第六夜 私がいた大学院🎓
はじめに
皆様、こんばんは!!!
本日は第六夜です。
第四夜と第五夜ではイタリア渡航直後の事務手続きの話や体験談等について綴って参りました。そして記事の執筆に夢中になって忘れていたことを思い出しました。
「そういえば現地のマスターに通ってたな」
というわけで、
再び「狭い」コンテンツではございますが、
・私が在籍していた学校の紹介
・選考プロセス
・授業と評価制度
・私の成績大公開!!!
という内容で大雑把に進行していきます。
「外国の大学院なんて縁ないわ!!!」
と思っているそこの貴方。
私だってそう思ってました。
人生何があるかわかりません。
突然イタリアの大学に行きたくなる可能性が0とは言い切れないのです。もしその時が来た時に「そういえばあんな奴がいたな」と頭の片隅にでも置いておくことができるよう、一つの例として書き残しておきます。
※今後執筆予定のとある事件によって私は
勉学へのモチベーションが灰燼と化したため、それぞれの授業の内容については触れません。というよりもう覚えていません(汗)。
そう、私は怠惰なゴミ人間。
どこの大学行ってたん??
既に第一夜で述べた通り、私は愛する
立教大学社会学部を内定0で卒業した。
かくかくしかじかあって、
イタリアの大学院に行くことになった。
大学院の名は
MIP Politecnico di Milano
Graduate School of Business(※旧名)
MIPは
"Master in Ingegneria della Produzione"
英語で"Master in Production Engineering"
つまり、「生産工学修士」の略である。
学部の名は
Master in Marketing Management,
Omnichannel and Consumer Analytics
日本の大学風にまとめると、
ミラノ工科大学ビジネススクール
生産工学研究科
マーケティング管理専修
みたいな感じであろうか。
仰々しい名前ではあるが大したことはない。
なぜなら私立文系卒業の私でも生存できた。
俳優の的場浩司みたいなものである。
凄い強面だけどバラエティー番組で
楽しそうにスイーツを語っている。
外見や名前の印象だけで中身を見ずに
判断するのは必ずしも良いことではない。
遠回しに言っているのは
「時には外見だけで判断した方が良い」
場合もあるからである。
※何故か在学中に大学の名前が変更された。
現在の学校名は
POLIMI Graduate School of Management
因みにミラノ工科大学「Politecnico di Milano」 という大学は特に建築とデザインの分野では世界的にも高く評価されている。2022年度版のQSランキングでは総合ランキングでは139位に留まっているものの、どちらの分野もTOP10入りを果たしている。また、ここは公立大学である。私がいたのはビジネススクールであったがために学費が非常に高くなっているが、ビジネススクールに属さないに学部に進学した場合には、年間3,900ユーロ、日本円の現在相場で年間55万円ほどである。日本の国立大学と大して変わらない。デザインや建築などを志す学生にとっては選択肢の一つになり得る非常によい環境ではないだろうか。
※私も一応ミラノ工科大学の卒業生になったわけだが、ミラノ工科大学とミラノ工科大学ビジネススクールは本質的には異なる大学と考えても差し支えないというのが私の所感である。調べていないが、選考プロセスにも相違が見られるかも…
選考プロセスおさらい
※あくまで私の時の話なので
興味がある場合は最新情報を要確認です。
https://www.gsom.polimi.it/en/
第一段階 登録&一部提出書類
アプリケーションフォームから登録
登録料金支払い(100ユーロ)
CV or Resume
大学の卒業証明書
大学の成績証明書
第二段階 録画面接&超軽い筆記
オンライン面接とは言いつつ相手はいない。
画面上の質問に対して英語で回答する。
なんと二回まで取り直しが可能である。
英語弱者の私はこのシステムの恩恵を受けた。そう、まず質問の確認をして台本の作成を爆速で行い暗記する。一回目の取り直しで暗記したものをさも流暢に話しているような演技で話す練習をする。そして二回目の取り直しが本番である。質問は二つで、内容はとても月並みなものだった。
貴方の長所と短所を述べよ
このプログラムの志望理由を述べよ
記憶が曖昧だが両方2~3分で回答する。
爆速で台本を準備といっても、大学に提出する志望理由書は作成済みだったので大体そこから引っ張ってこれた。長所と短所については少し齧った就職活動の時のそれを思い出して書いて喋った気がする。
超軽い筆記と言っても、示された問いに対して9分間で入力するというもので分量は多くなりようがない。何を問われて何を回答したのか覚えていない程度なので、大したものではなかったのであろう。
第三段階 残りの書類提出
推薦状(Reference Letter)2通
志望理由書(Motivation Letter)
パスポートサイズのデジタル写真
英語のスコア証明書
エッセー
エッセーは後から要求された。
