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乗り鉄とケーブルカー

僕の趣味はいわゆる『乗り鉄』で、国内の鉄道を全線乗りつぶすことを目標にしています。いま達成率は77.6%くらい。JR・私鉄あわせて20,000km以上乗ってます。

この達成率というのはなかなか業の深い数字で、ちょっと前に話題になった相鉄のJR乗り入れ開始に伴った新線の開業で新たな目標が生まれたりする反面、北海道の夕張を走っていたJR線の廃止で勝手に達成率が上がっちゃったりします。

それともう1つ、『国内の鉄道』を乗りつぶすと言ったとき、ではそもそも『鉄道』ってなんだ? という話が出てきたりします。

単純に鉄の線路があるかないかじゃないのか? となるとモノレールや『ゆりかもめ』のような新交通システムはどうなるのか、とか。


鉄道事業法とか軌道法とか

…法律まで持ち出すとか若干大げさな感じもしますが、鉄道ライターの杉山淳一さんが書かれた記事にだいたい答えが書かれています

「鉄道事業法で扱われる事業のうち、索道を除いた事業」を鉄道と解釈する人が多い、と書かれています。ただ、それを対象としてしまうと路面電車や一部のモノレールなどが該当する『軌道』に属する乗り物が当てはまらなくなるので、僕の場合は
・鉄道事業法で定める事業 ー 索道(ロープウェイやリフト) + 軌道
を、自分の中で乗り鉄の対象として定義づけています


乗り鉄の鬼門『ケーブルカー』

さて自分で定義づけておいてなんですが、これに含まれるケーブルカーというやつが乗り鉄をする上で非常にやっかいです。

そもそも日本にはいまケーブルカーがどのくらいあるのか。こういうのはありがたいことにWikipediaにだいたい書いてあります。ざっと24路線(2020年3月現在)


まずこのケーブルカーというやつは乗りに行くのが大変。京王線で乗り継げる高尾山ケーブルカーや強羅駅で直結してる箱根登山ケーブルみたいなのはいいですが、ケーブルカーなだけあって普通は人里離れた山奥にあって、クルマやバスで麓の駅まで行くしか手がないことが多いです。乗り鉄しにいくのに。

そして始発が遅くて終電が早い。さらに冬は動いてなかったりする。僕は出張ついでに仕事が終わった後で乗り鉄しに行くこと多いんですが、これがもう仕事が終わる頃にはケーブルカーもだいたい終わってるという。そして朝は意外と始発が遅くて、山のほうまで乗りに行ってると午前の打ち合わせに間に合わない…

さらにやる気をなくすのが距離の短さ。一番長い坂本ケーブルでも約2km。ほとんどのケーブルカーが1km未満で、国内の鉄道の総延長はざっと27,000kmくらいあるので、乗っても0.01%も増えない…

というわけで、なかなか乗りつぶしができないのがケーブルカーというやつなのです。


乗れていなかった関東のケーブルカー2つ

そうはいってもいつかは乗らねばならぬ、というわけで青函トンネル記念館にある竜飛斜坑線や筑波山のケーブルカーなど、スキを見ては少しずつ乗りつぶしを進めてきたわけですが、それでもなかなか乗りに行く機会がなく未乗のままだったのが
・大山ケーブルカー
・十国峠ケーブルカー
の2つです。

これ、乗ってきました。テレワークが続いている奥さんの気分転換も兼ねて、ドライブと僕の趣味を同時に満たせる手前都合な提案をしてみたら快諾してくれまして。いやもう、ありがたい。クルマじゃないと行けないんですよ2つとも。


十国峠ケーブルカー

まず乗りに行ったのは十国峠ケーブルカー。箱根と熱海のちょうど真ん中あたりにある十国峠にあり、山上の展望台まで登ることができます。

麓駅はレストハウスになっていて広い駐車場があるのでクルマでここまで楽に来ることができます。

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しかしこの日は前日に雪がふったこともあって、ここまで来る道中が視界0に近い濃霧でしんどい道のりでした。

実際、山上に行ったら何も見えずこんな感じ。

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ここのケーブルカーは犬を連れて乗ることができるようで、降りるときに大型犬数匹を引き連れたご一行が同乗してました。子ども連れて来てたら絶対泣いてたな。


大山ケーブルカー

こちらは関東総鎮護の霊山、大山にある阿夫利神社の下社まで連れてってくれるケーブルカー。お寺や神社は参拝客を運ぶために鉄道整備したりしがちですが、これもその1つかなという感じします。

しかし十国峠と比べてこちらはケーブルカーの麓駅までたどり着くのが一苦労。なにせクルマで行けるのは駅からかなり下の駐車場までで、そこから急斜面の階段を15分くらい歩かないといけない。僕らが停めた駐車場はそこからさらに徒歩10分かかる市営の第1駐車場というところ。意図せずなかなかハードなトレーニングをするハメに。

こちらのケーブルカーは数年前にリニューアルしたばかりで、まだ真新しさが残ります

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このケーブルカーが連れて行ってくれるのは阿夫利神社の下社なんですが、そこから本社まで行こうとすると…

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…いや、ムリ。帰ろう。

ここに着く頃には天気もよくなっていて、下社からでもいい眺めを堪能できます。遠くに江ノ島も見える。

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さて、今日の乗り鉄で僕の記録も約1km伸びました。0.005%くらい。そして未乗のケーブルカーはあと10本。先は長い…

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