「なぜ高くても買ってしまうのか」を「おうちハック」で読み解く#7章-6
「ビジネス名著大全」という、ビジネス名著90冊を厳選し、1冊6ページくらいでまとめてくれている、ありがたい本があります。それを横暴にもさらにスライド1枚にまとめてみました。第七章 マーケティングの六冊目は「なぜ高くても買ってしまうのか」です。
1枚まとめと学び
第七章 マーケティングの六冊目は「なぜ高くても買ってしまうのか」です。本書では、BMWやロレックスなどワンランク上の商品サービスが消費者を引き付ける要因について、ボストン・コンサルティングが2000人以上の消費者調査・分析を通して導き出した内容を解説しています。
マステージ
マス(大衆)とプレステージ(名声)の中間である「マステージ」、それは手の届く超高級品、これがニュー・ラグジュアリーだとしています。例えば、ゴディバのチョコレートなんていうのはそれにあたるのかもしれません。
消費者がニュー・ラグジュアリーを選択するのは感情的動機が大きな要素としてあり、「自分を大切にする」「人とのつながり」「探求」「独特のスタイル」の4つがあるそうです。
事例:おうちハック!
皆さんが、手の届く超高級品といった買ったものはありますか?
私は、ゴールデンウィークの巣ごもり消費で「おうちハック!」を利用しました。
これは、性格診断的なものといくつかのアンケートに答えると、5000円くらいで、おうちでできる体験キットが送られてくる、というサービスです。
送られてくる、体験キットが何なのかは、到着するまでわかりません。あえて、わからないようにすることで、「ワクワク・ドキドキ」を演出しています。
例えば、到着の3日前に、ヒントがLINEできます。私の場合はこんなヒントでした。
こどもの頃のみんなの憧れが手軽に!?濃厚こだわりの〇〇づくりキット☆
配送方法:冷凍
準備するもの:鍋、包丁、まな板、砂糖、スプーン、お箸
私は、子供たちと一緒にできる体験キットをお願いしていたので、こどもたちとこのヒントをもとに「こどもの憧れといえばプリンだ!」「でも、包丁ってなにに使うんだ?」「あ、冷凍でくるんだからアイスだよ!」とクイズみたいで盛り上がりました。実際、子供たちが、めちゃめちゃ楽しみにしてくれてうれしかったです。
答えは、アイスでもプリンでもありませんでした。ヒントと答えがドンズバかというとちょっと違ったのですが、答えはこちらでした。
出来上がりはこちらです
そう「フルーツジャム」でした。
左からキウイ、リンゴ、イチゴです。
それぞれ瓶2本分くらいできました。普通にジャムを買えばスーパーで数百円で売っているのに対して、今回5000円以上ということで、価格でいえば倍以上ということになりますが、体験によってそれ以上の価値を感じました。
「おうちハック!」がとらえた私の感情的動機
これは「なぜ高くても買ってしまうのか」の提示する「消費者がニューラグジュアリーを購入する4つの感情的動機」の中の「人とのつながり」が一番フィットする要素ですね。
おうちハック!のベネフィットの3段階
では「ニューラグジュアリー商品が生まれるベネフィットの3段階」を見るとどうでしょうか?
一つ目は「デザイン面かテクノロジー面か、その両面で技術的な差異がある」です。これは、主に「デザイン面」での差異が大きいでしょう。あえて何が送られてくるかわからないことで「わくわく・どきどき」を演出するサービスデザインです。
そして、2つ目「技術的な差異が実際に性能の向上に役立っている」ですが、これはヒントをもとに子供と到着までクイズ感覚で盛り上がれたことが、性能の向上にダイレクトに効いていました。
最後に3つ目「技術面と性能面でのベネフィット、ブランド価値や企業理念などの要因を組み合わせて、消費者が思い入れを抱く」です。「おうちハック!」を運営する、休日ハック社は、そもそも休日の予定を勝手にアレンジするサービスを提供していました。それをコロナ禍に合わせて提供しはじめたのが「おうちハック!」のようです。この顧客にあえて情報を隠すことによってSomething newを提供しよういというビジョンはとても面白いと思いました。
コロナが明けたら、休日ハックの休日の予定アレンジのサービスはつかってみたい、ですね~。
感情的価値の次に来ているもの
本書が出た2004年から消費者心理は変化していると思いますが、普遍的な部分も多いと思いました。機能面から感情面へとシフトしたことに着目しているのが本書のポイントだと思います。最近の注目は、SDGsに代表される社会的な部分ではないでしょうか?
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