退去交渉のイメージを覆すークリーン経営で挑む東京進出への道
新生都市開発株式会社 代表取締役の永尾です。前回の記事では、当社の顧問税理士である巴山 隆太(はやま りゅうたい)さんとの対談を通じて、これまでの歩みについてお話ししました。後編では今後の展望についてお話します。
【プロフィール】
巴山隆太税理士事務所 巴山 隆太さん
不動産会社をはじめ、飲食店・建設業・製造業など、幅広い業界の税務に精通。永尾社長の良き相談相手として、会社の成長を税務面から支えている。
前半集中型の経営で、目標達成を実現
——普段は二人でどのような話をしているのか、教えてください。
巴山:
毎年のことですが、永尾さんはよく「前期でなんとか目標数字を達成して、後期は来年の準備がしたい」とおっしゃいますよね。
永尾:
私、何でも前半主義を意識しているんですよ。来客や打ち合わせなど、時間が決まっている予定は午前中に。午後は新しく入ってきた案件の確認・検討など、突発的な予定にも対応できるよう、極力フリーにしているんです。そうすると、お客様に対してもパートナーに対しても、いい仕事ができるように感じていて。
巴山:
そんな意図があったんですか。でも宣言通り、前期で目標売上を達成したときがありましたよね。財務体質を変えてからのチャレンジということもあり、あのときはかなり自信がついた表情をされていた気がします。
永尾:
そうですね。確かにあのときの達成感はひとしおでした。
巴山:
あとは、「とにかく事業のイメージを払拭したい」という話を、永尾社長の口からは度々耳にしていますね。
真摯な取り組みでネガティブイメージを払拭したい
——「事業のイメージ」とは?
永尾:
この仕事を始めてからこれまで、退去交渉には良くないイメージが常につきまとってきました。当たり前ですが、私たちとは異なる考え方で退去交渉を行う企業も、なかにはあります。「退去交渉を行う業者は、みな同じような企業なんだろう」とネガティブなイメージが世間に広がる一方で、自分たちの本来の姿をご理解いただくのは、なかなか難しいことだなと痛感しています。
巴山:
確かに、一筋縄ではいかないでしょうね。
永尾:
退去交渉に伺うと、あらぬ誤解を受けることがよくあります。けれど、相手の感情をないがしろにするような対応は、決してしません。
確かに、私たちは入居者様に引越しをお願いする立場ですが、一方的に、強制的に、退去をお願いするようなことはしていません。住み慣れた場所を離れる大変さを知っているからこそ、一人ひとりに丁寧に・誠実に説明しています。ご納得いただけないときは、 信頼関係の構築から始めることだってあるくらいです。
なんとか世間の皆様にご理解いただけるよう、これまで通り真摯な姿勢を大切に、今後も取り組んでいこうと思っています。
タイミングを見極め、「東京進出」を目指す
——新生都市開発の未来像については、どのようにお考えですか?
巴山:
今は経費が少なすぎるくらいなので、人材育成など、もう少し未来へ向けた投資を検討してもいいタイミングだと思います。
永尾:
かねてより「東京に進出したい」という目標は掲げているんですけどね。ただ、当社は「少数精鋭」がテーマなので、やみくもに人材を増やしたいわけではなくて……。
いざ進出できたとしても、マーケットが大きい分、軍資金が少ないと戦えない。かといって、急に融資の幅が広がるわけでもありません。経費がかさむことでお客様やパートナーにしわ寄せがいくのは避けたいので、進出するタイミングは慎重に見極めたいと思っています。
信頼できる税理士と二人三脚で成長し続ける
——この機会にお互いへ伝えたいメッセージがあれば、お願いします。
巴山:
会社経営をしていると、いいときも悪いときもあります。今後トラブルが起きたとき、経営が傾いたときに、経営者としての真価が問われるのではないかと思います。
永尾:
そうなったらできることを全力でやりきるしかありませんね。100%思い通りにいくことなんてありませんが、やってみなければわかりませんから。
正直、私たちが行っている事業は非常にニッチな領域です。リスクがあるために、同業他社が積極的に手を伸ばさない分野とも言えます。けれど、人間の感情が複雑に絡み合った不動産問題を解決するプロとして、ご紹介者様ならびにクライアントのご期待に、なんとしてでも応え続けていきたい。
巴山:
いざというときは、永尾社長のヒントになることを、またアドバイスできればいいなと思います。
永尾:
ぜひ、これからもどうぞよろしくお願いします!
私たちのチャレンジは、退去交渉のネガティブなイメージを払拭し、事業ひいては業界全体をよりクリーンなものに変えていくことです。正しい経営を貫き、社会に必要とされる企業として成長していくことこそが、私たちの使命。この決意を忘れず、いずれは多くの方々に私たちの真の姿をご理解いただけるよう、これからも努力を重ねてまいります。