投球障害肩の原因
投球時の肩の痛みには様々な原因があります。
腱板機能の低下
投球を繰り返す事により腱板には微細な損傷や疲労が起きます。すると腱板や滑液包の炎症や腱板の疲労による上腕の求心性低下や滑走不全・肩甲骨の安定性低下などが起こります。
棘上筋の疲労は三角筋の過剰な収縮を起こす可能性があります。すると上腕骨頭が挙上されてインピンジメントが起こる可能性があります
他にも腱板機能の低下は加速期の最大外旋時に上腕骨頭を求心位に保てずに前方に変位してしまう可能性があります。フォロースルー期でも上腕骨頭を求心位に保てずに上腕骨頭が安定しません。
姿勢や肩甲骨
肩を挙上する時には肩甲骨が上方回旋します。しかし。この上方回旋が制限されると挙上時に無駄な緊張や力みやインピンジメントが起こります。
時に多いのが猫背で肩甲骨が外に開き前傾してしまいます。広背筋や小胸筋や前鋸筋が緊張し、菱形筋や僧帽筋の中部がストレスで弱くなってしまいます。胸椎が後湾してしまいます!すると、肩を挙上しようとしても肩甲骨が正常に働かないために挙上不全を起こしてしまいます。しかも胸椎の後湾と肩甲骨が前傾しているために挙上しても肩の位置が前方になってしまうために挙上してほしいポイントに肩が来ません!
結果として肩甲骨の可動性の低下に肩の挙上不足によってゼロポジションを作ることができずに肩の負担が増大してしまいます。
猫背は肩の挙上の他にも胸椎が後湾してしまい伸展不足になってしまうために加速期の体のしなり(胸椎の伸展)を作ることができなくなってしまいます!すると胸椎の伸展不足分を肩の回旋を使い補おうとしてしまい肩の負担が増大してしまいます。
投球障害の種類(野球肩)
腱板炎・腱板損傷
腱板(棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋)が炎症・損傷することにより起こります。最初は肩後方のはり感や疲労感がでますが、症状が強くなると後方の痛みやだるさが出ます。ひどい場合は肩が上がらないや肩を動かさなくても痛みが出ます。
インピンジメント
肩の挙上時に起こるインピンジメントと肩の回旋運動によるインピンジメントがあり、症状が軽い時は投球時の肩の挙上時や加速期に違和感や軽い痛みが出ますが、症状が強くなると肩の挙上時に肩の中の方が痛い・肩が挙上できない・加速期に肩の痛みが強い・痛くて投球できないなど起こっていきます。最終的には肩の関節の軟骨が損傷してしまうSLAP損傷になり肩の不安定性がでてしまう可能性があります。
上腕二頭筋長頭腱炎
症状が軽い時は、肩前方に違和感や軽い痛みが出ますが、症状が強くなると加速期・リリース時に肩の前方に強い痛みが出ます。
リトルリーグショルダー
成長期の選手で上腕骨の骨端線が離開することを言います。過度の投球により起こり、肩の痛みを訴えます
上記に紹介したものは投げすぎによって起こりますが、投球フォームの不良により起こる確率が増加します!私はリトルリーグショルダー以外は全部経験しています。投球すると肩はだるくなるしトップを作るのに肩を上げると痛みはくるしリリース時に肩の前から上腕の前面は痛いし肩が抜けた感じはするしでしかも、肩を回すとゴリゴリなるしカクンってなるしたぶんSLAP損傷もなってます。
私の投げ方はかなり悪かったです!しかし、投球フォームを理学療法の先生に指導してもらい正しい肩・肘の上げ方や体の使い方などを教えてもらうと投球時の痛みがほとんどなくなりました!フォームが崩れると肩に痛みが出るので肩の痛みが出るかどうかで自分のフォーム崩れているかどうかの目安になりました。私が学生の頃、監督が選手時代ピッチャーだったので自己流でフォームを指導して不良なフォームを教える方だったので私は監督の指導を拒否できずにフォーム安定しませんでしたが・・・
今思えば理学療法師とその監督のおかげで投球フォームの大切さを理解して今の自分に役立っているのでいい経験になったのかと思えます。