日報
2025/01/17
家系ラーメンは若いうちに食えと聞いたことがあるので、私はラーメンを食べに行った。
家系ラーメンを食べられることにMAXだった出発直前のテンションを100%とすると、カウンターに置かれたラーメンを目の前に下ろしておろしニンニクをふたさじほどトッピングし熱々の麺を啜っている数口のテンションは120%だった。しかし私の他にも客がいるのでまるで真空断熱タンブラーかの如く脳と舌先を焦がす熱を体外に排出することはなく、隙間風のように入店し溜息のように退店した。無論並ラーメン800円の代金を支払って一連の風となっている。
食べ終わる直前からしばらくはテンションが75%ほどまで落ちる。食べたという事実は過去のものであり、そのとき私はただなんとも言えない圧迫感のようなものを腹部に感じるのみであるからだ。さらにしばらくのち、その感覚を意識しなくなる頃はテンションが90%ほどまで回復し、家系ラーメンは私の思い出の塊と癒着する。