「これからの地域社会の編み方」/第1回
皆さんこんにちは。 「これからの地域社会の編み方」を担当するファシリテーターの石井と森山です。
信州これから会議も早いもので、第2段階の議論に突入。
第2段階では、第1段階で話し合われた議論に通底する内容を踏まえ、横断的なテーマを3つに分けて設定しています。 第1段階の振り返りとして、「地域コミュニティのこれから」、「福祉子育てのこれから」、「学びのこれから」の議論においては、以下のような共通するキーワードが出てきました。
地域コミュニティのこれから 「地域の繋がりをベースとしたコミュニティ」「多様な価値観が混在する中で、一人ひとりの違いを受け入れ認め合う」「共通言語、共通認識が重要」 福祉・子育てのこれから 「ウェルビーイング(個人の主体的な自己実現)」「双方向の関係性や走行法のケア」「ソフト・ハード両面での社会の中での繋がりが必要」 学びのこれから 「繋がる一歩を踏み出せる人を増やしていく」「地域全体が学びの場となる仕組みづくり」「学びに携わるそれぞれのプレイヤーが影響し合い、連携することで学びの多様性・公平性を確保」
これらキーワードから第2段階として参加者の皆さんに議論をしていただきたい内容を「①これからの地域社会の編み方」と設定し、具体的には「セクターを越え、コミュニティを横断する地域社会、多様な中に包摂性のあるコミュニティのあり方をどう構築するか。協働と共創、関係人口、地域での学びの場、変化を恐れない地域社会をどう残していくのか。」として問いかけを行いました。
この会議では、第1段階で様々なテーマで議論いただいた参加者の方が入り混じって議論を展開していただきました。
このテーマ設定をもとに、参加者の皆さんと意見を交わした内容を、大きく3つにまとめてみました。
①地域に関わる人々の意識の変化
地域を捉え直し、多様性、変化を受け入れる
● 自分と違う意見に耳を傾ける人が増えてほしい(多様性を認める)。助け合える社会にするためには、お互いに理解しあうことが大切。
● 地域の中には変革を起こしたいと思っている人もいるが、地元のご意見番への配慮や、暗黙のルールがあることで変革を起こしにくい現実がある。そういった人たちが横で繋がると大きな変化が生まれると思う。
● 場づくりをしようとするのは、変化を求めている人たち。
● 地域の意識として、行政が入ると行政任せになり、地域と行政の距離感を覚える。
②つながり・気づきを生む場づくり
お互いが支え、認め合う場/地域を知り、学び合う場
● 実体験ができる場が大切。どんな人でも体験したいことが体験できる社会であるべき。
● 地域にどんな人がいるか共有される機会が欲しい。
● 課題を持っている人のマインドが変わるようなきっかけが生み出せればよい。
● 違うコミュニティ同士をマッチングする役割を持った人が必要だと思う。
③双方向の関係性
提供する側・される側ではなく、主体的に支え合える、これからの共助の形を作っていく
● 公共施設はみんなのものという意識があるが、「みんな」から漏れてしまう人もいる。「公共」ってなんなんだろうか。
● 公共を誰でも使用できる状況にするには、住民が多様性を受け入れる感覚が必要だと思う。
● 地域をつなぐ翻訳者のような役割が必要。地域の課題を市や県に要望するだけではなく、地域としてうまく解決できないか。
● いきなり大きな変化を生むのは難しいが、小規模でもやってみせて、少しずつ周りの「いいね」を広げることで、大きな変化を生み出せるのでは。
★以上の議論を図にまとめてみました!
〈信州これから会議 ご意見募集〉
ワークショップには参加できないけれど、ぜひ自身の声も届けたい、発言したいという方は、ぜひコメントにてご意見をお寄せください。
ワークショップの参考とさせていただきます。
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※投稿いただいたご意見等に個別に回答は出来かねますので、予めご了承ください。
総合ファシリテータによる第2段階1回目のまとめはこちら
【第2段階1回目のワークショップを終えて】
石井 貴広(長野県教育委員会事務局 高校教育課)
いろいろな意見が出ると予想していましたが、「地域社会の編み方」を考えるための本質的な議論ができたと感じています。閉鎖的な地域住民に対して、より多様で柔軟な地域である必要性を感じてもらうためには、地域の内外で変化をけん引する人たちの小さなチャレンジの積み重ねや、そういった人たちを支援できるコミュニティが広がるためにはどうすればいいのか、次回以降の議論でも考えていきたいと思いました。
森山 佳祐(長野県 企画振興部 広報県民課)
反省点は時間内にうまくまとめきれなかったことです、、。ただ地域社会を編むために重要な要素となるようなキーワードはたくさん出てきたと思いますので、次回につながる第1回目になったのではないかと感じています。「”意識”を変えること」について、次回までの課題として考えていきたいと思っています。