第八夜 イタリアで起きた二大ショックな出来事😱〜俺は奴等を許さない🤬〜
まえがき
〜俺は奴等を許さない〜
という副題に少なからず仰々しさを感じられたかもしれませんが、私個人としては「誇張無し」です。言わずと知れたピン芸人、ハリウッドザコシショウのバイキング西村のモノマネくらいに誇張無しです。「誇張しすぎた〇〇」で有名なザコシショウですが、バイキング西村のモノマネに関しては純度100%のモノマネで非常に似ているのでYouTubeで検索してみて下さい。
話が逸れてしまいました。
つまり「誇張なし」という事です。
話を本筋に軌道修正していきますが、
「ショック」という言葉を聞いて
貴方はどのような感情を連想しますか?
驚愕 衝撃 失望 落胆
憤怒 憤慨 悲哀 喪心……
自分の身に降り掛かった現象に対して
人が抱く感情は当然のことながら三者三様で
濃淡も人それぞれです。
私はあまり情緒が豊かではありません。
良く言えば「凪の様に安定した精神状態」が維持されています。
また人間に対しては「殆ど期待をしない」
という立場で一貫しているため、他人に対して怒りや落胆の感情を抱くということもないのです。否「今まではなかった」と言うのが正しいでしょうか。
私はその2つのショックな出来事を受け
「腸が煮えくり返る憤り」を感じたのです。
精神が激しく波立つ自分との邂逅には
正直自分自身でも驚きました。
前置きが長くなりましたが、今回は
感情にムラが無かったはずの私という人間に多大なる精神的打撃を加えた出来事を2つ、怨念を込めて綴って参ります。また最後に、その2つの出来事に対する事後解釈や私が得た示唆のようなものも述べて参ります。
※因みに、私がショックを感じた出来事はこの2つ以外に無く、それらを除けば本当に最高のイタリア生活でした。これだけは強調しておきます。
①渡航後1週間、ラーメン屋にて
イタリアで入居した物件での生活が始まって間もない10月下旬、私と同時期にイタリアの大学院で経営学修士を選考し始めた≪日本人≫の方が「同じクラスの人達とラーメン会やるけど来る?」とお誘い頂いたのでミラノ某所にあるラーメン屋に行くことになった。人数など詳細な情報は受け取っていなかったので、指定の場所に赴くのみだった。
早く到着したので、ラーメン屋の隣にある系列の日本の雑貨などが置いている店の中を徘徊して観察した。自分の母国の文化がどのように切り取られ、売り出されているのか直接かつ客観的に見られる機会は日本では得られないものである。
時間になったので集合場所に戻った。
お世辞にも広い店ではなかった。
どうやら外に席を展開するらしい。
【20人程度で後から少し人が増えるかも】
といった感じの予約をしたらしい。
ラーメン屋にしては結構な大所帯である。
店員の方々が正方形の小さいテーブルを
寄せ集めて店外に長テーブルを作っている。
本当に20人と若干名来て会がスタートした。
飲み物は良いとして、この人数で各個人がラーメンの種類を選び、おつまみも選ぶのは、店側としてはどうなんだろうか。とはいえ予約が通っている以上は問題ないのだろう。
問題はそこではない。
相当な人数なので飲み物も、おつまみも、ラーメンも提供速度は決して早くない。ただ、これも想定の範囲なので問題ではない。
問題はここからである。
別の参加者が時間差でゾロゾロやってきた。
「20人程度で後から少し人が増えるかも」
では到底済まされない30人程になったのだ。
これは店側も想定外。
即座に新しく席が設けられないのである。
先にも述べたように、長テーブルは小さい正方形のテーブルを寄せ集めているだけなので、分解すれば間に2人は入れる。
参加者の中にもそう提案する人がいた。
しかし…予約した張本人が
「え、私予約する時に「20人程度で後から少し人が増えるかも」って言いましたよね。」
と店員の方と相対し始めたのである。
【私の予約は受理されたので、私たちが譲歩して自分たちで席を設ける必要はない】
と言わんばかりの勢いである。
改めて言及しておくが予約の内容は20人と若干名である。合計30人程度になっている段階で予約内容とはズレているだろう。
それでもバチバチにやっていたので店員の方も困り果てたのか、少し時間を置いてどこからかテーブルと椅子を調達してきた。それでも足りない分は良心とモラルのある別の参加者が席を空けたりもしていた。
予約した当の日本人は
まだ納得していない様子。
更に、席がない問題がある程度解決に向かった後から来た参加者(まだ来るのかよ)に向かって【この店の対応マジでなくない?】的なことを大げさなジェスチャーと共に【理解できなさ過ぎて一周して滑稽】的なトーンで笑いながら話しているのである。
終いには
"chaotic(カオスだ)" だの "disastrous(壊滅的)"
