米副大統領候補にハリス氏 民主バイデン氏が起用へ 米大統領選で民主党の候補に内定しているバイデン前副大統領(77)は11日、副大統領候補を女性のカマラ・ハリス上院議員(55)に決めたと発表した。ハリス氏はジャマイカ系の父親とインド系移民の母親を持ち、初の黒人女性の副大統領候補となる。
バイデン氏はツイッターで「恐れを知らない闘士だ」とハリス氏の指名を表明した。同氏も「バイデン氏は米国を結束させることができる」と政権奪還に意欲を示した。両氏は12日にバイデン氏の地元、東部デラウェア州でそろって演説に臨む。
米国の二大政党における女性の副大統領候補は2008年に共和党のマケイン元上院議員がサラ・ペイリン元アラスカ州知事を指名して以来3人目。
とともに清新さを印象づけ、女性やマイノリティーの支持拡大につなげる。
検察官出身のハリス氏は地元カリフォルニア州司法長官を経て2016年に上院選で初当選し、現在は1期目。論戦力にも定評があり、バイデン氏の弱点である討論会での論戦力を補う狙いもある。今回の民主党の大統領候補にも名乗りを上げて「女性版オバマ」の異名で注目を集めた。支持を広げられず、候補を絞り込むための予備選が始まる前の19年末に撤退した。
バイデン氏は大統領選に勝利すれば、21年1月の就任時に78歳と史上最高齢の大統領となる。バイデン氏が次の24年大統領選に再選をめざして出馬するか不透明との見方もあり、ハリス氏は民主党で同年の大統領選の有力候補になり得る。
副大統領は大統領が職務を続けられなくなった場合の継承順位が1位。これまで副大統領が大統領に昇格したのは、暗殺されたケネディ大統領を継いだジョンソン副大統領ら9例ある。
白人警官による暴行死の抗議デモや民主党の予備選でバイデン氏を浮揚させたのが黒人票だったため、民主党内からは副大統領候補に黒人を推す声が強かった。USAトゥデーの世論調査では、副大統領候補に黒人を選ぶのが「重要」との回答は民主党支持者で72%にのぼる。
トランプ米大統領は11日、ツイッターに「いかさまハリス」と投稿してハリス氏をさっそく非難した。
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