「福祉・子育て」のこれから/第2回
みなさん、こんにちは!
「福祉・子育てのこれから」を担当するファシリテーターの見小田と石井、森山(サポート)です。
11月24日開催の会議では、テーマ④「福祉・子育てのこれから」のグループで議論が行われました。
前回に引き続き、子育てや困難を抱える子どもの支援、高齢者支援等の多彩な分野でご活躍されている方々にご参加いただきました。
今回のテーマ議論の問いは…
「コロナ下での福祉・子育ての課題にどう立ち向かうか」です。
この問いかけをもとに、参加者の皆さんと意見を交わした内容を、大きく3つにまとめてみました。
(前回の振り返り)
コロナ下における福祉・子育ての変化とは…
★もともとあった「社会的孤立」が顕在化
★コミュニティの分断が加速した
★IT格差の問題がより顕著になった
★男性の育児参加が増える等のポジティブな変化もある
★学びの多様化からそれぞれの状況を認め合えるようになってきている
①社会的孤立やコミュニティの分断を防ぐ、繋がりの維持が必要
● 社会のデジタル化に対する支援(ソフトとハード)と、そこからこぼれてしまう方々への支援。
● 様々な社会参加への選択肢がある中で、取り残されてしまう人への支援も必要である。
● 高齢者や障がい者であっても、オンラインとオフラインに関係なく個人として社会に参加できることが大事。
②オンラインとオフラインの併用によって、多様な形での社会参加が選べるようになる
● 人間は新しいものを受け入れがたい生き物。受け入れるためにはメリットを示すこと、使わざるを得ない状況にすることの両方が必要。それでも受け入れられない人たちへの支援も必要。
● 選べるようになっても、社会に取り残されてしまう人は出てくる。そういった人たちはどんな人か、どんな支援が必要か考えていく必要がある。
● オンラインだとその人の表面的なものしか伝わらない。その背景にある根本的に必要な支援を把握するためにはリアルな対面が必要。 ● 地域の福祉子育ての課題(社会的孤立やコミュニティの分断)の解決には、オンライン・オフラインのメリットを取り入れたソフト・ハード両面での社会の中での繋がりが必要。
③参加者の活動の動機:自分にできる支援の形とは?を考えている
● 世の中にフィットしないと感じる人たちの支援がしたい。移住してきた自分もある意味地域にフィットしていない。
● 自分の経験として人とのつながりが持てなかった。障がい児や発達障がいの子どもたちのような社会的マイノリティの方たちに焦点がいく。
● 仕事より地域貢献が楽しくなった。地域に若い人が増えるような活動を行いたい。
● 自身の事故の経験から医師を目指した。自殺者が多いことに対して、医師として待っているだけではなく何か支援できないかと思い、支援の試みを始めた。
● 障がいを持つ子の保護者の悩みを話せる場づくりや勉強会の支援を始めた。弱者の立場に立った時に、なかなか声を上げられない方のために子ども食堂をはじめた。
● 成長したり、学校へ進学するにつれて感じた生きづらさに対して問い続けている。
★会議のポイント
気軽に会えないことから生まれた社会的な孤立やコミュニティの分断を超えるために、すでに取り組まれているオンラインへの取り組みをさらに進めていく(使い方支援なども含めて)必要性が高く、またより主体的な助け合いへの参加意識をどうつくっていくか、支援が必要な人が増えていくなかでの取り組みを考えていく必要がある。
(コメント:総合ファシリテーター 瀧内貫)
総合ファシリテーターによる 第2回の全体まとめはこちらから
〈信州これから会議 ご意見募集〉
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【第2回のワークショップを終えて】
見小田 早織(長野県 企画振興部 地域振興課)
参加者それぞれ取り組まれていることの動機や背景が今回の「課題」に繋がるのではと考えて聞いてみましたが、時間をとってしまって議論の時間が短くなってしまったことが反省点です。人数が多いことの難しさも感じました。
石井 貴広(長野県教育委員会事務局 高校教育課)
「つながりのオンライン化」や「デジタル化に取り残されてしまう人」への支援を中心に議論がされたが、これを踏まえて、参加者個人の行動宣言へどうつなげるかが難しいと感じています。次回はデジタル化に関する話題以外についても少し触れつつ、宣言へつなげたいです。
森山 佳祐(長野県 企画振興部 広報県民課) 社会的孤立などの課題を解決する方法について、オンライン化以外の話題を流れの中で振ることができれば良かったと反省しています。次回に向けて自分自身のインプットを増やして、具体的な社会像とそれぞれの行動宣言について話ができたらと思っています。