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『はだしのゲン』から今教えられること。
はだしのゲンを読んでいる。ゲンは酷い事をした人・加害者を、加害した本人が自分の行為のどこが間違っていたかに思い至り謝るまで決して許さない。そこまでやり返さなくても…と読んでいて苦しくなる程だ。
しかし、その苦しさを通して次のように考えた。
現代の私たちは許すことを最初から定められた道徳として、最初から良いものとしすぎているのではないか。許すことを価値ある事としすぎているのではないかと。
不用意に許すことは、相手が己の罪に向き合う機会を失わせる。
酷い事をした人にちゃんと謝って欲しい。間違ったことをした人に己の罪とちゃんと向き合って欲しいということはとても大切なことだ。
ゲンの怒りは大切だ。許すことは大切なことだ。しかし、許さずにいること、許さずに持ちこたえることもまた大切なのだと考えさせられた。
(もちろん、許す・許さないは被害にあった人の問題で、周りの人が決めるべき問題ではないと考える。ゲンの場合は、圧倒的に弱い立場に立たされていて、強大な力を持った相手が一方的に力でゲン達をねじ伏せている状況で、ちょっとでもやり返すことをしている。)
まだ読んでいない人がおられたら、ぜひ読んで欲しいです。だいたいの公立図書館に所蔵されていると思います。
(終)