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どこにいってしまったのだろうかと立ち止まる。

今年も帰省の季節がやってきた。

実家に電話をしたら、「今は元気だけど」と前置きをされた後で祖父の調子があまり良くなかったと母が教えてくれた。祖父はかなりの高齢なので、毎年帰るたびに「会えるのは、今年が最後なのかもしれない」と考えてしまう。(と思い始めてから、10年以上立つけど結構元気なんだけど。笑)

と、そんなことを思っていると、FBの「x年前の今日はこれ!」という写真に祖父と娘が写っていた。実家のベランダにシートを引いて団子を分け合う二人。

この写真に写っている人たちはどこへいってしまったんだろう?

あの輪ゴムの食い込んだようなぷくぷくの腕を持った可愛い子。うっすい髪の毛で いつも男の子に間違えられていたあの子はどこに行ったんだろう?あの柔らかい生き物はどこに消えてしまったんだろう?

ひ孫が生まれたあたりから、急に寂しがりやになって、出かけるところが見つかると「ワシも一緒に行きたい」と言って、バスに一緒に乗り込んできた「まじか…」と私を呆れさせた、あの祖父はどこに行ってしまったんだろう?

もっとさかのぼると 私が前、姉が後ろで3人乗りの自転車で保育園に連れて行ってくれたおじいちゃんはどこに消えてしまったのだろう。ポテトチップスを一袋おやつに買っては、母に「こんなの食べさせたら、晩ご飯食べ無いでしょう!」と怒られていたおじいちゃん。もう会えないあの頃のあなたに会いたいです。って、実際会ったら「じいさん、めんどくさっ」とか言ってしまって、のび太とおばあちゃんのようにはいかないんだろうけど。

『僕らの住むこの世界には旅に出る理由があり、誰も皆手をふってはしばし別れる。』


私の知るすべての人に、あふれる幸せを祈ってみる。

というか、いつ会えなくなっても、後悔のないように生きたいですね。

終わり。

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ワダシノブ/イラスト・マンガ
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