巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#6 大は、小を兼ねる】
フォロワーが50万人を超え、あめちゃんが掲げていた100万人という目標に間に合いそうになり安堵するのは巨人小笠原(48)。
今日もいつものコミュニケーションをとろうとする。ところが、カッスはあめちゃんに異変が生じていることに気付く。
「あめちゃん、段々と顔がやつれてきていないかい」
「半分アンタのせいでしょ」
ド正論だ。
「アンタがセクハラしなかったら、私は今頃元気だった!そしてアンタがエx動画を見せなかったら、私はもっと元気だった!そしてアンタがいなかったら、私はもっともっと元気だった!」
「でもあめちゃんはノリノリだったじゃないか」
「もう知らない!アンタなんかに頼らなくても私は平気!」
あめちゃんの顔色が変わる。手には市販薬が大量に握られていた。
「これさえあれば……これさえあれば、私は元気になれるの!」
「やめろ、あめちゃん!」
流石にカッスも止めようとする。ところが、たまたまダイニングテーブルに置いてあったサッポロ一番を見てしまい、謎の頭痛を発症。
幸いカッスは死亡しなかったものの、あめちゃんを止めることはできなかった。
「あーーーーーーーーーー、いい!景色最高!セクハラ野郎も、ゴチャゴチャうるせえアンチも、ガミガミ言ってくるアレも、全部忘れられる!何か色々グチャグチャしてるけど、私はもう無敵!最高!あはははははははははは!!!!!!!!!!」
これが配信者というものなのか?カッスは終始閉口したままだった。
しばらく経つと、そこにはいつもと変わらないあめちゃんの姿があった。
「夜はいつもの配信じゃなくて、ちょっと遅くなっちゃったけどフォロワー10万人突破記念配信にするね!」
「……わかった、深夜には戻るよ」
カッスはそう言い残して家を出た。
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