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サクラサク。

この時期、私のもとには 「合格しました!」 という喜びの声や、「次に進む道が決まりました!」 という報告が届きます。
それらは、かつて 「不登校児童生徒」と呼ばれた子どもたち のご家庭からのものです。

子どもの将来を悲観しOmimiかふぇに参加していた親御さんたちの、ホッとした表情を見ると、これまでの関わりが報われたようで、本当に嬉しくなります。

ですが、その一方で、「サクラチル」 という報告を受けることもあります。


「やはり…」「頑張らせる」「きっと無理」—— その言葉の奥にあるもの

不合格の報告をくださる親御さんの言葉には、こんなフレーズが含まれることが多いです。

「やはり合格しませんでした」
「後期も頑張らせますが、きっと無理だと思います」

私はこの言葉を聞くと、辛く、胸がギュッと締めつけられるような気持ちになります。
この親御さんたちは、自分が期待することで傷つくのが怖いから、最初から諦めることで自分を守っているのではないか? と感じるのです。

でも、本当は 諦めているつもりでも、内心は期待していたからこそ、ショックを受けている のではないでしょうか?

これは 「自分」と「子ども」の境界線を間違えてしまっている状態 です。
本来なら、子どもの人生は子どものものであり、親が背負うものではありません。
しかし、親が「自分ごと」のように捉えすぎてしまうと、期待や失望が過剰になってしまうのです。


「親が変わると、子どもが変わる」—— 親の捉え方が鍵になる

私は Omimiかふぇ に参加される親御さんに、何度もお伝えしてきました。

「自分の捉え方を変えませんか?」
「親が変わることで、子どもの見え方も変わるんです」

この言葉を聞いて、最初は「そんなことで?」と思われる方もいます。
でも、長く通ってくださっている親御さんは、その変化を実感されています。

今では、自分の経験を語り、サポーターとして他の親御さんを支えてくださる方も増えてきました。
お子さんが成人し、振り返ってみると 「親が変わったことで、子どもも変わっていった」 という実感を持たれる人も多いです。


「境界線を整えること」が、親子関係を変える

子どもの成長を見守ることは、親にとって試練でもあります。
「こうなってほしい」「ああなってほしい」と願うのは自然なことですが、親の願いがプレッシャーになりすぎると、子どもは苦しくなってしまいます。

不登校の子どもを持つ親御さんの多くは、「子どもの未来を何とかしなくては!」 という想いが強くなってしまうことがあります。
でも、その強すぎる想いが、「子ども自身が考える力」を奪ってしまうこともある のです。

子どもには、子どもの人生がある。
親ができるのは、その人生をそっと支え、見守ること。

この「境界線」を意識できるようになると、親の心が軽くなります。
そして、親の心が軽くなると、不思議と子どもも変わり始めるのです。


「桜が散る」のではなく、「次の春に向けて芽吹く」と考えてみる

「サクラチル」の言葉は、どう感じるかは人それぞれです。

こう考えてみるのはどうでしょうか?とお伝えしています。

🌱 「今はまだ、桜の季節じゃなかっただけ」
🌱 「この子は、自分のタイミングで花を咲かせる」
🌱 「もう一度土を耕し、芽が育つのを待ってみよう」

桜は、春がくれば必ず咲きます。
そして、それぞれの木が、それぞれのタイミングで咲くのです。

子どもも同じ。
焦らず、ゆっくり、その子のペースで花を咲かせるのを待ってみませんか?

その間、親にできることは 「正しい境界線を保ちつつ、安心できる環境を作ること」 です。

もし、今 「子どもの未来が見えない」「どうしたらいいかわからない」 と悩んでいるなら、まずは、あなたの心の捉え方を見直してみませんか?

子どもが花を咲かせる日を、一緒に信じて待ちましょう🌸

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