第五夜 イタリア渡航直後②
まえがき
はじめに
第四夜でもお伝えしましたが、夢中で書いていたら10,000字を超えて気軽に読める分量ではなくなってしまったので、二部構成にすることにしました。というわけで本日の内容は前回続きということになります。
第四夜のおさらい
第四夜の内容は
・決済手段とオススメのデビットカード
・マルペンサ空港到着から最初の目的地まで
・現地でのSIMカード購入
について、個人的意見、体験、感情、愚痴を交えて綴りました。
偶然この記事を見つけた方は、
他の記事も見て下さったら筆者は喜びます。
第五夜の内容
本日の内容は
・イタリアの公共交通機関の年パスを買う話
・最重要な滞在許可証の申請に関する話
・手続きの話ばかりでも難なのでエピソード
の主に3つについてです。
『有料にしてもいいのではないか』
と思うほどに懇切丁寧な解説が入ったりしますがイタリアに観光以外で行かない人には関係がないので事務的な内容は読み飛ばして頂いて結構です。
本日も対戦よろしくお願いします!!!
公共交通機関の年パスを作ろう。
ミラノ市内の主な公共交通手段は
・地下鉄
・トラム
・バス
の三つである。
この他に、自転車や電動キックボードのシェアアプリが充実していて、あちらこちらに乗り捨ててあるので小回りの効く移動手段として使うことができる。
先に述べた三つの移動手段であるが、
域内は共通券を利用する。
全てATMという会社が運営している故だ。
※長距離移動や高速移動の場合は別会社
2ユーロで90分間域内乗り放題である。
一日券や一週間券も購入可能である。
しかし私は学生である。
学生用の年間パスが欲しい!!!
当然のように存在する。
月間パスと年間パスが存在する。
学生か否かでなく年齢で区切られる。
27歳未満と27歳以上で価格が変わる。
27歳未満 月間パス: 22ユーロ
年間パス: 200ユーロ
27歳以上 月間パス: 39ユーロ
年間パス: 330ユーロ
※+カード発行手数料10ユーロ
200ユーロ、日本円で3万円弱である。
3万円でミラノの主要観光地をカバーする
年間パスが買えるのだ。
ディズニーの年パスは63,000円である。
この威力の【凄み】を感じて頂きたい。
カードの発行は地下鉄(METRO)の主要6駅にある、ATM Pointという窓口で手続き及び発行できます。
※Duomo, Centrale, Cadorna,
Garibaldi, Loreto, Romolo
アプリで窓口の事前予約をしておくのが吉。
Android:
iOS:
カード発行に必要な持ち物は下記の通り
・申込書類(ATM Pointで貰い記入)
・パスポートサイズの写真
・Codice Fiscale(課税番号)
・パスポートのメインページのコピー
※念の為にパスポートは携帯しましょう。
準備は滞りなく。
詳しくはATMのウェブサイトへ:
ちなみにこんなカードを貰った。
これが本当の夢の国のカードでは!?
