「RTA in Japan Summer 2024」で空気を読んできました。~『みんなで空気読み。3』解説原稿の話
こんあおば!篠崎青葉(しのさきあおば)です!
先日行われました、「RTA in Japan Summer 2024」で、『みんなで空気読み。3』のRTAを披露させていただきました。
ここでは、そんな空気読みの本番までの裏話やらなにやらを書きなぐっていこうかと思います。
主に解説で意識したことについてお話できたらなと思います。
・・・当選したっぽい。
6月23日21時半ごろ。「RTA in Japan Summer 2024」の採用ゲームが発表されました。
discordに「当選おめでとう」とメッセージが来て、空気読み。3の当選を知りました。
当時は、興奮と緊張で、マジで何も考えられない状態になっておりました。
RTAを始めてだいたい5年。ずっと前から見ていたRiJの舞台に、自分が立つ。走者として認められたような嬉しさもあり、下手なものを見せるわけにはいかないという冷や汗もかきました。
落ち着かなさを紛らわすためにTwitter(現X)で検索してみると、「空気読みのRTAってなんだよ」「空気読みのRTA!?!?」「空気読みのRTAとは」等の数々の期待の声(?)もいただきまして。結局落ち着くことはなく。
数日なんとも言えない感情を抱えたのち、最高のパフォーマンスを作るべく、がんばるしかないぞ、と思ったのでした。
・・・解説するっぽい。
ということで。まず考えたのは、「解説はどうしよう」でした。
RTA in Japanでは、解説として2人まで入ってもらうことができます。空気読み。の魅力を伝えるため、どうすべきかいろいろ考えました。
とりあえず、解説を依頼できる人はいました。少なくとも2人。たぶんぼくよりも喋りが上手い人たち。
ですが、今回はぼくが走者と解説を兼任する道を選びました。
ぼくは空気読み。RTAは「淡々と、面白い」と思っていまして、それを活かすならば、走者である自分がまるで仕事をこなすがごとく淡々と報告していくような形が最適だろう、と考え、このようにしました。
・・・原稿を書くっぽい。
そんなこんなで、自分で原稿を書くことにしたわけですが。
まぁ~難航。
草稿自体は4日で書き上げたのですが、結局完成させたのは8月14日。本番前日までかかってしまいました。
正直、時間をかけすぎたかなとも思いますが、やりすぎるくらいがちょうどいいだろう、とできることは全てやったつもりです。
今回解説原稿を書くにあたり、こんな感じのものを目指そう!と決めていたのが、こちらになります。
1.基本的に誰にでも伝わる、だれもが楽しめる内容にする
2.難所(16,87など)や、見た目が面白いもの(49,73など)にきっちり触れる
3.(なるべく自然に)寄付の呼びかけを挟み込む
4.長すぎる無言区間を作らない
5.観客を巻き込む場所を作る
6.自分の空気読み。への愛を伝える
1.基本的に誰にでも伝わる、だれもが楽しめる内容にする
これが一番大事なことでした。
RTA in Japanは、いまやリアルタイムでン万人の方が視聴する一大イベント。RTAについてはあまり知らないけど見てくれる、という人もいるだろうな、と思っておりました。
ですので、聞いた人が嫌な気持ちにならないようには前提として、その上で、RTAにあまり詳しくない人でも理解できるようにしたい、と思いました。
具体的には、第1問~第5問にこのゲームとそのRTAに関する基礎知識をすべて詰め込みました。
第1問で、『空気読み。』シリーズの概要に触れ、
第2問~第5問で『空気読み。』RTAの基本的な流れに触れる。
書いてみてわかったんですけど、この5問、めちゃくちゃ解説しやすかったです。第1問は概要説明に尺感がぴったり。第2問~第5問はサクッと問題を終了させる手段があり、RTA的に説明がしやすい。
G-MODEはRTA解説を想定してるのでは…?
