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知識実践・社会実装の「行動」に着目した理論ってOODAループなのだろうか(前編)
ども、しのジャッキーです。
今日は、SECIスパイラルxOODAループってのを書いてみたいと思います。先般、知識の創造の理論である「SECIモデル」の進化系SECIスパイラルについて詳述した関する書籍「ワイズ・カンパニー」からの学びを12回にわたってまとめてきたnote記事の総まとめ記事を書かせていただきました。
その後、「ワイズ・カンパニー」の中で、SECIスパイラルを組織の実践に落とし込むアイデアとして、スクラムが紹介されていまして、おすすめ書籍となっていた「スクラム 仕事が4倍速くなる“世界標準”のチーム戦術」を読んでいました。
このスクラムの考え方には大いに触発されるところがありました、個人的に身に着けたいとおもい、チームでなく個人では、このnoteの運営に当てはめて理解を深める努力をしているところです(こちらのマガジン参照)
知識創造・実践に関する問題意識
話があっちゃこっちゃ行きますが、私自身に問題意識を持っていたのは、知識を実践する理論というのはあるのか?ということでした。SECIモデルでは知識創造が組織の中でどのようなプロセスで起きるのか、の理論としては非常に腹落ちするものでした。
一方で「ワイズ・カンパニー」では、その知識を「実践」する上で、その実践される方向性としてフロネシスという概念を提唱しました。それらを私なりにまとめたのが以下となります。
![](https://assets.st-note.com/img/1652580558278-qVctcnTlTz.png?width=1200)
SECIスパイラルのどこに行動を表現すればよいのか?
この絵をかいていて、私がふと思ったことは、1行目の「文脈・目的・価値観(善)に沿った行動」というのはどこに表現すればよいのだろうか?そこに理論はあり得るのだろうか?という問いでした。
その時に書いた付箋のメモが以下です。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/78578959/picture_pc_422726b5fd2ac64fd54dc474b5aa8063.jpg?width=1200)
SECIモデルを介して、一人ひとりの行動とそこから得られた情報が知識に変換される、では、この「行動・情報」のセットって、何なのだろうか、ということでした。
ダイナミック・ケイパビリティはどうか?
同時に読んでいた、"「ダイナミック・ケイパビリティ」の経営学"は、非常に近しい領域を書いていました。これで行くと、「感知」は情報と行動がセットですし、「補足」も情報と行動がセットで、具体的な投資行動などを実行することを示して、いい感じっちゃー、いい感じです。そして最後に、具体的に自社のケイパビリティの組み換え・再構成して、次のセンシングにつながります。
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ただし、これも組織のレベルになります。私は、もう少し個人のレイヤーに着目したいと思いました。結局のところ、組織を構成する一人ひとりのメンバーがセンサーの一つ一つなのですから。(ダイナミックケイパビリティについても以下に総まとめ記事を書きましたので、ご参照ください)
個人に着目した考え方がスクラムの中にあった!
というところで、冒頭のほうに話したスクラムの話に戻ります。「スクラム 仕事が4倍速くなる“世界標準”のチーム戦術」の中に、OODAループという考え方が出てきます。
史上最高の戦闘機パイロットといわれるジョン・ボイド氏が、パイロット養成所の教官を6年にわたって務めていた際に、戦いの現場全体を見通して、優位をとるプロセスを見出しました。それがOODAループです。
![](https://assets.st-note.com/img/1652581566760-HQFkiefoKF.png?width=1200)
OODAループは観察から始まるプロセスで、スクラム本の中では以下のように書かれています。
現在取り組んでいる市議との勝ちを受け取るさまざまな相手がいて、その相手からのインプットに常に耳を傾ける、そうすればそのフィードバックに合わせて常に方針ややり方を調整でき、速やかに成果につなげられる。このプロセスはOODA(ウーダ)ループと呼ばれている。
私は、このプロセスが、情報の察知からはじまって、行動、フィードバックというループになっていて、SECIモデルと相性がよさそう、と感じました。
実際問題、それをチームマネジメントに昇華したものがスクラムです。著者のジェフ・サザーランド氏は、野中先生、竹内先生をスクラムの祖父と呼んでいます。
OODAループとSECIモデルを紐づけてみた
ということで、「なるほど、OODAが知識実践の理論なのか」と思った次第で、社会を横において、個人のOODAループを通した情報察知・情勢判断・意思決定・行動の積み重ねと、組織の知識創造のSECIが合わさり、そこにフロネシスで社会への方向づけがあって、SECIが社会に向けてスパイラルアップしていくということなんだなぁ、ということを以下のような絵に起こしてみました。
![](https://assets.st-note.com/img/1652582221416-qh8FAcW14c.png?width=1200)
と、ここまで書いて、けっこうな満足感があったのですが、ためしに「知識実践 OODA」と検索してみたら、以下の記事が出てきました。「むむ、OODAは知識創造モデルでないのはわかるんだけど。。。」・・・後半につづく
おわりに
このほか、当方の経営理論に関する記事は以下のマガジンにまとめていますので、もしよかったらのぞいてみてください。またフォローや記事への「スキ」をしてもらえると励みになります。
ということで「形のあるアウトプットを出す、を習慣化する」を目標に更新していきます。よろしくお願いします。
しのジャッキーでした。
Twitter: shinojackie