最重要!滞在許可証の申請をしよう。
日本から観光以外の目的で入国する人は
入国後8日以内に≪※滞在許可証≫の
申請手続きを完了しなければなりません。
※伊語でPermesso di Soggiorno
(ペルメッソ・ディ・ソッジョルノ)
大まかな流れは以下の4ステップである。
0.タバコ屋で切手を購入
1.KITという所定の書類を入手し記入
2.郵便局で書類を提出しレシート受領
3.移民局か警察署で書類確認&指紋登録
4.SMSで指定の日時と場所で許可証を受領
0.タバコ屋で切手を購入
Marca da bollo(マルカ・ダ・ボッロ)
という切手が申請の際に必要です。
16ユーロの切手が必要でしたが
現在もそうかは定かではありません。
Tabacchi(タバッキ)つまりタバコ屋が
街のあちらこちらに点在しているのですが
そこで購入できます。【T】の看板です。
1.KITという所定の書類を入手し記入
滞在許可証の申請するにあたり
所定の書類を記入する必要があるのですが、
その所定の書類は通称 ≪KIT≫ と呼ばれています。
この書類はイタリアの郵便局である
Posteitaliane(ポステイタリアーネ)で
貰える【ことになっています】。
なにゆえ強調したかと言いますと、
大体の場合在庫が切れています。
都市部の郵便局の場合は特にそうです。
Twitter上でKIT調達に奔走している人を
多く観測した覚えがあります。
留学生への理解や配慮がある大学は
事務局が予めKITを用意してくれたりします。
私のいたミラノ工科大学は外国人留学生の受入を積極的に行っているのもあってか非常に手慣れており、KITを用意して下さいました。
※更新手続の場合は自力調達だと思います。
抜け漏れなく記入しておきましょう。
2.郵便局で書類提出、レシート受領
KITの記入が完了したら、
郵便局に申請書とその他書類を提出します。
KITはそれなりに記入欄が多いので、
急がずゆっくり記入して後日郵便局に行くのが心身共に楽でしょう。
※ここで超重要な注意点ですが、
全ての郵便局が滞在許可証の申請手続を
請け負っているわけではありません。
また郵便局は非常に混雑しており、滞在許可証の申請に限らず事務処理に非常に時間がかかるようで、郵便局に到着してからめちゃくちゃ待たされたという話をよく聞きました。ですので…
Posteitalianeのサイトから
窓口の予約をするのが吉です!!!
※予約方法は記事の最後に解説を用意しておきましたので最後まで記事を読んで下さいますと幸いでございます。
では、郵便局での手続きに戻ります。
窓口では以下の書類をKITの封筒に入れて
【絶対に封をせず】に提出。
絶対に封をしてはなりません!!
・記入済みのKIT(MODULO 1)
・16ユーロのMarca da bollo(切手)
・パスポートのメインページのコピー
・パスポートのビザページのコピー
・パスポートの入国印ページのコピー
※自治体によっえはパスポート全ページのコピーを提出の場合もあるので注意です。
・ビザ申請の際に大使館で認証スタンプを
押された大学の入学許可証等
・英文また伊文表記の海外傷害保険のコピー
(大使館で認証スタンプが押されたもの)
・英文または伊文表記の銀行口座残高証明書
(大使館に提示したものと同じ)
・クレジットカード両面のコピー(念の為)
・不動産の賃貸契約書のコピー
上記の申請書類に加えて必要な持ち物として
・パスポート原本
・イタリアの電話番号
・封筒にいれた諸書類の原本
・申請費用(120ユーロ位)
※年によって変動するので多めに持つが吉。
ここからが最も大事です。
郵便局の窓口での書類確認が完了すると
ホチキス留めの3枚の書類を受け取ります。
1.払込の受領証
2.書留郵便の受領証
3.移民局または警察署の招集日のお知らせ
※滞在許可証を受け取るまで、この3点が滞在許可証の代わりの公的な書類になりますので、パスポートと共に肌身離さず携行して下さい。私は持ち歩くのを忘れて一回ヒヤリハットな経験をしています。
3.移民局で書類確認&指紋登録
郵便局で受け取った招集日のお知らせに記載の日時と場所に赴きます。ただし、時間は守らなくていいです。どんな時間に召集されていても開場前の早朝7時半に並んでおくことを強く推奨します。
私は郵便局の手続きから約一ヶ月後の11月22日の午前10時12分に召集されていますが、午前8時前にいってもこの状態でした。
横入りを試みる狡いウンコ野郎は強くガードして下さい。言葉わからなくても身振り手振りでいけます。
移民局への持ち物ですが…
・パスポートの原本
・郵便局での申請手続に用いた全ての書類の原本
・郵便局での申請手続に用いた全ての書類のコピー
(※KIT用と移民局提出用に
予め別々にファイリングしておくと楽)
・背景白のパスポートサイズの写真2枚
・郵便局で受け取った書類3点セット
・イタリアの電話番号
受付を済ませて自分の番号が呼ばれるのをひたすら待機。
書類のチェックが終わると少し時間を置いて指紋の採取をする。
この辺りに関しては案内通りに言われるがままにやればいいので割愛します(急に適当)。
4.SMSで指定された日時と場所で滞在許可証を受領〜事務的な話は飽きたと思うので体験談を話します〜
後日(数ヶ月後の場合が多そう)、イタリアの電話番号宛にSMSが届きますので指定の場所と日時に滞在許可証を回収しに行った。
ちなみに、
回収できたのは年が明けた2月9日。
郵便局で手続きをしてから概ね4ヶ月!!!
