『新ZOOKYO ISLAND』用TRPGシナリオ『ボクのギターが奪われた!』
はじめに
改変はご自由に。
自作発言や再公開などは御遠慮ください。
配信や二次創作で本シナリオを使用する際の許可取りの連絡は不要ですが、一報いただけると飛び跳ねて喜びます。
連絡先 https://twitter.com/shinosakiaobav?s=21&t=ZDW42KiOLDgZGMwk92ao7w
シナリオデータ
プレイ時間:オフラインで1.5時間ほど
プレイ人数:4人前後
本シナリオは、『新 ZOOKYO ISLAND』で遊ぶ用のシナリオです。
「初心者でも遊びやすい」を目指して制作しました。
自分で回す用のシナリオメモに公開できる程度に軽く書き足したものなので、疑問点や「ここはこうするべき!」といった改善点などは是非教えてください。
今回予告
キャラクターメイク開始前に、以下の情報をPLに伝えてください。
本シナリオには、「椎名 響(しいな ひびき)」というNPCが登場します。
響は獣ヶ丘学園高等部に通う2年生。天才的なミュージシャンで、5月に行われる文化祭のライブステージでライブを行う予定である。
PC達は響にそのライブを手伝ってくれないかと言われ、準備や演出の発案等の手伝いをしている。
PCは、響に対して1レベルの人間関係を取得することが出来る。
NPC情報
主要NPCの情報です。立ち絵はご自由にお使いください。
・椎名 響(しいな ひびき)
獣ヶ丘学園高等部に通う2年生。タヌキ獣人。天才的なミュージシャンで、5月に行われる文化祭のライブステージでライブを行う予定である。
(ソロライブかバンドを組むかは好きに決めてよい。)
父から貰ったギターをいつも持ち歩いているが、そのギターが謎の人物に無理やり奪われてしまう。
響は宇宙人である。そうであることを言いふらしてはいないが、特に隠していない。その星の軍事技術データが入ったICチップがギターの中に埋め込まれており、それがこの事件のキッカケとなった。
なお、性別は特に名言していない。卓を囲むメンバーによって好きに設定してもよい。
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・作並 美結(さくなみ みゆ)
響のギターを盗んだ犯人。本シナリオのラスボスにあたる人物である。
獣ヶ丘学園に通う、響の同級生。黒猫の獣人。
戸村組の幹部の娘で、ヤクザ稼業に手を染めている。
響のカバンに仕掛けた盗聴器からICチップの存在を知り、その中の技術をほかの組との抗争に利用するためにギターを強奪する。
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オープニングフェイズ
シーン1:事件発生
▼描写
春、ぽかぽかとした温かさがやってきた頃。獣ヶ丘学園では来たる文化祭に向けて生徒たちがあわただしく準備活動をしている。
そんなある日の放課後、あなたたちは今日はクラスでの準備もなく、普段通りの生活を送っています。
さて、そんな時に響からメッセージが送られてきます。
「ヒマな人、どこかに集合できませんか!」
「ボクのギターが奪われたんだよーっ!!」
▼終了
集合場所を決めるなどしたらシーン終了。特にPLから提案がなければ、どこかのファミレスなどを集合場所に指定するとよいだろう。
シーン2:ギターが盗まれた
★解説
▼描写
(集合場所)に到着すると、響がひどくあわてた様子で座っていた。
響「あ、みんな!大変なんだよー!!ボクのギターが、えっと、黒いフードの子に、えーっと、えーっと…!」
どうやら響は冷静さを欠いているようで、上手く状況を説明できないようです。どうにかして落ち着かせないと、何が起きたのか把握するのは難しいだろう。
★解説
ここで判定を行う。【恋愛】をおすすめするが、PLの提案に合わせて使う能力値を決定すること。
誰かひとりが成功すればOK。PC全員が失敗した場合、状況を把握するのに苦労した、落ち着かせるのに苦労した等の理由でPC全員に状態異常を1つ受けさせる。
▼描写
落ち着きを取り戻した響は、自分の身に起きたことをゆっくりと語り始める。
響「えっと、今日の放課後なんだけど、練習から帰ろうとしたら黒いフードを被った子に無理やりギターを奪われちゃったんだ
顔は見えなかったんだけど、ボクより身長は低くて…」と、身体的な特徴をいくつか列挙する。
(PC達がギターを盗まれた理由について聞いたときに、以下の情報を出す。
PC達が聞かない場合、「響は、何かを考えこんでいるようで、一人でなにやらつぶやいている」などと描写、誘導しよう。その場合、●の描写も追加する。)
●響「…あ、ごめんね!つい1人で考えこんじゃって…」
響「えっと、ボク宇宙人なんだけどさ」
響「あのギターの中に、ボクの星の技術のデータが入ったICチップが入ってるんだ
だから狙われたのかもしれないんだけど…
でも、ギターにそれが入ってるのなんて、ボクと家族しか知らないんだよ!
