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コラボ

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クリエイターさんの作品と私の小説のコラボです。
運営しているクリエイター

#東雲の幻

【コラボショートショート】柚子の香

 新潟の新居に住み始めて、はじめての冬。晴天の日が多く乾燥している関東とは違い、重たい雲…

さくらゆき
2か月前
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謎の老人

さくらゆき
10か月前
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澪船屋 〜いつか飼う猫〜

さくらゆき
10か月前
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【コラボ小説「ただよふ」番外編】陸《おか》で休む プロローグ (「澪標」シリーズよ…

この小説は、may_citrusさん原作「澪標」のコラボ小説「ただよふ」のその後の物語です。 窓の…

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【コラボ小説「ただよふ」番外編】陸《おか》で休む 1 (「澪標」シリーズより)

僕と澪さんは、僕の学生時代からの友人であり、彼女の直属の上司だった志津を介して出会った。…

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【コラボ小説「ただよふ」番外編】陸《おか》で休む 2 (「澪標」シリーズより)

僕は澪さんから受け取った香水瓶を枕元に置くと、澪さんに手を差し出した。 「……手を…握っ…

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【コラボショートショート】海宝家の雑談

コラボ小説番外編「陸で休む」2話の後、主人公の航さんの弟である千洋さん視点のショートショートを書いてみました。 東京某病院。 70歳の兄・海宝航が、昨晩脳梗塞で倒れたと連絡があって、俺は横須賀から駆けつけた。 救急車への通報が早かったことと、医療従事者の適切な処置のお陰で、兄は命を取りとめることが出来た。 倒れたことよりも驚いたのは、兄が昔付き合っていた部下・鈴木澪さんと結婚することになったことだ。当時、兄は既に結婚していたので、不倫をしていたことになる。 状況に頭が

【コラボ小説「ただよふ」番外編】陸《おか》で休む 3 (「澪標」シリーズより)

翌日から、僕はリハビリを始めた。次にあなたに会う時には、少しでも快方に向かっていたくて、…

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【コラボ小説「ただよふ」番外編】陸《おか》で休む 4 (「澪標」シリーズより)

澪さんの休みの日と、息子の航平の海外出張が重なってしまったので、弟の千洋の運転で母がいる…

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【コラボ小説「ただよふ」番外編】陸《おか》で休む 5 (「澪標」シリーズより)

「もう、大抵のことでは驚かないと思っていたけれど、航が脳梗塞で倒れたということと、再婚す…

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【コラボ小説「ただよふ」番外編】陸《おか》で休む 6 (「澪標」シリーズより)

栃木県小山市の高齢者施設。駐車場に植えられた八重桜が、薄曇りのなか咲き誇っている。 僕と…

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【コラボショートショート】香りを交わす

4/18はお香の日ということで、may_citrusさん原作「澪標」コラボ小説シリーズから、澪さんのご…

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【コラボ小説「ただよふ」番外編】陸《おか》で休む 7 (「澪標」シリーズより)

張り詰めた空気の中、口を開いたのは澪さんの母親だった。 「──澪は、この男性で本当に良い…

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【コラボ小説「ただよふ」番外編】陸《おか》で休む 8 (「澪標」シリーズより)

「──およそ60年前の春、私と妻は教師の家同士のお見合いで出会いました。当時の光景は、今でも瞼の裏に焼き付いています。桜の美しい季節でした。料亭の席で、私の向かいの席に座ったのが、妻になる女性、薫子さんでした。化粧を施され、桜色の着物を着た彼女は、浮かない顔をしていました。私は、彼女が結婚に乗り気ではないのだと思い、縁談が決まってしまう前に、料亭の外に彼女を連れ出しました。 『もしも結婚が嫌なのならば、私の方から破談を申し立てますが』と私は彼女に言いました。 しかし、彼女は横