人生リセット
現在午前1時。
明日はお茶の稽古。
幼稚園の指導からあるので朝早い。
着物を着るのは諦めた。
暫く着ていなかった稽古着でもいいだろう。
何故か今日ふと思った。
私の人生はもう変えれないのだ。と。
若い頃は常に漠然と考えていた。
精神の限界がきたらどこかに行って別人として生きていける。
どこかの国へ行って、スラムに混ざってその日暮らしで生きる。
リセット。
絶望することが多々あったから最終手段はそれだと思っていた。
結婚までは良い。
でも出産。これがネックだ。
私が産んだ子供が存在している。
そして犬まで飼い始めた。
そうともなるとそのリセットはちょっと厳しい。
今思うと何故私のような下等な人間が出産なぞしたのだろうか。
人間の本能なんだろうか。
子供は可愛いし最も大切にしたい、しなければならない。
しかし私の精神崩壊で何度も傷つけた。
この前もそう。
夫に怒っている姿を見せるだけで虐待になると。
子が親の嫌なところ見るのがどんなに辛いことかはよく私はよくわかっている。
夫のお陰で子供は毎日楽しそうだ。
もちろん私という存在がいることも必須。
これ以上子供に嫌な記憶を作らせたくない。
なので私からリセットという選択が無くなった。
散々私にトラウマを植え付けた母にも傷をつけてしまった、と物凄く後悔していることがある。
小学生の時、ローラースケートが流行って私も欲しいと言った。
ある日、母がサプライズで私にそれをプレゼントしてくれた。
ラッピングされたそれを見たら、ローラースケートと一緒にヘルメットや肘当て、膝当てもセットで入ってた。
私がそれが気に入らなくて「こんなものいらない!」と投げつけた。
母は悲しかっただろう。
本人はとうに忘れているだろうけど、思い出しただけでなんとも言えない気持ちになる。
そう、リセットできなくなった私。
底なし沼にハマったように、ずーっと進んでるはずなのに同じ場所、ハムスターのまわし車のように、私は死ぬまでこの人生と付き合わなければならない。
ならば死ぬか。
散々意識してきたことだけど、結局私はこの人生をやっている。
死ぬならば私として死ぬしかないのだろう。
昔、ある国の人々は死を恐れないと聞いた。
富豪たちの欲求を満たすために殺される人たちがいる。
貧困街の人でその代わりに家族にお金が払われる。
彼らの顔を忘れない。
いつだって君の
そばにいるよ
忘れないで一人
じゃないよ
なんてさっき若くてイケメンのお兄ちゃんが歌ってた。
狂気的な人にはあり得ないことなんだよ。
でも良い曲だった。
さて私はこれからどうなるのだろう。
子供が私を必要だから、という理由でこの人生をやっていくしかないのだろうか。
ライブに行ってふと思ったこと。
何故か犬は私に1番懐いている。