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#重症者施設2割で専門医ゼロ首都圏コロナ入院困難 #人材の集約育成急務 新型コロナウイルスの重症者用病床と医療人材のミスマッチが起きている。日本経済新聞が首都圏4都県の病院を調べたところ、集中治療室(ICU)など重症者施設を持つ病院の2割で、高度な容体管理を担う専門医がいなかった。15%は専門医が1人だけだ。なり手が少ない上に人材が分散し、欧米より現場が手薄になっている。

医療資源の集約と人材育成が急務だ。コロナ重症者が入院できる施設はICUに加え、類似の救急医療室(ER)と高度治療室(HCU)がある。その数は全国で計1万7000床(ICUは5600床)。通常治療でも使うため、都道府県は2割程度をコロナ用にする計画だ。ただ、手術の延期などでこれ以外に空いても、コロナ用に簡単に転用できない。要因は全身状態を管理する集中治療専門医の不足だ。日本は内科や外科など診療科の縦割りが強く、診療科をまたぎ患者も少ない集中治療専門医はなり手が少ない。個別診療科の専門医になることが優先され、技術習得が後回しになりやすい。 #集中治療専門医は米国及びドイツの約2万9000人と8000人に対し日本は2000人 。救急科専門医を加えて6000人になる。通常の手術後などは診療科の主治医がみる場合が多いが、 #新型コロナウイルス重症者は体外式膜型人工肺ECMOや人工呼吸器が要る#これらは専門医でなければうまく扱えない 。日経新聞はコロナ重症者の受け入れ余力を探るため、厚生労働省や学会がまとめている重症者施設、集中治療・救急科専門医の配置状況を集計した。対象は東京、神奈川、千葉、埼玉。専門医は2000人で、配置がちぐはぐな実態が見えてきた。重症者施設を持つ病院は257カ所。21%の53カ所で専門医が不在だった。中規模の民間病院のほか、東京都の町田市民病院など公的病院も目立つ。ICUがある病院に限ると8%で専門医がいなかった。ICU6床で専門医ゼロの東京都保健医療公社東部地域病院(葛飾区)は「コロナ患者が重症になると転院してもらう」と明かす。専門医が1人の病院は40カ所だった。重症者は24時間管理が必要だが、交代要員を欠くと適切に治療できなくなる。平時でも重症者の治療成績を維持するには患者7人に対し専門医が1人必要といわれる。専門医1人あたり重症者病床が8床超の病院比率は12%だった。専門医がいても重症者病床がない医療機関は323カ所もあった。 #欧米は集中治療スタッフを豊富に抱え#100床以上のICUを持つ病院が多い#勤務シフトを組みやすく治療効率が高い#専門医がネットで遠隔支援する仕組みも普及し#コロナ重症者が多くても逼迫しにくい 。不均衡の解消には選択と集中が必要だ。グローバルヘルスコンサルティング・ジャパンの渡辺幸子社長は「 #人材と設備を集約しなければ医療の質を保てない 」と訴える。公的病院や大学病院を軸に施設が整った病院をコロナ重症者の治療拠点とし、専門医を集める必要がある。コロナ以外の重症者の受け入れ病院と役割分担すれば医療資源を効率的に活用できる。人材育成も欠かせない。各学会の専門医認定プロセスを評価する第三者機関は近く集中治療を対象に加える見通し。新たな条件が課され、認定のハードルが上がる可能性もある。多くの診療科と連携して養成する仕組みが必要になってくる。

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