高く換金しやすいというメリットもあります。

知名度の高い地金型コインとしては、
・イーグル銀貨(アメリカ合衆国)
・ブリタニア銀貨(イギリス)
・メイプルリーフ銀貨(カナダ)
・ウィーン銀貨(オーストリア)
・パンダ銀貨(中国)

などがあります。

シルバーコインの中では、価格的にも一番買いやすく、毎年発行される為、年号違いでのコレクションもしやすいコインです。

ブリタニア銀貨。左は2003年、右は2013年のコインです。同じブリタニア銀貨でも、発行年によって絵柄が違っている場合もあるので、コレクションしても面白いコインです。

私も色々な地金型コインを購入してみましたが、シルバーとしての魅力に加えて、それぞれのコインのデザインの違いを楽しんだり、自分にとっての記念の年のコインなども比較的手に入れやすいなど、初めてのシルバーコイン購入には一番おすすめ出来るコインです。

地金型シルバーコインの購入方法

購入方法としては、信頼出来るコインショップや、ネットでも購入可能です。

ネットで購入する場合、ヤフオクやメルカリなどでも購入できますが、やはり安心して購入出来るのはコインショップが運営しているサイトだと思います。

地金型コインの価格は、毎日変動していますので、あらかじめ安心して購入出来るサイトを見つけておいた上で、価格比較をして購入することをおすすめします。

私が実際に購入したサイトをご紹介しておきます。

恵比寿コイン
野口コイン
コイン専科

地金型コインの場合、1トロイオンス(約31.1g)というサイズのコインが多いのですが、販売しているサイトを見ていただくと、同じ年号の1トロイオンスの地金型コインでも、価格がかなり違うことに気付くと思います。

好きなデザインのコインを選んで買う場合には、他のコインよりも割高だとしても仕方ありませんが、「シルバーの現物としての地金型コインを買いたいから、デザインはどれでも良いから安い方が良い。」という場合には、野口コインのランダムブランドはおすすめです。

野口コイン ランダムブランド

何が届くかは分かりませんが、ブランドを指定するよりも安く購入することができます。

私も何度か購入しましたが、その時点で一番単価が高かったブランドのコインが、ランダムで安く購入したにも関わらず届いてラッキーだったこともありました。

逆に色々なブランドのコインが届いたこともありましたが、自分では選ばないだろうなと思うコインが入っていたりして、それはそれで面白いと思います。

鑑定済みシルバーコイン

「鑑定済みコイン」とは、鑑定機関によって一つ一つのコインのグレーディングを鑑定した上で、スラブケースと言われるプラスティックのケースに収めたコインのことで、冒頭の写真に載っている物が鑑定済みシルバーコインです。

先ほどご紹介した地金型コインが鑑定機関によって鑑定されて、鑑定済みのコインとして販売されることもありますし、地金型コインとは全く違う収集型コインと言われる物や、何世紀も前に発行されたアンティークコインが、鑑定済みコインとして発売されている物もあります。

このジャンルを語りだすとキリが無くってしまうので、ここでは多くはお伝えしませんが、私自身が一番気に入っているのは、この鑑定済みシルバーコインです。

鑑定期間などの情報は、検索して頂ければすぐに出てきますので、ここでは鑑定済みシルバーコインを購入することの魅力と、購入方法についてお伝えしたいと思います。

素晴らしいデザインのコインに手が届く

収集型コインの中には、超プレミア価格が付いている物もあります。
世界一美しい金貨と言われる「ウナとライオン」というコインがあります。

オリジナルの金貨は1枚で1億円を超えるような超高額なため、全く次元の違う話になってしまいますが、2019年に発行された復刻版の金貨も、今では1枚1,000万円以下では購入できません。

そして、同じく2019年に発行されたシルバーコインも、鑑定結果の評価が高い物は1枚100万円を超えてしまいます。

しかし、同じウナとライオンのシルバーコインでも、少し条件を変えれば10万円以下でまだまだ購入することが出来るのです。

制作した造幣局や年代が違うバージョンになりますので、先述のコインの様な大きなプレミアは今後も付かないかも知れませんが、世界一美しいと言われるコインのデザインを鑑賞するには十分だと思いますし、実際に手に持って眺めた時の満足度もとても高く、美術品をコレクションしている様な感覚で収集することが出来るのです。

ウナとライオンの鑑定済みシルバーコイン2種類。これはどちらも2オンスの重さがあるコインです。

ゴールドには無いシルバーならではの魅力

色々な魅力があるシルバーコインですが、その中でも個人的に一番魅力的に思っているのは、ゴールドには無いシルバーならではの魅力があるところです。

それは、「錆びる」という事です。

ゴールドは錆びることはありませんが、シルバーは錆びます。
そしてその錆が、時にして美しいコインを作り出すのです。
そのようなコインを「トーンコイン」と呼びます。

トーンコイン。どちらもレインボーカラーが綺麗に出ています。

この2枚は、同じアメリカのイーグルコインですが、どちらもかなり綺麗なトーンが出ているコインだと思います。

トーンコインは、世界に2枚とないオンリーワンのコインですので、宝探しの様な楽しさがあります。

トーンコインの価格は、シルバーやコイン銘柄自体の価値というよりも、一点物のアンティークを購入するのに近い感覚だと思います。

そのコインを美しいと思うかどうかも、その人の感性によって違ってくると思いますので、同じ価格でも高いと感じる人もいれば、安いと感じる人もいるはずです。

先ほどの2枚は、見た瞬間に絶対に欲しいと思ったので、どちらも迷わずに購入しましたが、実は2枚の価格差はかなりありました。

どちらも美しいトーンコインだと思っていますが、1枚は「思ったより安く買えたな」という感想でしたし、もう1枚の方は「世界で1枚だからこの金額でも仕方ないか」という感想でした。

どちらの方が高額だったと思いますか?

