【コラボ小説】ただよふ 22(「澪標」より)
妻が退院してからの治療方針を聞くため、僕と妻は診察室にいた。
「今後なのですが、しばらく薬物治療で様子をみようか、強迫性障害の治療に入るか、予め奥様の意向を聴いていたのですが…強迫性障害の治療に移らせてもらっても宜しいでしょうか?」
主治医が僕に同意を求めた。
僕は強迫性障害のことについて、本で読んだり、ネット検索して調べていたが、その治療法は妻が耐えられるか疑問に思うようなものだった。
僕は薬物治療でしばらく様子を見たほうが良いと、主治医に言おうとした時、妻が口を開い