それまで心もとないペラッペラの受領証が
外国人として生活する上での生命線なのだ…
私はSMS通りの日時と場所に行ったら
「あ、ごめん、このメッセージ間違いだわ。
指紋採取した移民局に行ってくれ。」
と突っぱねられてしまった。
全く同じ状況に居合わせた女性と目が合ったので互いに「やれやれだわ」的な仕草をして別れた。
少し時間を置いて正しい移民局に赴いた。
先ほど目が合った女性と再会した。
当然「また会ったね」的な感じになるので
隣に座って話す流れになった。
移民局での待ち時間は本当に長い。
話し相手がいるのは結構有難いのである。
エジプト出身の同年代であった。
美術系の大学に留学に来たそうだ。
目鼻立ちがハッキリした美人さんであった。
幼い時から英語で教育を受けており、カナダの高校を卒業したらしく流暢でありながら綺麗でクセがなく聞きやすい英語を話して下さった。英語弱の私にはこれまた大変有難い。お互いイタリアに来て間もない事もあって、行って美味かった飯屋の話ばかりしていた。
飯は万国共通の盛り上がる話題なのだろう。そして情報共有は大事である。
受付番号も近かったので順番が来るまで延々と話していたが、相手の順番が回ってきたのでお別れ。
帰り際にインスタを聞かれたので交換した。
課題に必要なアンケートの拡散や回答なんかに快く協力して下さったりした。
本当に有難い。
自身のアート作品や展示会の情報なんかもアップしている。あの時の報恩も兼ねてインスタグラムを拡散しておくとしよう。
応援してあげて下さい。
その方のInstagram:
私の番号が呼ばれて窓口に行った。
疲労のせいで仕方が無いのか、いい大人にも拘らず精神管理がヘタクソなのか、スーパー不機嫌な職員さんが、不機嫌さを丸出しに私の滞在許可証をカウンターに叩き付けて渡してきたので、少々狼狽しつつ受け取った。
良くも悪くも【情緒】なイタリア人である。
人間らしくて良いとも思ったりはする。
でも尊敬はしない。
因みに滞在許可証はこんな感じです。
おわりに
第四夜も第五夜も結果的に第三夜の様に事務手続きの話ばかりになってしまいました。極力自分の感情や体験も落とし込む努力はしましたが、やるべき手続きの数が多かったり、簡便な説明を加えることを試みたりで手続きの部分に割かれる文章の量がどうしても多くなってしまいました。せっかくイタリアにいるのに文字ばかりでもつまらないと思ったので少し写真を添付してみました。書きながら少しずつでも見やすく読みやすいものに改善していきたいです。
感想や『こんなことを聞いてみたい』など
ございましたら、なんなりとコメントを!
今宵の内容は以上です
少しでも「面白い」「良かった」と
思って下さいましたらイイね👍または
コメントをして下さいますと幸いです🙏
記事を有料化する事は現状考えていません。その代わりに、
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と思って下さいました場合にはサポートして下さいますと幸いです🙇🙇🙇
それでは、
第五夜へつづく…To Be Continued…
付録:Posteitalianeの窓口予約方法
ATMポイントの予約は正直しなくても良いと思いますが、Posteitalianeは本当にやっておいた方がいいです。
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※この”Sportello Amico”を請け負っている郵便局が滞在許可証の申請手続きが可能な郵便局です。
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