特定の地域出身の学生が執筆も求められ、
出来具合で€1,000-3,000学費控除があった。
私は2,000ユーロの学費が控除された。
A4サイズ一枚のエッセーで2,000ユーロ
現在価値で28万円相当である。
恐らく人生で最も高価なA4紙を作成した。
本来の学費が18,500ユーロなので
約10%割引の16,500ユーロになった。
元々の学費が高いので美味しいか否かは
怪しいが、片道航空券代にはなったので
有難かったとしておくとしよう。
どんな授業受けてたの??
この章では
「私がどのような授業を受けていたのか」
スーパー大雑把に見ていきます。
※覚えてないので授業内容には触れません。
私の在籍していたプログラムの授業は
カテゴリー分けがなされている。
※()の数字はECT、つまり単位数を示します。
≪General Management & Digital Transformation≫ (10)
このカテゴリーでは10ECTの取得が必要。
・(2.0) Business Statistics
・(2.0) Management Accounting
・(2.0) Corporate Finance
・(2.0) International Economics
・(2.0) Marketing Management
・(2.0) Strategy
・(2.0) Digital Transformation
Digital Transformationは全員必修。
その他科目は7月にオンライン試験に回答し、点数が低いものを優先的に振り分けられる。どれも専門外なのであまり関係ないが…
このカテゴリーに関しては
それぞれの科目について、
1.5-12分の動画を18-24本程度視聴
2.動画の最後の問1つに回答して出席
3.2回のオンラインのライブセッションで
先生から解説&質問タイム(9月末以降)
4.指定日にオンラインで試験を受験
という流れで行われた。オンラインで完結。
試験は多項選択式や記述式など科目で異なる。
≪Elective Courses≫ (10)
このカテゴリーでも10ECTの取得が必要。
4科目の中から興味ある2科目を選択する。
・(5.0) Analytics for
Demand Management & Forecasting
・(5.0) IOT
・(5.0) Artificial Intelligence
・(5.0) Omnichannel & E-Commerce
他の専攻の学生も同じ授業を受けている。
グループワークやプレゼンで成績が決まる。
深い内容はやらない。導入部分って感じ。
≪Core Courses≫ (28)
このカテゴリーは全て必修。合計28ECT
・(4.0) Strategic Marketing
・(4.5) Marketing Decisions
・(1.5) Strategic Brand Management
・(7.0) Channels and Consumers
・(7.0) Managing Omnichannel Marketing
・(2.0) Tools for Omnichannel Marketing
・(2.0) Italian Way
単位数が多いほど期間が長く課題も重め。
記述試験、グループワーク、プレゼンで
成績が決まる。
≪Concentrations in Marketing≫ (2)
このカテゴリーでは2ECTの取得が必要。
4科目の中から興味のある2科目を選択。
・(1.0) Bio-Marketing Lab
・(1.0) CRM Lab
・(1.0) E-Commerce Lab
・(1.0) Campaign Design Lab
とにかく薄かった事しか覚えてない。
グループワーク等で成績が決まる。
≪Soft Skills≫ (5)
5つのワークショップに参加するだけ。
・Career Skills
・Leadership
・Negotiation
・Public Speaking
・Shaping a better future
※成績の換算対象には含まれていないはず。
可/不可のみだと思われる。
最後の一つだけ様々な学部の人とのグループ
プレゼンがあったので結構重かった。
≪Project Work≫ (5)
卒論もどき。
Academy Based Project Workと
Internship Based Project Workを選択。
前者はいわゆるアカデミックな「THE 卒論」
後者はインターンシップでの経験を基に
成果報告書的な感じで論文を執筆する。
前者は二人一組で取り組まなければならず、
私は他人の干渉を好まないため
インターンシップベースの卒論を選択した。
どちらのタイプを選択しても目安は
A4サイズで30ページ程度である。
30ページも大した量ではないのだろうが
前者なら一人あたり15ページ程度である。
前者は確かに楽かもしれない。
しかし私には仕事量云々よりも他人からの
干渉を避けられる方がよっぽど大切なのだ。
以上、
合計60ECTの取得をもって卒業となる。
1つでも落とすと卒業不可。
留年ではなく除籍である。
成績どうやって決まるの??
