アルビ狂時代(15)
「餃子難民と化す」
8月も中盤。世間はお盆休みを迎えております。
今年の夏、東京はコロナ感染が爆発しておりまして、友人等と会う事も自重しなくてはならず、ひたすら撮影現場と、自宅での台詞覚えや役作りの為の資料に目を通す日々。
俳優と言う仕事は、いわゆるフリーランスの個人事業主。いくらコロナが弱毒したとは言え、感染してしまえば社会活動の停止を余儀なくされ、その間に別の人に取って代わられてしまうかもしれない弱肉強食の世界。
ひっそりと過ごしておりました。
でも、何か夏休みっぽい事したい。
そんな矢先、仕事のスケジュールが後ろ倒しになると連絡があり、お盆の週末が空く事になりました。
お!これは8/14のアルビの試合に行けるぞ。
場所は栃木県のカンセキスタジアム。
私の夏休みの予定が決まりました。
北関東・栃木へのサッカー観戦。
調べると、最寄り駅から宇都宮までは1時間51分で着くと言う。
さて当日。
お昼過ぎの電車に乗って宇都宮へGO。
まずは餃子。
いや東京にも美味い餃子はいくらでもあります。でも宇都宮に行ったら餃子でしょ。
宇都宮へ向かう車窓を眺めながら、餃子に想いを巡らせ、その後のサッカー観戦も含め、私の日帰り夏休み気分は超ウキウキ。
15時過ぎに宇都宮着。
暑っ!宇都宮、暑い!
台風一過で宇都宮は猛烈に暑くなっておりました。
Googleマップで検索すると、駅前にはいくらでも餃子屋はあります。
よし、早速餃子だ!
1件目、超行列。
2件目、超行列。
3件目、超行列。
4件目以降、全部行列…
見渡すと、アルビのユニフォームを着た沢山のサポーターが新潟や関東から来ている他に、着物や浴衣姿の人々多数。
調べると、その夜に花火大会があるらしい。
お昼を過ぎれば容易く餃子にありつけると思っていた私の計算は、ものの見事に外れてしまい、餃子難民と化してしまいました。
でも、もう口は餃子の口になってしまい、今更パスタ等に変更出来る状態ではない。
炎天下の中、何軒も餃子屋を徘徊し、干からびそうになりながら、ふと顔を上げると、2、3人しか並んでない店が!
もうなんでもいい、餃子ならなんでもいい。
即、列に並ぶ。
5分程で入店。
カウンターに着席。
餃子と瓶ビール、ラーメンを注文。
まずはドンっとビールが置かれました。
炎天下に徘徊した私の喉はカラカラ。
早速ビールで喉を潤す。
微妙にぬるい…
ま、でも少し冷えてる。
ビールを飲みながら餃子を待つ。
餃子来ない。全然来ない。
ビール2本目突入。
「餃子とビールは文化です」
と言うくらい、ビールと餃子を一緒にやるのが今日の私の夢。
餃子到着。
あれ、なんか見た目、いまいち…
実食。
だいぶ微妙…
そこにラーメン到着。
微妙…すごく微妙。明らかに微妙。
方々大行列の中、2、3人しか並んでない理由が分かったような気がしました…もう遅いけど。
店内、なんか既視感。
今年3月に宇都宮に仕事に来た時に入った店だっ!
今頃気付く。
あの時は、早朝宇都宮着、最終で東京に戻ると言う強行スケジュールで、新幹線の時間まで少し時間があったので「宇都宮で餃子を食べずに帰れるか!」の一念で、夜遅くまで営業していたお店に飛び込みました。
その時も微妙だった記憶が。
むむ…同じ過ち繰り返すとは。
無念を抱え、店を出る。
スタジアムに行きます。
そこでは素晴らしいサッカー体験。
餃子でこんなに尺を使ってしまったので、スミマセン、続きはまた次項にて。
後編に続く。