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#縄文遺跡群世界遺産へ三内丸山など登録勧告 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関は26日、青森県の三内丸山遺跡など「北海道・北東北の縄文遺跡群」(北海道、青森県、岩手県、秋田県)を世界文化遺産に登録するよう勧告した。文化庁が同日、明らかにした。

1万年以上にわたって営まれた狩猟や採集を基盤とした定住生活の変遷を網羅し、農耕以前の人類の生活や精神文化の実態を示す貴重な物証と認められた。 7月16~31日に開かれるユネスコの世界遺産委員会での決議を経て正式に決まる。5月10日には自然遺産候補の「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」(鹿児島県、沖縄県)も勧告を受けており、ともに登録されれば日本の世界遺産は計25件となる。 縄文遺跡群は4道県13市町にある17遺跡で構成する。道路や大型建物などが計画的に配置された大規模集落跡の三内丸山遺跡や、大小の石を同心円状に配した大湯環状列石(秋田県)、祭りに火を使ったことが推定できる木の実が見つかった御所野遺跡(岩手県)などがある。 ユネスコの諮問機関は「先史時代の農耕を伴わない定住社会と複雑な精神文化、定住社会の発展段階や環境変化への適応を示している」と評価した。 勧告を受け、萩生田光一文部科学相は同日、「我が国の貴重な文化遺産が国際的に高い評価を受けたことを大変喜ばしく思う。地元関係者の努力に敬意を表する」とのコメントを出した。 政府は2020年1月に遺跡群の推薦書をユネスコ本部に提出。同年9月には諮問機関の調査員が現地視察に訪れていた。 当初は20年の登録を目指して19年に推薦する候補にも上がった。推薦枠は文化・自然を合わせて1国1件に制限されたことから、政府は奄美・沖縄を優先した。 20年の世界遺産委は新型コロナウイルスの影響で延期された。今年は奄美・沖縄など20年に審査予定だった候補と21年分とを合わせて審査する。

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