「浪人中毒」と「敗戦処理」
こんな記事があった。
僕は東大を目指せるような人間ではないけど、いろんな意味で刺さりました。
「東大しか行かない」と断言する浪人中の息子…困惑する母親に鴻上尚史が伝えた「バンザイ突撃主義」がやっかいな理由
何が幸せといって、「人生の目標が明確にあること」です。(中略)
浪人時代は、不安定で不安ですが、しかし、人生の目標ははっきりしています。「大学に入ること」です。
振り返れば、こんなに人生の目標がはっきりしている時期はなかったと思います。
だからこそ、「浪人中毒」になる若者も出てくるのだと思います。
なんかそれわかる気がする。
社会に出たら、答えなんてないし、あっても見せてもらえない。
(就活で落ちた理由が開示されないということ。受験は一部は開示されるからね)
受験はある意味どこに向かってるかわかりやすいというか。
それゆえ、受験に成功しても社会で迷走する人は少なからずいるわけで。
敗戦処理ができずにダメになっていく人たち
正直、どんなに勉強しても受験で失敗する人は出てくる。
その場合、「敗戦処理」をする必要性がある。
「敗戦処理」の重要性(youtube)
多くの人が選ぶ、「併願校へ行く」ってのもそれは立派な敗戦処理である。
敗戦処理のまずさで人生を棒に振る人って結構多いよ。
大人になればわかるだろうけど。
言い方を変えれば、「引き際が肝心」ってことです。
勝ち進んでいくことは理想だと思います。
でも、そんなに都合よくみんながみんな勝てるわけではない。
だから、負けを素直に認めて、違う道を歩んでいくことは大切。
引用元の記事に出てくるような失敗事例は本当によく聞きます。レアケースではないと思います。
医学部で何浪もしてダメだった事例とかすごくゴロゴロ転がってるし。
(筆者のいた学校ではその手の「社会人」がけっこういたりした。アラサーになってあきらめて入ってきたパターン)
自分の限界を認める
逆に、「自分は勉強に向いていない」と理解して高卒で就職していくような人たちは、自分の適性を理解できているのだと思います。
敗戦処理(=勉強の世界で勝てなかったことを潔く認める事)がちゃんとできている。
向いていないことを認められずに大学に無理に入ってもそのしっぺ返しはいつか来るからね。(親が金持ちでない限りは)
それなら受け入れてもらえる場所に行くというのは最善の手です。
もちろんそちらの世界は厳しいこともたくさんありますが。
この記事を載せていたニュースサイトのコメント欄にこんなものもありました。
すべてをささげて2浪して入っても、同じことを短時間でこなしてきた現役より素の能力は低いことが多い。
(そのような学生が)単位を落としいつの間にか消えた。
筆者は消えた側の人間なのでわかります・・・
能力の低さは思ったよりも覆しにくいんですよね。特に短期間での処理能力を求められるとボロが出てくる。
身の丈に合った進路を選んだほうが幸せだと思っています。
余談:仮面浪人の恍惚感&向いている性格
仮面浪人て「ある種の恍惚感」がある。
これは経験した人にしかわからないと思う。
特に筆者のようなアマノジャクにとっては
周りが遊んでる(とも思ってなかったんですけどね。経済的にバイトで働かなければいけない人も多かったので)中で一人だけ違う道を行くってのは
ある種の快感ともいえて。
サークルやバイトに打ち込むほど器用じゃない中で、やることがちゃんと与えられていて目標に向けて突っ走ることができるというか。
仮面浪人じゃなかったとしても、サークルやバイトはしていなかったし。
ここは性格にもよるので、合わなくて断念する人が多いのもわかる。
ただ、性格がマッチすれば予備校以上に爆発的な力が出ると思う。
仮面浪人に向いてる性格は
あまのじゃく、友達がいなくても平気、ひとと違うことをやることが苦にならない、流されない、羞恥心が薄いなどね。
まあ一般の就職では不利とは思う。
逆にこういう性格でないのに仮面に成功する人はギリ落ちか、かなり要領がいい人が多いんじゃないかな。
こっちは社会で成功しうる。