実際『みんなで空気読み。3』内にはRTAに関するネタもありますし。
また、他にも、専門用語についてもなるべく使わないように心掛けました。
たとえばこちら。
これは、本番ではこのように説明させていただきました。
草稿の時点で「先行入力」という単語を使用して解説を組んでいたのですが、本番の2週間前に「これ、通じないかも…?」と思いました。
解説の中に知らない単語があると、置いていかれる気持ちになるのではないか、と危惧しました。
とはいえ、「先行入力」という単語は、その概念を説明する単語として便利でして。使わないと若干解説のテンポが崩れそうだな、とも思いました。ジレンマですね。
そこで、知り合いの、RTA走者でないVTubersにDMを飛ばしまくり、知名度調査をしました。
結果、「ゲームをある程度やってる人には伝わる。全員に伝わるわけではなかったが、軽い説明さえあればすぐにわかる概念」だという結論に至り、この説明に行きつきました。結果的にちょうどいい長さになってよかったです。
2.難所や見た目が面白いものにきっちり触れる
こちらの問題のように、タイムを求めるうえでむずかしめな操作が求められる問題や、絵面が面白くなる問題に関してはできる限り触れよう、と考えておりました。
通行人に蹴りを入れる第9問、ルーレットを止める第16問、窓として自壊した第19問…
例を挙げればきりがないですが、とりあえずとくに魅せたかった問題について話させてください。
・第17問「空席①」
「お前」が瞬間移動した問題です。
このRTA中に披露できそうな唯一のバグだったので、原理の考察も含め多めに解説を入れさせていただきました。
(本作ではもうひとつ、第56問でもバグを発見していたんですが、成功率が著しく低い上、失敗したらタイムが伸びてしまうので、採用できませんでした。あとでshort動画にでもして投稿します。)
・第49問「雪山①」
彼氏を往復おビンタで倒した問題です。
もともとめちゃくちゃ面白いと思ってたんですよ、あの全力往復ビンタ。その中で初日に盛り上がりを見せた『薔薇と椿』。運命かと思いましたね。
本番数日前に原稿に書き足してコメント欄で盛り上がってもらおうと思いました。
アーカイブを確認したら、そちらのシーンでは「おビンタ」関連のコメントがすごい速度で流れていて、よかった~~と安心したものです。
ありがとう、椿小路玲子様。
・第73問「中の人」
これがやりたかった。
VTuberとして活動している以上、これをするしかないと思いました。
タイミング調整、何度も何度も練習しました。
・第87問「前へ」
カップルの男のほうを川に突き落とした問題です。
ここはちょっと悩んだ。「ナイスセーヌ」というミームを使うか否か。
今回の解説では、伝わりやすさ重視のため、基本的にネットミームにあたるものは極力使わないようにしておりました。
(「おビンタ」に関しては、同イベントで生まれたミームだったので採用)
ですが、
「RTAinJapanで」
「タイム短縮のために」
「川に突き落とす」
ここまで条件がそろってしまっていたので、使わせていただくことにしました。使わない方が不自然だと思った。
3.寄付の呼びかけを挟み込む
チャリティーイベント「RTA in Japan」にせっかく呼んでくださったので、ぼくも寄付を呼び掛けてイベントを盛り上げようと思い、各所に寄付の呼びかけを挟ませていただきました。
しかし、ゲームの流れを無視して唐突に「寄付してね!」というのはあまりにも空気が読めていない。ということで、空気を読んで、自然に挟める場所を選びました。
結果的に選ばれたのが、歯医者が登場した場面と、「映えるもの」が登場した場面。
この2つで、それぞれ「国境なき医師団」の話と、「公式チャリティグッズ」の話をさせていただきました。まぁまぁ自然な流れで入れられましたし、各種宣伝はそれぞれ時間をおいて差し込むことができたので、効果を考えてもよかったかななんて自己分析をしています。
