きもの、つれづれ。
先日、ずっとお直しを考えていたアンサンブルの袷と、秋の東京旅行で着た黒の紬を丸洗い+染み抜きに出しました。
アンサンブルは母からもらった青い格子柄の袷で、裾が擦り切れてしまっていました。
紬はというと、汗染みがひどくて、すぐに洗いに出せばよかったのですが、ついつい後回しにしてしまい、ようやく……といった感じです。
残念ながらどちらも古い着物で強い薬品が使えないとのことで、完全に汗染みや汚れを落とすことはできないという見積もりでしたが、自宅でふだん着物として着る分には差し障りがないので、そのまま作業に入っていただくことにしました。
以前は近所のクリーニング屋さんにお世話になっていたのですが、店主さんが高齢となって閉店されたのをきっかけに、ネットで着物クリーニングを調べ、数年前から利用しています。
ネットで着物をクリーニングに出すのは、なかなか勇気が必要かと思います。しかし、今は本当に便利な世の中で、メールや電話でしっかり相談したうえで、納得して作業に取りかかってもらえるので、近所に専門業者がない私としてはとっても助かっています。
料金も比較的良心的で、落ちない汚れなどもはっきり言ってくれるし、納得できなければキャンセルが効くのもいいです。
お正月に着た大島紬の洗い張りと仕立て直しも、このお店にお願いしました。とても丁寧な仕上がりで、こちらも満足しています。
さて、着物を洗いに出すタイミングですが。
正絹の着物以外は、基本的に家で自分で洗濯します。
木綿単衣や浴衣はもちろん、ウールやポリエステルもガンガン洗濯機でまわします。帯も、単衣の木綿やポリは手洗いします。
ただ、正絹や麻、そして袷仕立てのものは、絶対に自分で洗いません。縮んだり糸を傷つけたり色落ちや、滲むのが怖いので、プロに任せると決めています。
自宅で洗えない着物類を洗いに出すタイミングとしては、よほど汚れていなければ、シーズンが終わってからですね。汗をかいたり食べ物で汚しちゃった場合は、できるだけ早く手配します。
ふだんから、一度着た着物は衣紋掛けにかけて部屋で陰干ししています。その後、数回着て、シーズン終わりに洗うといった感じです。
木綿の着物は数回着たら洗濯機へGo!
おしゃれ着用洗剤で手洗いモード等で回したら、衣紋掛けや物干し竿に形を整えて干し、最後にアイロンをかけて畳んで仕舞います。
正絹の着物は、できるだけ何回か着てから、シーズン終わりにクリーニング屋さんへ。
でも、リサイクル着物で、汗もほぼかかなかったり、汚れていなければ、部屋干しだけで仕舞っちゃうことも……(汗
だってね、やっぱりお着物のクリーニング代ってそれなりにします。正絹の着物を数枚となると、ン万円するのがふつうです。
そういった事情もあって、私のふだん着物は木綿の単衣が多いのです。やっぱりふだん使いのものって、自分でケアできる方が気楽でしょ?
最近はポリエステルの着物も手にするようになったのですが、やはり自宅で洗えるというのが大きいです。以前は「ポリなんて! 安っぽくてやだわ」なんて偏見があったのですが、最近は気に入ればふだん着るのに便利と気づきました。
といっても、やっぱり木綿が好きです。静電気体質なので、ポリエステルは怖いし、肌に張りついたり面倒に感じることもあるので。
でも、静電気除去スプレーとか、重ねる下着類を工夫して、ポリエステル着物もどんどん楽しんでいこうと思っています。
さて、そんなこんなで、そろそろ春も近づいてきて、衣替えを考えている方もいらっしゃるかと思います。
お気に入りのお着物は、着たら放置せずに吊るし干しして、汚れがあれば早急にクリーニングに出すことをおすすめします。
お直し各種も相談にのってくれるところがほとんどなので、自分にあったお店を探してみるのもいいかと。
もちろん、近くに直接訪問できるお店があれば、それにこしたことはないと思います。わからないこと、不安なことはどんどん質問していいと思うしね!
ふと思ったのですが、アンサンブルの袷、裾の擦り切れを直す前に、どういう状態か写真をとっておけばよかったなぁ……。仕上がってきたら、画像とともに報告できたのにね。
でも、とりあえず戻ってきたら、ご報告の記事をあげようと思います。
今月は本業やプライベートが忙しくて、なかなか更新できなくてすみません。来月はデニム着物の襟に関する記事を公開予定ですので、気になる方は楽しみにしていてくださいね。
ではでは、つれづれ着物記事でした。
参考までに、私が利用しているネットのクリーニング店2店舗を紹介しております。念のため、私は身内でもお店のまわし者でもありません。
個人として満足できる仕上がりだったので、今後着物をクリーニングに出される際、候補として検討していただければと思います。
*きものお直し工房 わせん様
*わ蔵様
しのみやけい
2024.02.29