だの文句を垂らしていた。
恐らく貴方の頭と振舞の方がよほど…
おっとこれ以上は言わないようにしよう。
そんな一部始終を見て、
私はむかっ腹が立っていた。
日本人スタッフも多く働くラーメン屋で、
予約した日本人が店員に酷い態度なのである。失礼極まりない。
改めて、
これは【経営学修士】の集まりである。
【経営】の【修士】である。
客が店を選ぶ権利を有している。
しかし同様に
店も客を選ぶ権利を有している。
「また来てほしい顧客」の振舞は
想像力があれば容易にできたはずだ。
店側の立場になれない。
店側に敬意もない。
そんな人間がMBAを取ろうなんて
なんというお笑い種だ。
私は店側にあまりも申し訳ない気持ちになり、会が終わる頃に日本人店員の方に「あんなの本当に有り得ないです。本当に申し訳ございませんでした。日を改めて個人的に食べに来ます。」としっかり謝罪を入れておいた。すると、「余裕さえあればラーメンの器を温めたり、麺の硬さを伺ったりするんですけどね」とこぼした。店側としても満足のクオリティではラーメンを提供できておらず、消化不良だったのである。
本当に申し訳なさしかなかった。
そして私は同時に、同郷の日本人がイタリアのラーメン屋で客として酷い態度をとったことに心底ショックを受けたのである。
MBAを志すのは凄いことかも知れない、
しかし結局大事なのは人間性だと思う。
どんなに凄い経歴でも
店員に酷い態度を取る人間を
私は尊敬できない。
その後、何度かそのラーメン屋に赴いた。
日本国外にありながら本格派の
ちゃんと美味しいラーメンでした。
やはり日本食は結構なお値段がしますが、人気があります。そのラーメン店は席料込みでラーメン1杯17ユーロ、概ね2,400円で、水やお酒、おつまみを注文すると3,000~4,000円は余裕でいきます。
真っ当な日本食は高く売れる上に客も金払いが良いです。そして未だに需要に供給が追い付いていないので、日本で疲弊している料理人は外国に飛んでみるのも一つの手だと思います。
②集団カンニング事件
前回、大学に関する記事を執筆したが、
私はGeneral Management カテゴリーのManagement Accounting(管理会計)
の試験で一回不合格になっている。
一回目の試験の不合格者は再試験を受ける。
この再試験に不合格になると、
単位取得不可で除籍が確定する。
18,500ユーロの学費は当然返ってこない。
クラスのグループチャットで
「当該試験に落ちた人は個チャをくれ」
と連絡が入ったので連絡した所、
「あのテスト酷くない?」
と共感を求める返事がきた。
私としては
「同じ条件で合格している人がいる以上、
何も文句は言えない。単に俺の勉強不足。」
と返すほかに無かった。
それに対しては無視を決め込まれたが、
時間を置き不合格者グループに招待された。
当時私のプログラムには27名の学生が所属し、何人がManagement Accountingのクラスに割り当てられたかは私の知る所ではないが
私を含めて7人の生徒が不合格だった。
国籍も様々である。
互いにわからない部分を教え合って対策するグループらしかったが、不合格者同士で教え合うことに微塵も意味を感じなかったのと、資料の読み直しや先生の解説で納得がいったので流れるチャットに既読だけつけて無視していた。
そして再試験の日が近付き…
…雲行きが怪しくなる。
一人の学生:
"we better take this exam all together"
(訳: 皆で試験受けた方がええやん)
もう一人の学生:
”Yeah man‼ Agree..” (訳: 賛成!!)
別の学生
"ahaha for sure" (訳: アハハ、確かに)
試験自体はオンラインで行われ、ZOOMでカメラと画面共有をオンにして受験するものの、見えない所でスマホないし別の端末を使用すれば談合することは難しいことではない。
(試験の制度設計自体にボコボコに穴がある)
私自身は大学側が提供してくれている二度目のチャンスに対し、カンニングという行為は
全く意味がない上、規律、道徳と倫理に反する。
教授陣にも大学スタッフにも卒業生にも
失礼極まりない行為であることに相違ない。
そして、そんなことをするために
わざわざ外国の大学院に来たわけではない。
第一、私は胸を張って生きるために
やましいことは決してしない主義である。
試験当日、
私はスマホの電源をオフにして受験したのだが、試験終了後にスマホを開くと、
本当に全員でカンニングをしていた。
・相互の回答の共有
・Wikipediaやその他サイトのスクショ
≪本当にみんな性根から腐っていた。≫
本当にやってたのでドン引きである。
試験終了後に一人の学生:
”sink and swim together!!!"
