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和装ぐらし事始め

三年前の一週間前に、知命を迎えまして。

「知命」というのは、そろそろ死ぬ前にやりたいことリストの消化を始めないと、間に合わないよね、ってお年頃です。

生きている間にやっておきたいリストのひとつに「自分で着物を着れるようになる」というのがありました。

子どものころから着物が好きでしたが、実家は公団住まいで、お稽古なんぞ通わせてもらえるような家のお子様ではなく、縁日と花火祭りの浴衣と、お正月のウールのアンサンブルの、母に着せてもらう年に二回の着物イベントをとても楽しみにしていました。

おとなになったら、自分のお金でお茶など習い、お茶会に出られるようになったら着付けも習おうと思っていたのですが、就職しても相変わらず貧乏で叶わず(;´・ω・) お茶習うのって月謝代だけじゃないんですよね。着物も、ウールとかじゃないけないのね。

もう少しお金持ちになってから…

そして年月は過ぎ……気がついたら外国人と結婚し、異国の空の下で子育て三昧。自分の家庭を持っても相変わらず貧乏。飛行機代など捻出できず、子どもをふたり抱えて、十年以上帰国できませんでした。

それでも、ニュージーランドに来たとき、日本の文化を紹介することがあるかもと思い、高校卒業時に母に作ってもらっていた浴衣と、古着屋さんで調達した単衣の紬を持って日本を出ました。二十年の間に、何回かは国際交流文化イベントで使ったと思います。覚えてないけど。

海外住みになって、ますます着物から縁遠くなり、気が付いたらもう余命をコップの水に例えると半分以下。下手すると四分の一かもしれません。

何気にネットサーフィンをしていて、ヤフオクをのぞいたら、着物って中古から嘘みたいな安値で買えることを知りました。

一円から買える訪問着って、どんなん?Σ(゚Д゚)?

そして、忘れていた着物熱に火が付きました。

あれから三年。日本でもなかなか大変な和装ライフ。海外でも楽に手軽にお安くできる知恵も身に着きました。

海外で、あるいは低予算で着物ライフを始めたい方の参考になればいいなと思い、ちょっとづつお話していきたいと思います。

今日の着物 

青のサマーウール、ポリ長襦袢、唐草模様名古屋帯

気温21度 曇







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篠原悠希(小説家)
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