ヴェノム ラストダンスを見て きになった点の羅列(ネタバレ有)


この映画に望んでいたもの

 エディとヴェノムのいちゃらぶ映画ことヴェノムシリーズは全て鑑賞済みであるが、個人的には今作が1番面白くなかった。1作目が1番好きなのだが、2作目はあんまり。そのこともあり、3作目に期待していたのはアクション、1作目のようなギリ違和感ありつつも爽快なストーリー、さんざん勿体ぶったトキシンの活躍、ヌルとヴェノムの対決などいろいろあった。
 しかし、結果的に満たされたのはアクション面だけであった。

映画の内容はどうだったのか

これがまた、盛り上がりもなくただだらだらやっているだけの内容だった。
内容としては、かつてシンビオートに幽閉されたヌルが、脱出するためにヴェノムが持つコーデックスというものを求め、地球に自分の配下の犬(ゼノファージ)を送ってきて、追われる立場のヴェノム。さらに、軍からも追われ、逃走劇は続くといったもの。
 この展開だと、けっこうヌルがかかわってくるのかなと思っていたが、肝心のヌルはポストクレジットまで自分の引きこもっている部屋から出ないどころか、顔すら上げない。アンディーサーキス使っているのにね。
 ヴェノムとエディが途中で軍に捕まるので、前半は荒野、ラスベガス、後半は基地でのパートが大半だ。大半だからと言っても軍の奴らのろくな掘り下げもない。唯一わかるのは、一番偉い博士的ポジションの女が小さいころ落雷で兄をなくしてるぐらい。それを自分のせいだと悔いている。それだけ。
 後半は、ゼノファージvs基地の研究所に集められていたシンビオート軍という一見盛り上がりそうなものが起こる。基地の研究所にトキシンはいるのだが、ここにトキシンはいない。なぜなら、トキシンは戦いに入る前に秒殺されるから。それで適当にだらだら戦ってヴェノム死んでなんかエディが感傷に浸って終わり。
ポストクレジットとエンドクレジット両方あったので続編はやる気みたい。
以下気になった点を書く

トキシン秒殺について

 これが一番許せん。本篇でも、軍側が持っている唯一の共生体のサンプルということで念入りに研究されている様子があり、2度にわたって大事な会話シーンで出てくる。なかなか強キャラ感のある登場であり、そこは良かった。
 しかし、いざ戦闘に入ってみると数秒でミンチ。なんだこれは。

コーデックスについて

 コーデックスというのは、シンビオートが宿主の命を救う際に生成されるもの。1作目でエディが実は死んでいて、それをヴェノムが救ったから生成されたらしい。これを使うとヌルは幽閉から脱することが出来、狙っている。ヴェノムとエディ、どちらかが死ぬと失われる。これを軸にストーリーが進んでいく。これを持っていたからといって何ができるわけでもない。悪性腫瘍みたいだね。
 しかし、シンビオートが宿主の命を救った際に生成されるのなら、生成されていなければいけないタイミングがもう一つある。トキシンによるマリガン蘇生のタイミングである。なのに、そんなことお構いなしにトキシンは散った。シュレッダーにかけられたみたいに緑色の粉末になった。なんだこれは。

ゼノファージについて

 今作は、序盤からずっーとゼノファージと戦い続けるのだが、魅力があんまりない。モンハンに出てきそうな見た目で、4足歩行の蜘蛛みたいな犬って感じだ。攻撃手段も足で突き刺すぐらい。後口で食べてシュレッター攻撃。異常な再生能力があり、いくらバラバラにされてもよみがえる。攻撃パターンも豊富ではないし、なんか見てて面白くない。しかも単純にバカ。コーデックスの反応が感知できたのに仲間を早く呼ばない。こいつは前座で、ヌルが途中で直接来るのかと思ったら、2匹に増えた。2匹ならどうすんのって話だが、大丈夫。こっちにはシンビオート軍団がいる。

恥の連合、シンビオート軍団

 研究所にゼノファージが侵入して(まず軍の極秘基地なはずなのに全長5m越えのやつが悠々侵入してばれないのがおかしいが)、ヴェノムがやばいってところで、研究所で保管されていたシンビオートが解放され、傷を負った人々に寄生していく。なんか結構いたが数は覚えていない。露骨に感じたのはシンビオートの活躍のさせ方。男シンビオートは、けっこう粘ったやつもいたがあっけなくやられたのが大半だった。女シンビオートは2体だけだったのだが、どっちも印象に残る活躍をした。エンドゲームの女性活躍シーンより露骨ではなかったが、よっぽどこっちの方が癪に障った。面白さの違いか。

シンビオートがアイアンマンのスーツのように扱われていた

なんか、歴代ヴェノムとか見ているとはがすの大変。音と組み合わせてダメージ与えないと、はがれない感じだったが、今作は割と簡単にはがれる。特にシンビオート軍団アッセンブルのシーンなんかは最高に雑に脱着をしていた。1で無理やり寄生させて暴走する人間とか書いてたんだから、つじつまが合わない。いつからシンビオートは人間の変身アイテムになった?

将軍の扱い

名前忘れたが将軍がいて、最初は敵対。瀕死の重傷を負いつつ、最後は主人公のために動いて死ぬというお決まりのパターン。だが、今回は少し違う。明確に救えるタイミングがあったのだ。シンビオートの入った試験管をもった一番偉い女科学者がそばにいたのだが、そいつがひとたびシンビオートを使えば傷は治り将軍は死ぬことはなかったのだ。だが科学者はそこでは使わず、後で仲間の女科学者を救うために使う。これで兄を救えなかったトラウマを解消は雑すぎる。救う人間を選べる立場か。

エディの人殺しシーンについて

今回、初めてエディが自分一人だけで人を殺す。また仕方なかったシチュエーションではあった。これで葛藤するんだろうなと思ったら、顔ドアップ一回とセリフの数回のやり取りで終わってあとは触れられなかった。あんなに人を殺したがってなかったくせになんだこれは。

結論

なぜ題名がラストダンスなのか?最近のSSUでやたらダンスしているから、SSU=ダンスか?まあどちらにせよ、ラストダンスなんて名前はかっこよすぎる。悪あがきって名前の方が期待もてなくてちょうどいい。


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