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本当にやりたいことなんて特にない
初めてついた仕事は、役所の臨時職員だった。
何度か書いたけど、無名の地方美大を出て近所での就職先と言えば、美術講師か画材を売る、広告の選択肢しかなくて。それすら超氷河期で難しく。何もかも「もう無理ー」となり、全く関係ない仕事についた。バイトだけど。
役所で書類を作るのを手伝ったり、コピーをとったりする仕事。9−5時できっちり終わる、キャリアとか全く関係ない仕事。ただただ、誰でもいいからと紹介された事務の仕事だった。
そこで、初めて息ができた。
学生の間、ずっと息苦しかった。何者かになれ、さもないと生きてる意味がない。ってなんかしらんけど思いこんでいた。
とはいえ、実際、何もしてない学生時代で。バイトして。学校で教えられることも嫌いだし、意味がわからなかった(素直に言われたことをやりなさい。伸びるからみたいなのは、苦手)。
環境に合ってなかったんだなと、今なら思うけど。辞める勇気も、別のところ行くほどの行動力も経済力もなかった。ただただ現状にブーブー言って、腐っていた。ドラマやマンガみたいに「嫌なら変わればいいいじゃん!!」って簡単に叫べない。ごめん。だれに?
そして腐ったまま卒業して、役所でバイトを始めた。
今では景気削減で、なくなってしまったタイプのバイト。ここでは、コピーをとっただけでありがとうと言われる。ホッチキスを右肩に止めるか左肩に止めるかすらも分からず笑われたけど、そこにいる人達はものを知らない私にみんな親切だった。まぁ若かったからもあるけど、かなりのことが多目に見てもらえた。
で、褒められて働くうちに気分が良くなり、事務仕事は好きになった。だから、そのあと派遣社員をいろいろやった。(ただ、数字を扱うのだけはどうしても向いてなかった。)今も日本にいたら、事務系の仕事を続けていたと思う。
振り返っても本当に行き当たりばったりだなと思う。今も。
「それは、本当にやりたいことですか?」っていう質問。
本当にやりたいことなんか、今もわからない。なんとなく面白そうだなと思ったことをやっているだけ。うまく行く時も、行かない時もある。
世の中に溢れる、「最短でゴールに向かう方法」だって、ゴールが決まっていなければあまり意味がない。ゴールなんてその時々で高さを変えて、結構意地悪だ。それにそういう方法は、身体的にも経済的にも何も問題がないこと前提にできすぎてて、あまり当てはまらない。
だから、やりたいことをやっても、やらなくても、幸せでいれたらなーって思ってる。
インスタ
追記)
このnote に集客系・人生何とか系のフォローされてない方からいいねがつくんだけど、そういうの自動で何かできるのあるの?それとも手動で検索?面白いですね。