鑑定済みシルバーコインの購入方法

鑑定済みコインも、コインショップやコインショップが運営するサイトでも購入可能です。
安心して購入したい方は、その方が良いと思います。

私自身は、かなり前からヤフオクやメルカリで何でも購入していましたので、鑑定済みコインもヤフオク、メルカリでかなりの枚数を購入しました。

偽物も多く出回っていますので、絶対に偽物をつかまされたく無いという方は止めておいた方が良いと思います。

しかし、時として超お買い得品を購入出来たりするのも、ヤフオクやメルカリなど個人出品の商品の面白いところなのも事実です。

出品者の評価やコメントを見て、信頼出来る出品者かどうかを良く確認する事は大前提ですが、鑑定済みコインならではの確認方法があります。

鑑定済みコインにはケースに個別の識別番号が記載されています。
その番号を鑑定機関のサイトに入力すると、そのコインの鑑定結果がすぐに分かるのです。

NGC
PCGS

例えば、メルカリに出品されている鑑定済みコインがあったとします。

そのコインの写真に個別の識別番号が写っていなかったり、わざとぼかしてある様な場合には、その商品は避けた方が良いかも知れません。

識別番号が写っていた場合には、その番号を上記のサイトに入力して鑑定結果を見ます。

鑑定結果には写真も掲載されていますので、出品されている商品と同一の物かどうかを、少なくとも写真のレベルでは確認出来ます。

さらに、そのコインの鑑定価格が表示される場合もあります。
中には、鑑定結果の価格よりも、販売価格の方が安く出品されているケースもあるのです。

私も何度かお得な価格で購入出来た経験があります。

それでは実際に鑑定結果を確認して見てみましょう。

先ほどご紹介したウナとライオンのコインを鑑定してみます。
写真の2枚の内、左側のコインは、ウナとライオンの中でも少し珍しいコインです。

写真の右側のコインと見比べて頂くと、鏡面に磨かれている部分が反転しているのが分かります。

この様なコインをリバースプルーフコインと良い、ウナとライオンの美しい彫刻が、より見やすいとも言われています。

写真左側のコインの識別番号をNGCのサイトで入力してみましょう。
鑑定結果がこちらです。

NGC鑑定結果画面

残念ながら評価額は「Not Available」と表示されていて分かりませんが、その下に「In Higher Grades: 3」という文字が見られます。

このコインのグレードはRP68と記載されています。

これは、リバースプルーフの68グレードという意味ですが、グレードの最高点は70点です。

このコインは、彫りの美しさなどから、70点満点で68点の評価だったということになります。

そして、「In Higher Grades: 3」とは、このコインよりも評価が高かったコインが3枚ありましたという意味です。

「In Higher Grades: 3」のテキストをクリックすると、この様な画面が表示されます。

NGC鑑定結果画面2

表を見てみると、69点のところに3という数字があります。
つまり、69グレードのコインが3枚あったという事が分かります。

逆に言うと、70点満点は1枚も無かったと言う事ですので、この68点のコインは上から2番目の評価で、第4位の鑑定結果だったと言える訳です。

この様に、コイン1枚1枚に対して、鑑定結果が表示されるので、自分が購入しようとしているコインが、どれだけの評価のコインなのか、さらに評価の高いコインは何枚あるのか、などの情報を事前に知ることが出来るのです。

将来的に価値が上がるかどうかは、これだけで判断出来る訳ではありませんが、購入するプロセスを楽しむという意味でも、面白いと思うのはきっと私だけでは無いと思います。

手のひらサイズで持ち運ぶことも出来て、美術品の様に鑑賞して楽しむことも出来る鑑定済みシルバーコインは、趣味と実益を兼ねた大人のコレクションとして、これから益々人気が出てくるのでは無いかと感じています。

投資か趣味か

シルバーの投資としての可能性を知り、数年前に始めたシルバー投資ですが、コインを購入する様になってから、投資というよりも趣味のコレクションに近くなって来ているのは事実です。

特に鑑定済みコインの場合には、一点物の宝物を手に入れている様な感覚で購入していますので、これが将来的に大幅な値上がりをしたとしても、「手放せるのかな」という気がしています。

投資として考えるとそれでは全くダメな訳ですが、一方では良い趣味が出来たとも思っています。

純粋に投資用としてのシルバーと、趣味のコレクションとしてのシルバーを分けた方がいいのかなと考えている今日この頃です。

最後にお決まりのセリフですが、あくまで投資は自己責任でお願いしますね。


近年価格が上昇している物と言えば、ロレックスを始めとした高級時計も話題になっています。
私自身の経験談として、20万円以下で購入したロレックスが200万円以上になった話を書いてみましたので、良かったら合わせて読んでみてください。


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