「サブスクライブ」の話ももっと自然にできたらよかったんですけどね。思いつかなかった。
4.長すぎる無言区間を作らない
見世物ですからね。意図的に黙る時間を除き、ほとんど解説で埋め尽くしました。これが一番大変だったかも。
5.観客を巻き込む場所を作る
せっかく現地で見てくれている観客のみなさんやリアルタイムで見てくれている視聴者のみなさんがいるイベントなんです。
やっぱりみなさんにも参加してほしいと思うわけでございました。
そこで、要所で一緒に空気を読んでもらったりする発言を入れました。
一番直接的に参加していただいたのが、この第39問「ジェットコースター」ですね。コメントの方もたくさんの「rtaUp」で盛り上がっていただきました。
あとは最後の「アレ」ですね。アレについては、この記事の一番最後で触れようかなと思います。
6.自分の空気読み。への愛を伝える
これ、地味に大事なんじゃないかなと思います。
ぼくは、「空気読み。3最高最低得点の話」「豆知識(とんでもなく関連)」「空気を読んだ行動の話(クイズ!空気読み等)」「空気読みシリーズのダイレクトマーケティング」など、解説のあちこちに愛を込めまして、それ以外にも、「お前」Tシャツを着たり、空気読みシリーズしか入っていないswitchを使用したり、過去作ネタで〆たりなどのことをさせていただきました。
その結果、「空気読みのバケモン」「全身空気読み男」などの妖怪みたいな名で呼ばれてましたね。うれしかった。
原稿について語りすぎた気がする。そのくらい、細心の注意を払い、空気を読んだ解説原稿を書いたんです。ほめてください。
おまけ.原稿をほかの人に見てもらう
今回初参加だったこともあり、ひとりで解説原稿を作ると暴走しないか不安というのもあり、また、もっと面白くする手段が出てくるのではないかとも思い、
†黒姫†美少女さんと猫押さんに解説原稿を見ていただきました。感謝。
とくに美少女さんには割と初期からいろいろ助けてもらっていた。マジ感謝。
なお、同イベントで美少女さんは『世界のアソビ大全51』の、猫押さんは『ゆめにっき』の解説を担当しています。見てね。
ふたりのアドバイスを受けて原稿を修正し、本番に臨みます。
・・・走ったっぽい。
ありがとうございました。
本番については、だいたいうまくいったのですが、一つだけ。
会場につられて笑ってしまったの悔しすぎる~~~!!!
ぼくは笑わないで淡々としてたらより面白くなったのに~~~!!!
以上です。まぁそれでも、ほんとに盛り上がってくださって、走ってよかったなって思いました。
・・・広まってるっぽい。
空気読みがトレンドに!?!?!?!?
Yahooリアルタイム検索上位に!?!?!?!?
G-MODE様からフォローされてる!?!?!?!?!?!?
(空気読み。公式やプロデューサーである竹下功一氏にもフォローいただきました)
チャンネル登録者数が爆増してる~~~!?!?!?
(もともと170人くらい)
ほかにもたくさんのお褒めの言葉をいただきました。
なにが起きてるのかぼくにはわかりませんでした。
ありがとう。
よければ空気読み。買ってください。
ということで。
改めて、RTA in Japanをご覧くださり、ありがとうございました。
また出たーい!!
次出るならこれかな、なんてゲームもいくつかあります。練習がんばっていくので、応援よろしくお願いします。
・・・お手を拝借したっぽい。
まずは一言。
ごめんね!w
アレに関しては、空気読み。っぽい〆方を考えたらああなりました。
でも、ぼくひとことも嘘ついてないですからね。
ほら。嘘ついてない。
手拍子ができるとは言いましたけど、手拍子をしろとは言ってないでしょ??
しかも、「バンザイをする『rtaUp』」についてもちゃんと触れてるでしょ??
情報はすべて開示したじゃないですか。えへへ。
ごめんて。