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#JR東海が改良型リニア公開時速500キロで走行試験 #たとえ以下の問題点を全てのクリアにしても供用後の電力の安定供給等多くの問題を棚上げにしている JR東海は19日、山梨リニア実験センター(山梨県都留市)でリニア中央新幹線の改良型試験車の走行を初公開した。2013年から走る初代営業仕様の「L0系」と比べ、先頭車のデザインを一新。空気抵抗も少なくし、消費電力や騒音の低減につなげた。中間車もより明るい内装とし、座席の乗り心地も改善させた。

27年以降の東京(品川)―名古屋間の開業に向け、今後も改良を続けていく。 リニア中央新幹線は品川―名古屋間を約40分で結び、東海道新幹線より1時間近く早くなる。37年以降には大阪まで延伸する計画だ。総工費は約9兆円で、うち名古屋までで約5.5兆円を見込む。 この日は開業時と同じ最高時速500キロ(東海道新幹線は同285キロ)の走行を公開した。改良型試験車は日立製作所製の先頭車1両、日本車両製造製の中間車1両を導入。既存のL0系と合わせ計7両で走行した。8月には550キロでの走行も成功している。 今回の試験車は先頭部の空気抵抗を約13%下げたほか、車体の下や地上に設置したコイルから非接触で車内の電気を供給できるようにした。発電装置を搭載しないため、より軽量化が図れている。前照灯や前方カメラもこれまでの先端部からより高い位置とし、視認性を向上させた。 車両の外観は白を基調に、滑らかな空気の流れをイメージした流線形の青を取り入れた。内装も白をベースにより明るい空間とした。 座席は全席の肘掛け部分にUSBコンセントを設け、リクライニング時にシートと背もたれが連動できる構造とした。体圧を分散し、ソファのように座れる新たなクッションも取り入れた。乗り心地は滑らかで、途中で浮上して走る瞬間の振動も静かになるように努めた。 JR東海の金子慎社長は「乗り心地が改善しており、早く(営業運転が)できればいいなと実感できる」と話している。 同社はリニア技術で米ワシントン―ニューヨーク間(約360キロ、うちワシントンから約70キロのボルティモアまでを先行開業)を結ぶ「北東回廊」構想も進める。海外では中国企業が上海でリニアの走行試験をしている。 ただ、リニアの品川―名古屋間の開業は当初予定の27年からの延期が決定的となっている。トンネル掘削に伴う水資源などへの影響を懸念する静岡県との協議が難航し、県から工事の許可を得られていないためだ。 新型コロナウイルスの感染拡大により、運輸収入の9割を占めていた東海道新幹線の利用者も大幅に減っている。JR東海はリニアの車両改良のみならず、工事の進捗や採算改善といった課題にも直面している。 

#日経COMEMO #NIKKEI

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