※”sink or swim"の誤りだと思われる
(訳: 一か八かやね!
沈むも泳ぐみんな一緒さ!!)
因みにこのウンコ野郎は
2人いたクラス代表の内の1人だ。
「俺はこんな奴等と勉強するために
はるばるイタリアまで来たわけじゃない」
腹の底から憎悪、怨念、憤怒が湧き出した。
数多くの人にこのカンニングを告発すべきか相談した。イギリスの大学教授、英国の大学の卒業生、Twitter Space…回答も様々であるため、結局は最終決定は自分次第なのだが。
当事者の話も聞いてみることにした。
現場の声は大事である。
グループワークの関係でカンニングに参加していた内の1人とアルマーニカフェに行くことになったので、その時に告発をほのめかして反応を伺ってみることにしたのだ。
焦燥の表情が露骨に表れた。
そいつの言い分はこんなものだ。
・「告発はすべきではない」
・「みんなハッピーにならない」
・「多額の学費を納めたんだ」
・「落ちたら除籍。
みんな怖かった。仕方ないじゃないか」
・「全員一回目の試験で落ちてる人達だ。
信用なんかしてると思う?」
反吐が出る。
自己保身もいい所だ。
釈明を終えると
「私たち友達じゃないか」
と述べて和解の握手のために
手を差し出してきた。
断った。
再試験の結果はというと、
私以外全員満点だったそうだ。
【互いに信用】してるやん。
私はギリギリセーフ。危なかった。
告発用のメールの文面や証拠となる
SNSスクリーンショット及び
スクリーンレコードの準備までした。
しかし結局、告発はできなかった。
何が問題であったか。
・告発した人間が私だとわかる
➡カンニングしていないのが私だけだから。
逆恨みで生命に関わる報復を受けるのを恐れた。(大げさかも知れないが、ここは日本ではない)
・不正が発覚した場合、除籍
➡27人中6人が一度に除籍になったとなれば、私が6人を除籍に追いやった張本人として扱われ、残りの学生生活に支障をきたす可能性が高い。
大学が私の安全を確保する保証はなかった。
私は自分の命を守ることを最優先にした。
私はポッキリ折れてしまった。
この世は真面目な奴が馬鹿を見るらしい。
この事件以降、
私は大学への興味関心を全く失った。
誰も信用に値しないと思った。
学業は最低限度に抑えることにした。
イタリアへ渡航して約1ヶ月後の事だ。
私の興味関心は学外に向くことになった。
・旨い飯
・バドミントン
・旅行
がイタリア生活の三本軸になったわけだ。
二つの事件から何を思うか
結局わたしは
「他人に殆ど期待していない」
と言っておきながらも、
「MBA取りに来るような人だから
人格もさぞ立派なのだろう」
「海外の大学院だから皆さぞ
意識が高く勉強熱心なのだろう」
などど
無意識に期待してしまっていたのである。
最初から期待していなければ、
大抵の事は平気な顔して看過できる。
そもそも期待していないのだから。
そして期待していなければ
些細な良いことにも大きく喜べる。
最初は期待していなかったのだから。
国が違えど、人は変わらない。
そんな簡単な事すら頭になかったのだ。
私という人間の何たる阿呆なことか。
貴方の大切なものはなんですか?
【心の底から許せないもの】を確認するのは
【自分が生きる上で何を大切にしているか】という価値観を強く反映している気がする。
それも当然であろう。
心の中の大切な領域を侵犯されるから
尋常ならざる憤りを覚えているのだから。
上記2つの精神的打撃を受けた事件から、私は【倫理】【道徳】そして【秩序】を大切にして生きていることが、把握できた気がする。
私は倫理、道徳、秩序の人なのである。
※秩序は規律とも言い換えられるだろう。
これらを犯す人を私は許せないのだ。
※「他人の悪口をnoteでボロクソに書く人間」が倫理と道徳を持ち合わせているのかは甚だ疑問なんですけどね…
貴方も【許せないもの】が何か
考えてみてはいかがでしょうか。
自分が何を大切にしているのか
分かるかもしれませんよ。
今回の内容は以上です
少しでも「面白い」「良かった」と
思って下さいましたらイイね👍または
コメントをして下さいますと幸いです🙏
記事を有料化する事は現状考えていません。その代わりに、
「これは有料級!」「めちゃ良い!」
と思って下さいました場合には
サポートして下さいますと幸いです🙇🙇🙇
それでは、
第九夜へつづく…To Be Continued…