だから、それで狙われるわけない、と思うんだけど…」
▼終了
ここまでの情報を出したら、シーンを終了し、メインフェイズに移る。
メインフェイズ
情報収集できる項目
・犯人の名前
▼情報
犯人は「作並 美結」という人物である。
獣ヶ丘学園高等部に通う、椎名響の同級生。
ヤクザと関係がある、とかいう噂が一部で出回っている。
・響の母星
▼情報
響は、アンドロメダ銀河の近くに位置する星から来た宇宙人である。
その星では戦争が絶えず起こっており、そのため軍事技術が高度に発展している。
・犯人の居場所
▼情報
犯人は港区にあるある倉庫にいるようだ。
どうやらそこはヤクザが根城としている場所らしい。
・ギターを盗んだ動機
▼情報
響のカバンの底に仕掛けた盗聴器でICチップの存在を知った犯人は、ICチップの中の技術を目的にギターを盗んだようだ。
(追加情報)(ほかの項目の解放度に合わせ情報を開示する。)
ICチップの存在を知ったヤクザは、他の組との抗争にチップ内部の高度な軍事技術を活かそうと考えているようだ。
クライマックスフェイズへの移行
犯人の居場所がわかっている状況で、PL全員がそこへ行くことを望んだ時、クライマックスフェイズに移行する。
クライマックスフェイズ
★解説
ここでは、クライマックス判定の部分の描写のみを記述している。
そこにいきつくまでの流れはPLの行動に合わせ臨機応変に描写する。
▼描写
美結「アンタ、まだICチップは抜き取れないの!?」
ヤクザA「そ、それが姐さん、チップは見つけたんすけど、セキュリティが厳重で開かないんす!」
美結「くっ…こうなったら、ギターをブッ壊してでも…ッ!」
そういうと美結はバットを思いっきり振りかざし、ギターに振り下ろそうとします。
★解説
ここでクライマックス判定を行う。難易度は「通常」とする。
PC達は美結によるギターの破壊を阻止し、ヤクザたちの攻撃に対処してヤクザを倒すかヤクザから逃げるかするのが目的になる。
成功:
無事ギターを奪い返し、ヤクザを無力化する/倉庫から逃げ延びる。
失敗:
ICチップは奪い返せるが、ギターは壊れてしまう。
成否にかかわらずエンディングフェイズに移行する。
エンディングフェイズ
▼描写
いよいよ文化祭当日がやってきました。体育館のステージでは、とある2人組ユニットのライブが盛況に終わり、昼休みを挟んだら響のライブが始まります。あなたたちは舞台裏でライブの準備を手伝っています。
昼休みも終わり、ライブ直前に響が話しかけてきます。
(クライマックス判定成功)
響「みんな、ありがとう!
準備を手伝ってくれたこともだし、ギターを取り返してくれたことも!
おかげで今日は最高のライブが出来る!
絶対楽しませるから、みんなも盛り上がってよね!」
そういうと満面の笑顔をあなたたちに向け、響はステージへと駆け出していきました。
(クライマックス判定失敗)
響「みんな、準備を手伝ってくれてありがとう!
それに、ICチップを取り返してくれたのも!
あのギターは壊れちゃったけど、ヤクザたちの抗争をみんなが止めてくれたから、ボクは安心して歌えるよ!
楽しませるから、みんな、盛り上がってよね!」
そういって駆け出す響の背中は、どこかさみしそうでした…。
おまけ
響とその父
響のギターは、父から貰ったものである。
響の父は軍事技術の研究者で、父はその技術で戦争の被害がさらに拡大することを嫌がり、母星を離れる際、ギターにICチップを隠して軍事技術を母星から持ち出した。
盗聴器により聞かれていた、響と父の会話内容を書いておきます。必要があればPLに公開してください。
父「地球の学校はどうだー?」
響「楽しいよー!今度の文化祭ではライブすることになったし!」
父「そうかそうか、けれど、お前がそのギターを弾くようになったのはうれしいなぁ」
父「ああ、そうだ。今週末くらいにそのギター貸してくれるか?」
響「弾くの?」
父「いいや、あのICチップを抜くんだ
少し時間がかかるから、週末でいいぞ
ま、ついでに弾くかもしれないがな!」
裏設定
文化祭のライブで響の前にステージに立っていたのは、「ワイルドストロベリー」の2人。