ジュニアリーダーの快感

私はノリが良く、目立ちたがりなキャラを自負しています。
幼い頃からそういう傾向はありましたが、"パーティーアニマル"的なキャラクターが定着したのは、中学1年生の頃から高専3年生頃まで参加していた「ジュニアリーダー」の影響が大きいと思います。

「ジュニアリーダーズクラブ」というのが地域にありました。コレは主に子ども会活動のお手伝いをする高校生のボランティア団体で、子ども会連合会の行事に駆り出され、野外活動やレクレーションを指導するのが主な活動でした。

私は中1から中2に上がる春休みに、このジュニアリーダーの研修会が2泊3日で行われるということを知り、「お出掛け・お泊まり大好き」という性分なので参加を希望した、というのがジュニアリーダーを始めたきっかけです。なので研修の内容もジュニアリーダーの活動も何も知らず、ただ「青年の家」に泊まってキャンプファイヤーしたりスポーツしたりするんでしょ?楽しみじゃん!ってノリでした。

で、実際に「研修会」とは言いながら、レクレーションをしたりダンスをしたり、キャンプファイヤーは体育館で行う「キャンドルサービス」でしたがそれも楽しんだり、中1のガキが高校3年生までの兄ちゃん姉ちゃんと一緒に遊べるなんて最高ォ!ってワケで、夜更かしして下品な罰ゲームのUNOやったり、こっそり女子の部屋に忍び込んだりして3日間をひたすら満喫して帰りました。

一体何を学んだのか分からない3日間でしたが、中1男子の眼にとても眩しく見えて印象的だったのが、研修会を運営する「スタッフ」と呼ばれる高校生たちの姿でした。
レクレーションやダンスもスタッフがひとつひとつ指導してくれるし、キャンドルサービスの進行も「エールマスター」という役職のスタッフがメリハリをつけて盛り上げてくれる。
そして中でも一番輝いていたのが「総括」と呼ばれ、集合時の全体の人数確認やこれからやることの説明、他のスタッフへの指示、子ども会連合会とのやりとりなど全てをこなして研修会のトップに君臨するスタッフでした。
ボンヤリと、あんな風にこの研修会を仕切ってみたいと思っていました。

結局この後、私はこのジュニアリーダー研修会を1度も欠かすことなく高専3年まで参加することになりました。途中から春休みだけでなく夏休みにも、他の町と合同で行われたり、キャンプ場に会場を変えて行われたりし、県のジュニアリーダー研修に参加したこともあるので6年間で10回以上の研修に参加したことになります。

中1で初めて参加した時にボンヤリ描いた総括やスタッフになりたいという夢も中3・高1あたりから現実となり、研修の内容や参加者の班割りなどの準備から終了後の感想文集の取りまとめまで、ドップリとジュニアリーダー活動に関わるコトになりました。

長期休暇の研修会は「郡」の単位で行われていましたが、ジュニアリーダーズクラブは郡内の4町それぞれにあったので、町単位での研修も行われ、研修に次ぐ研修、豊北町ジュニアリーダーズクラブの会長になってからは、レクリエーションコーディネーターが行う「講習」にも参加して、研修・研修・講習・バイト・研修!という長期休暇が当たり前になっていました。

では、そんなに研修やら講習やら参加して、何を学んで何を身につけてたの?ってことなんですが、それはジュニアリーダーとしてのスキルです。
冒頭に触れたように、ジュニアリーダーとは、子ども会連合会の下にあります。平たく言えば、子ども会の行事を大人が開催してくれるので、その内容を考えたり、準備や当日の運営をしたりって作業は、子ども会の子どもたちと年齢も感性も近いお兄さん・お姉さんが実働した方が子どもたちも盛り上がるし、中高生の成長にもなるよね!っていうコンセプトだったんだと思っています。

だからジュニアリーダーの研修では、たくさんのゲームや手遊び、ダンスなどを学び、また「10分前行動・5分前集合」「履物の乱れは心の乱れ」などの生活規範も"青年の家"的なルールの中で身につけ、小さな子どもたちにも分かりやすく伝える、雰囲気を盛り上げるなどのキャラクターを育んできました。

多感な時期に、長期休暇に家にこもらず、ガンガン外に出て、力いっぱい人との関係にまみれてきたことは、例えば国際交流の場面でも物怖じせずに「Yeaaaah!」とイケるし、子育ての場面でもネタやしつけの緩急も分かるし、非常に良い経験だったと思ってます。

多い時には100人を超える参加者を束ね、3日間の研修のために数ヶ月前からの準備、研修中の参加者への指導、時には道化も演じて雰囲気を盛り上げてきました。

地域の子ども会行事でも、大勢の小学生の前で「ドラえもんの立ち小便」という禁断の遊びを披露したり、子どもたちと一緒になって運動会で競いあったり、常に120%の熱血で向き合ってきた活動でした。

やったことのない人にはなかなか伝えにくい感動があります。

でも、例えば中学・高校の運動会で、チーム一丸となって練習したり、応援合戦を考えたりして、閉会式の後でみんなで泣いた、とか、部活で仲間がうまくまとまらなくて、3年生みんなで本気でぶつかりあったら結束が強まった、とか…そういう経験をしたことがある人はいると思います。そういうのと同じ感動や達成感が、ジュニアリーダーの活動にはありました。

2020年の今、新型コロナウイルスが世の中の様々なものを変えてしまって、今、昔みたいな研修やイベントはできないし、子ども会も衰退して、ジュニアリーダーの存在意義も薄れている現状ではあるけれども、でもそんな時代だからこそ、子どもたちが輝ける場所を作ってやりたい。場所だけ作ってあげたら、きっと子どもたち自身が、時代にあった、それぞれにあったかたちで勝手にキラキラ輝きだすんじゃないかな…って気がしてます。

まちづくりの要は子どもたちだと思ってます。
だからこそ今、ジュニアリーダーズクラブの復活を目標にしたい!

40代、元・どうげん坊主(ヤンチャ坊主)、現・童拳坊主(ひとりまちづくり団体)代表、動きます!

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