個別試験の評価制度
各科目31点スケールで評価される。
※まれに31点が発生するが基本は30点満点。
30 cum laude - excellent grade
(it will be notified as 31)
28-30:Excellent grades
26-27:Very good
24-25 : Good
18 is the minimum required to pass an exam
一回目の試験で18点未満を取ると再試験。
※再試験でどんなに点数が良くても
22/30以上の評価にはならない。
この試験が最後のチャンスであり
18点未満を取った場合、
単位取得が不可能となり除籍される。
この制度が原因となり、ある事件が起きるが
それは今後の記事で綴るものとする。
最終成績について
イタリアのシステムにおける最終成績は、
各科目の単位数に応じて、110点満点で換算した加重平均で決定されます。
Project Workに関してのみ、
上述の31点スケールの評価ではなく、
8点満点で評価される。
最終成績は110点満点で評価され、
113/110以上の成績でCum Laudeとなる。
『ぶっちゃけ聞いてもよくわからない』
要するに試験で最低でも18点は取って
ちゃんとProject Workを提出すれば
向こうが110点満点で換算してくれるのだ。
ゴミ学生の発想だが間違ってはいない。
私の成績も発表しちゃう。
各科目の成績
・Business Statistics---------------22/30
・Management Accounting--------19/30
・Corporate Finance----------------27/30
・Strategy---------------------------30/30
・Digital Transformation-----------30/30
・Artificial Intelligence-------------26/30
・Analytics for Demand
Management and Forecasting---29/30
・Strategic Marketing--------------27/30
・Marketing Decisions-------------24/30
・Strategic Brand Management---27/30
・Channels and Consumers-------30/30
・Italian Way-----------------------26/30
・Managing
Omnichannel Marketing--------26/30
・Tools for
Omnichannel Marketing--------28/30
・CRM Lab-------------------------28/30
・Campaign Design Lab----------26/30
Project Work---------------------5.5/8.0
上記の成績を基に算出された、
私の最終成績は ≪104/110≫ でした!!!
あれ?そんなに悪くない?
比較対象がないのでよくわかりませんが、
怠惰なダメ学生にしては及第点でしょう…
おわりに
というわけで、
・本日は軽い大学の紹介
・選考プロセスのおさらいと補足
・授業と評価制度、卒業方法
・恥も糞もない私の成績の公表
という内容でお届けしました。
私如きで入学&卒業できた程度です。
この零細ブログに到達するような
情報感度を持つ読者の皆様であれば
ミラノ工科大学ビジネススクールは余裕!
もし進学しようとなった時の
参考になればと思います。
他の学校は自分で調べて下さい。
少しでも「面白い」「良かった」と
思って下さいましたらイイね👍または
コメントをして下さいますと幸いです🙏
記事を有料化する事は現状考えていません。
その代わりに、
「これは有料級!」「めちゃ良い!」
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サポートして下さいますと幸いです🙇🙇🙇
それでは、
第七夜につづく…To Be Continued…