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BEKKO増刊 歴史時代小説特集号
表紙できました!
できました! 味志ユウジロウさんとにじJourney、ChatGPTによるイラストをしのきがデザインしました。視認性もよく、イラストも最大限活かせているように思います。はい、自画自賛です。文字は前号と同じ色を使っています。難しかった。。。
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作品のご説明
今号も力のこもった作品を提供していただきました。
ざっくりとご案内。
十三不塔 『ネヴァーモア(冒険小説)』
一読して「生生流転」という言葉が頭の中を去来しました。見事すぎる。
短編小説ですが、ずっしりとした読後感があります。言葉などは平易なのですけれども生きること、人間の想念、様々なことを考えさせられるでしょう。参考文献を読み込んでの意欲的なチャレンジは、ジャンルを超えた作品を生み出しました。
達也 『老いた剣客はただ』
時は慶長17年(1612)。徳川家康が、豊臣家を滅ぼす少し前。有名なあの戦いが描かれます。弟子のために若い剣客と戦う決意をする老剣客。人間の情、師弟愛、泣けます。
達也さんは、読んだ人が必ず前号のBEKKOを買ってくれるという伝説の連載「うーちゃん、ありがとう」の作者です。本作でも人間の感情の機微を描き出してくれました。
しのき美緒 『紙屑絵師』
江戸時代後期に生きた、くずオブくずの小さな男を描きました。2023年『第一〇三回オール読物歴史時代小説新人賞』一次選考通過作品です。
主人公は渓斎英泉(けいさいえいせん)という浮世絵師。芸術至上主義の男を描くはずが、あらわれたのはクズオブクズみたいな男でした。面白いと思うのでぜひ読んでください。
早川 隆 『杏の嘘』
戦国時代、関ケ原合戦が終わってしばらくした頃の話。
何でも知りたがる少年に、大家の奥方さまが打ち明け話をします。
好奇心旺盛な少年は成長して、薬を商うようになり、行商にでかけたついでに奥方さまのいた滅んだ城を見に立ち寄ります。
これ以上書けないのが残念です。
『おあん物語』に想を得た作品。ラストでかつての少年と杏はどう変わるのかも見どころです。
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