部分的百合アニメの「百合回」だけを連続視聴したレポ
私の読む漫画や小説は九分九厘百合だが、アニメに関しては割と幅広く視聴する。その中には「非百合アニメ」でありながら部分的な百合要素があり、さらにはまるまる1話百合に焦点があてられた「百合回」が存在するアニメが多々ある。
私は考えた。「百合回」のみを抜き出して連続で視聴すれば、濃密な百合体験を得られるのではないか?
今回私は今まで出会ってきたアニメの「百合回」だけを、いくつか厳選し、もう一度視聴した。これはその感想レポートである。
なお、感想にはそれぞれの作品のネタバレを多く含みます。注意してください。
『Re:CREATORS』21話 世界は二人のために
あぁぁぁぁぁぁっぁぁぁ!?!?!?
いきなり発狂してしまい申し訳ない。でもさぁ、女女の巨大感情問答に三分の二くらいの尺を使うアニメってなに?? ヤバすぎでしょ。しかも「セツナがまた電車にひかれて離れ離れかぁ……」って泣いてたのに二人きりの世界を作ってしまうアルタイルさんは何!?!? くっつきぼしかよ! ああああああああああ!!!?
こんなの感想じゃないですね。すみません。限界しちゃいました。
リアルに現れた創作物から創作者への巨大感情。この物語のほとんどはコイツの巨大感情によって生じてますから実質これは百合アニメです。(個人の見解です)
『プラネット・ウィズ』3話 復讐者・1、4話 復讐者・2
敵討ち! 暴走! 相方が感情ぶつけて止める! クオリティの高い王道展開の文脈にあてはめられた幼馴染女女の巨大感情素晴らしいです。最高です。こういうのもっとください。マジで本当に「良い」んだよ……強い自分がコンプレックスでありながらもみうちゃんを守るために強くあり続けるはるちゃん本当に良いし、強さも含めて「かわいい」と言い放つみうちゃんもうああああオタクは死にました。
2話にまたがっている分密度としては低めですが、作品自体がめちゃくちゃ面白いので直ぐに終わってしまった。今度また全話通してもう一度観たいです
プラスティック・メモリーズ 8話 知らない花火
このアニメ、久々にみると「エモ」のために設定やストーリーにかなりの粗が生じていますね。当時はまだ小さかったのでそういうの気にならなかった……あと最後の方のNLは今となっては地雷なので飛ばす羽目に……
というのは置いておいて、ずっと昔に別れた親友の皮をかぶった別人と仲良くなってデートする話なわけですが、まあエモい雰囲気の百合ですね。良かったです。このシチュエーションを発想の起点として名作百合を作ることはできそう。
あと普段軽薄なキャラのしおらしい姿は大好物なのでその点でも良かったです。
中二病でも恋がしたい!戀 Episode4 無垢なる…生徒会長選挙(クイーンメーカー)
この頃のラノベ系アニメから百合を見出していた人間にとってレジェンドとも言える森凸。思えば私もこの作品に出会っていなければ百合の道に進んでいなかったかもしれません。
トムジェリ的関係がほほえましい二人が、ひょんなことから凸守が丹生谷にデレデレになり、丹生谷もまんざらでもなく、相思相愛に……という伝説の回。結果的にはトムジェリ関係に戻るけど、そんな二人の中にはあんなにイチャイチャした記憶があるわけで、オタクは死にます。丹生谷に関してはもう凸守に惚れていますからね。凸守が元に戻ったから態度を戻しているだけで。それでいて凸守は形は変われどずっと丹生谷に絡んでばかりなので、結局戻っても相思相愛なのでは……?
中二病でも恋がしたい!戀 Episode8 偽りの…精霊聖母(モリサマー)
ロリコンお姉さんがモリサマーを偽って凸守を釣るというトンデモナイ回です。凸守を連写するお姉さんにドン引き……この人何歳くらいかわからないけど、メイン登場人物よりは年増に見えるので、下手したら成人……? 普通に犯罪じゃん。
そもそも丹生谷がモリサマーをちょいちょい掘り返されるのは凸守がモリサマー大好きなせいだし、丹生谷がモリサマーへのゆがんだ愛を認めた以上、モリサマーとしての自分を敬愛する凸守への感情にも愛が含まれるだろうし、とかそんなこと考えるまでもなく丹生谷が凸守への巨大感情を吐露するし。もうこれ愛じゃん。オチではクリスマスのキスまで掘り返されてさぁ……。無理。限界。
そもそもモリサマーが絡んでいるとはいえ、周りも「凸守を救うなら丹生谷だ」っていうのが当然の認識になっているのもいいよね。最高。
輪るピングドラム 第15駅 世界を救う者
「自分でも見たことのないそんなところを裏返しにされたりするの」って表現ヤバくねー!? というのは本題ではないわけですが。苹果ちゃんが襲われている、結構ヤバいシーンなのに、不快感なく面白くしてくるのはやっぱりピングドラムですよね。
ヤバすぎる毒パパを持つゆりを、愛の化身の桃果が運命を乗り換えて救う話です。(でも呪文とか代償とか中二恋観た後だと桃果がイタい子に見える……)
話が完璧すぎで言うことがありません……と言いたいところですが、このエピソードだけだとゆりが桃果に対して性愛を向けていることが引っかかったままです。この後、桃果を性愛的に見てしまいドキドキする幼少ゆりが居たということでしょうか。でもそれだけだと「よく似た妹」にまで執着を向けるには足りない気がするんですよね。もしかしたら二人はこの後もっといろんなことをしたのかもしれないと思ったり。
あと気になるのはやはり「桃果が死んでいなかったらどうなったか」ですね。真砂子の言葉を鵜吞みにするならゆりは女優になっていなかっただろうし、昔オーディオコメンタリー付きで観た際に監督が「桃果は生きていたら案外普通の子に育っていたかも」と言っていた気がする(うろ覚え)ので、ごくごく普通の恋愛の末に、二人一緒にどこかで静かに暮らしていたかもしれませんね。多蕗くんは……しょっちゅう会う共通の友達じゃないかな!
余談
今回はAmazonprimeとdアニメストアで観られるものしか見ていないので、実はまだ観たかった百合回があったりします。(具体的にはW'z 6話と賭ケグルイ×× 10話)
懐かしいアニメが観られてよかった~。
(ネコ彦)