研究は遊んでするもんや

あー、それ感じる。高額の研究予算獲得した研究者がエライみたいな。違うねん。研究費来るいうことは、その研究、もう古いねん。「ここに予算つけたらみんな知ってる有名な研究やし、誰も文句言わんから」が理由やねん。本当に斬新な研究は、誰も知らんから研究費来てないねん。
https://twitter.com/DonMatz1959/status/1701463934342160490?t=PIYw3gIj64BVWEsMfQfNmQ&s=19

私はクオルモンと有機養液栽培という2つの新技術を開発したけど、開発当初、全然予算来んかった。開発できてからお金来るねん。意味ないとまでは言わんけど、遅いねん。開発してる最中に予算欲しかったわ。100円ショップで買った部品やペットボトル加工して自作の道具で実験してたんやで。

成果が出て、論文が出てから予算がガパッときた。世の中そういうもんか、と思わんでもないけど、これやったらアカンやろ、と思う。成果出した人間は、後は拡張と普及に入るから、それ用の予算でええねん。本当に予算必要なのは、まだ開発できてない段階やねん。

しかも大した金はいらん。年百万あれば、若い人はかなりの研究ができる。成果出した研究者に何千万も渡すより、若い人に百万ずつ渡した方がイノベーション起こると思う。その意味では、競争的資金より交付金で頭割りの予算配ってた時代のほうがまだよかった。今は極端やねん。

年百万で、「今日も楽しく実験してるか?」でええねん。研究計画なんか出させんでええ。何か興味が湧いたら実験してみる。それを楽しそうにやってたらええねん。そのうち「これは!」というものに出会う。それまでは実験して遊んでたらええねん。

年配の人は「最近はどんな実験して遊んだん?」と時折聞いて、「今度、また面白い実験したら教えてや〜」言うてほっといたらええねん。実験を楽しんでたら何してもええ(危険なこと以外は)、という構えでおったらええねん。若い人が研究を楽しんでたら、それがイノベーションのタネになる。

なのに研究費を渡すからには計画書出せとか報告書を毎月出せとか、やかましねん。研究なんか、思いつきで実験したらええねん。計画にないことでも「やってみたらオモロそう」でええねん。そこから新しい発見が生まれるねん。

計画してもうたらな、計画通りできてるかどうかばかり気になって、思いつきの実験できなくなるねん。計画以外のことやったらアカン気がして。また上の人間も、計画通り進んでるかをチェックしたくなって、結局「監視」になつてまう。研究の禁忌は、監視やねん。思考の自由が奪われるねん。

思考がいちばん自由になるのは、遊んでるときやねん。観察眼がいちばん鋭くなるのも遊んでるとき、楽しんでるときやねん。なのに監視されてみい、その監視の目ばかり気になって、遊ぶ気なくすねん。眼の前のこと楽しめなくなるねん。楽しめへんから観察もしなくなり、気づかんようになるねん。

もっと遊ぼ!研究は遊びや!遊ぶからええ仕事できるねん!上の人は、いかに若者が楽しく研究を遊べるかに心砕くようにしたらええねん。そこでデカいの見つけたら「そっからは大人の仕事や!磨け!」って言えばええねん。そこまでは遊ばしたり。

研究費が特定の研究者ばかりに集中するの、ホンマようない。研究費もらうからにはええ仕事しよう思うけど、日本全体のこと考えたら、若い人に研究そのものを楽しみ、遊べるようにしたらなアカンように思う。研究で遊べるようになるとオモロイ仕事ができる。研究って本来、おもろくてしゃあないもんや。

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